1702号
つぼみ園 臨時保育士の処遇改善
時給賃金から日給制へ
11月17日におこなわれた全員協議会で、来年度から障害児の通園施設「つぼみ園」の臨時保育士の処遇改善の内容が明らかになりました。
飯能市は行政改革の名の下に職員削減をすすめ、保育士が退職しても臨時保育士で対応してきたために、07年には11ヶ所ある公立保育所の約半数が臨時保育士となりました。臨時保育士の処遇は正規保育士と同様の勤務内容であるにもかかわらず、日額7150円で何年働いても昇給も一時金もなく年間約150万円程度。これでは「福祉ワーキングプアー」、行政みずからこうした働かせ方をすべきではありません。
一般質問や予算要求で均等待遇求めて
日本共産党議員団は「保育士の処遇に差を持ち込むことは、労働意欲にもかかわり、人間関係にも影響が出る。子育ては保育者集団が大事であり、保育士が心ひとつにしてこどもと向き合うことでいろんな問題が解決することにもなるのではないか」と、処遇の改善を求めてきました。
一時金支給と昇給も
市は重い責任と専門性を認め、07年には担任手当てを支給。08年には昇給と年間二ヶ月の一時金の支給を、09年には日額制から月額制に改善し、年間200万円を超えるまでになりました。しかし、つぼみ園の臨時保育士は勤務時間が少ないことを理由に対象外になっていました。
日本共産党は議会で「同様の改善」を求めてきた中で、2010年4月から「つぼみ園」で働く保育士も、期間給から日額制(上表)になり、年に一度の昇給と一時金(二ヶ月分)の支給をすることが明らかになりました。
引き続き、名栗幼稚園の臨時保育士の処遇改善が求められます。
飯能消防団
火災に備え特別点検
寒さが増し、火災の多発する時期を迎えています。飯能市消防団の特別点検が11月26日、埼玉西部広域消防本部で行われました。早朝より消防本部に集合した第1分団から11分団までの団員370名は、正装姿で7時50分から入場行進、服装規律の点検、小隊や中隊に別れ号令に合わせて規律正しく行進。また、消防車や小型ポンプによる放水訓練など日頃の訓練の成果を披露しました。既に岩沢地区では不審火と思われる火災が3件も発生しており特別警戒も行われていますが、火災時期に備え、一致団結した消防団の活動に市民の生命や財産を守る頼もしさがあふれていました。 今回の特別点検では優良分団に第7分団、準優良分団は第5分団が選ばれました。
参院埼玉選挙区
予定候補者を発表
伊藤 岳 氏
来年夏の参院選埼玉選挙区の予定候補者となりました。「普通にくらしたいと思うことも許されない」「早く死ねと言わんばかりの政治だ」県民は悲鳴をあげています。こうした皆さんの声を届けるべく、「一回の選挙で国会に駆け上がる」「定数3議席の一つに風穴を開ける」決意です。政権が変わっただけでは政治は変わりません。ご一緒に政治を前に動かしていこうではありませんか。ご支援をお願いします。
●略歴 1960年、埼玉県生まれ。文教大学卒。民青同盟埼玉県委員長、党埼玉さいたま地区副委員長など歴任。09年衆院選埼玉1区候補者、現在、党埼玉県常任委員。
自治体の役割と地域運動
市政を変えるみんなの会が総会
市政を変えるみんなの会は28日、総会と学習会をひらきました。
会の名称を「住みよい飯能市をつくるみんなの会」と変更し、市政研究や調査、対市交渉などを通年で行う方針を確認しました。
自治体問題研究所埼玉理事、元狭山市職員組合委員長で、2002年に市長候補として善戦した竹内良二さんが講師として、「自治体の役割と地域運動」と題した講演を行いました。
自らの力で財政分析と政策作りを
竹内さんは、入間市との合併問題、駅前再開発問題などの壮大な住民運動の経験を語り、「住民運動の積み重ねが、市長選でも肉薄するところまでの闘いができるようになった」と1954年からの市長選挙を振り返りました。また、「民主的市政とは何かというと財政の使い方と政策決定システムが住民参加で行われているかどうかだ」と語り、市民による財政分析や政策作りの必要性を強調しました。そのなかで杉戸町の杉戸のまちづくりを考える会などの事例を紹介。「市政の問題でも、市会議員には、頼りにするけどあまり当てにし過ぎないで自分たち自信で調査し、自らの頭で考えることが力をつける上で重要。財政問題や福祉問題など分野ごとにプロジェクトチーム、部会などを作って研究することが長続きするポイント。行政が行っている出前講座などを積極的に活用することも必要ではないか」と語りました。
原市場中学校裏山林
自然観賞園と林業体験の森に
原市場中学校に隣接する山林は、中学校の教室、プール、山際の校庭を日陰にしていることなど、教育県境の阻害要因となっていることから、この山林を五七〇万円取得し、整備と活用を行うことにしました。
(整備方針)
山林取得の第1の目的が教育環境の改善であることから、取得した山林については間伐を進め、日照の確保に努めていきます。この間伐にあたっては、森の番人や県の事業の活用を図り山林の手入れを進めていくことにしています。
埼玉県では、「彩の国みどりの基金」を活用し、各地で森林の保全事業を行っていますが、この山林を「武蔵野の森再生事業」の1つとして位置づけられる見込みとなり、県の事業を導入して間伐と山林の活用について進めていきます。
(活用)
取得した山林の活用については、校庭側の斜面は、カタクリなどの山野草の自然観賞園などにしていくとともに、尾根沿いについては、林業体験できるような場所としていく予定です。
小規模校で特認校制度始まる
小規模特認校は、人口動態、少子化、学校を取り巻く環境等を踏まえ、児童数が著しく減少する事が予想される小学校において、特色ある教育活動を受けることを希望する保護者の児童に対し、一定の条伴のもと特別に他の通学区域からの就学を認め、学校規模の適正化と活性化を図ることにしています。
対象校は、平成22年度においては、吾野小学校と名栗小学校で実施します。
就学のための条件
(1)児童とその保護者が、小規模特認校の教育活動などについて理解し、協力できること。
(2)通学に当たっては、保護者の負担と責任において行うこと。
(3)原則として1年以上の通年通学させること。
(4)児竜の心身の状況が、遠距離通学に耐え得ること等です。教育委員会及び学校による保護者と児童の面談を実施し、就学の承認をします。
募集人数はすでに複式学級のある吾野小学校については、1年生から6年生について若干名、1年生の減少が予想される名栗小学校については、1年生を若干名とします。
申請期間
平成22年1月12目から平成22年1月18目までとし、面談を経た決定を平成22年1月末日までに通知し、4月1日から実施することにしています。
飯能・日高地労連大会
争議相談増える
悩んでいないで相談を
飯能日高地域労働組合(大野真議長)は26日、定期大会を開き、地域の労働者の賃金労働条件の改善や地域住民運動など交流、今後の運動方針を決定しました。新たにJMIUの分会が加入したことが報告されました。
深刻な不況で雇用状況が悪化する中で、派遣切りなどの相談が増え、争議も行われています。また、労働者が無権利状態におかれ、ある幼稚園では教師の妊娠を理由に不当に解雇されようとしていることなど考えられないような実態が報告されました。
市内のあるサービス業の会社で不当解雇と闘って和解した大野さんが、闘いの経過を報告しました。
波紋(コラム)
日本共産党第25回党大会決議案は、総選挙が開いた新しい情勢のもとで、農協、医師会、歯科医師会、自治体関係者など、従来の保守層のなかに大変動が起こっていると指摘しています▼先日も日本共産党を代表として志位委員長が初めて、全国森林組合大会であいさつしました。そこで志位委員長はドイツの森林面積が日本の4割にすぎないにもかかわらず、木材自給率は100%を超え、林業が130万人の雇用を生み出しており、ドイツには「限界集落」は存在しないといわれていることを紹介しています▼75%が山林である飯能市にとっても参考になる話です。林業を地域経済を支える大きな柱の産業、低炭素社会を実現する不可欠な産業として位置づけることができれば環境、雇用を守る林業を豊かに発展させることができます。そのためにも外材輸入拡大政策から、国産材需要拡大政策への転換が切実にもとめられています。
1701号
遠距離通学者にバス代補助求める
名栗・原市場住民の1000名超す署名を届ける
名栗や原市場などから高校や大学等に通う学生のバス代は大変高額で、家計を大きく圧迫しています。
日本共産党原市場・名栗支部は、この地域から通う学生のバス代助成制度を実現しようと飯能市長あての署名に取り組んできました。
党支部は11月26日、現在、高校生をもつお母さんたちや新井たくみ市議らとともに、第一次分として1053名分を沢辺市長に提出しました。
高額な通学バス定期代
代表して伊藤幸夫さんが、「遠距離通学者のバス代助成制度を求める声がたくさん寄せられたのでぜひ検討してほしい」と署名を手渡しました。
飯能駅までの一ヶ月分の通学定期代は、名栗・湯ノ沢では2万1960円、赤沢や中藤上郷青石橋では1万6560円にもなります。バス代を節約するために、歩道のない狭い県道を自転車で通う学生の交通事故も心配されています。
実現の方向で検討している
現在、2人が高校に通っているお母さんは、「一年間の定期代は2人で23万9200円にもなる。家計が大変だからと小遣いなしで、携帯電話も持たずに頑張っている。補助があれば本当に助かる」
と訴えました。
新井たくみ市議は、「路線バスを利用して、通学している生徒の通学費は、大変高額で保護者の大きな負担なので検討すると議会で答弁していた。名栗、原市場地域に住み続けられるためにもぜひ早急に実現を」と求めました。
対応した本橋副市長は、「まだ具体的には言えないが、実現の方向で検討しているところ」と答えました。
全国で遠距離通学者に補助
・岡山県玉野市は定期代の6割補助・京都府京丹後市は交通費の2分の1補助・京都府和束町はバス代定期代の3分の1補助・長野県真田町は月額5000円補助・東京都檜原村は、年間の補助金額は、「3ヶ月の通学定 期乗車券購入代」の30%のバスカード11ヶ月分を補助しています。
・そのほか滋賀県大津市など多くの自治体で、遠距離通学者への通学費を補助。
長時間・過密労働から
人間性の回復へ
23日さいたま市で「はたらく女性の埼玉集会」が開催され、元IL0駐日事務所代表堀内光子さんの記念講演「格差と貧困を克服するために」と、手芸やウオーキング、平和や労働運動史、メンタルヘルスなどの分科会がもたれました。
特にストレスや慢性蓄積疲労が原因で心と体の健全なバランスが崩れて起こるメンタルヘルス(こころの病)が、大きな社会問題となっています。労働疾病は90年代から過労死・過労自殺、鬱病が現れ、その原因に長時間過密労働が一番の原因になっていること、それに加えて成果主義、人事評価制度などを持ち込んで、働く者同士の連帯意識の分断を図るという政府の労働政策が問題であったと指摘されました。眠れない、食べられないという症状が出たら医師の診断を受け、必要な休暇をとり、復職できる環境づくりが大切です。フランスでは、労働時間の短縮がすすみ週30時間に入りました。心も体もゆとりある文化的な生活を取り戻すために労働法制の見直しが急がれます。
新型インフルエンザワクチン
生活保護、住民税非課税世帯は無料に
新型インフルエンザ感染者が全国各地で広がっています。飯能市内でも11月20日時点で、小学校で115名の感染、11学級が閉鎖、中学校は50名が感染、3学級が閉鎖となっています。今までのインフルエンザは流行はするものの、一定期間で終息に向かいましたが、新型インフルエンザは、まだ、その状況にはないようです。
ワクチン接種始まる
そのような中で飯能市でも新型インフルエンザワクチンの接種が優先順位順に始まっています。既にインフルエンザ患者の診療に直接接する医療従事者は接種が終わり、妊婦や重篤な基礎疾患のある方や幼児から小学校3年生までの対象者、基礎疾患で重篤な方以外の小学校4年生から中学校の年齢に相当する方に接種が行われています。
接種方法は飯能市立病院をはじめ27ヶ所の受託医療機関で接種ができますが、希望の方はかかり付けの医療機関に相談してはいかがでしょうか。 接種料は1回目の場合3600円、2回目の接種で同一医療機関の場合2550円、医療機関が異なる2回目の接種は3600円の接種料がかかりますが、生活保護世帯や市町村民税非課税世帯はワクチン接種料が無料になります。
非課税証明は保健センターで
尚、市町村民税非課税世帯の証明はインフルエンザ接種のみの証明として保健センターで発行していますのでお問い合わせください。
また、12月初旬からは基礎疾患を有するが重篤でない方、12月下旬ごろからは1歳未満児の保護者や小学校4~6年生、1月初旬には、中学生、高校生、65歳以上の高齢者の接種ができる予定です。また、当面のワクチンの必要量の調査も24、25日に医師会で行われ製薬会社に発注されるとの事です。現時点では国産のワクチンで賄うとの事で、今回、問題となっているカナダ産のワクチンについての影響は現段階ではないということです。
日本共産党の一般質問
12月3日(木)14:20~
金子 敏江
(1) この間の飯能市緊急経済雇用対策の実績と今後の課題について(2) 下水道料金の値上げと「飯能市財政健全化計画」(3)女性の地位向上と男女平等社会実現の取り組みについて(4)DV防止法と自治体の役割について(5)市内小・中学校の学校図書館の利用状況と充実について(6)入学準備金貸付制度の創設について
12月3日(木)15:30~
新井 巧
(1)市民の「足の確保」について。デマンド交通等の検討を(2)遠距離通学者のバス代助成制度を(3)社会保障としての国保の役割と位置づけ(4)飯能市の特徴、国保財政健全化計画と国保税値上げの問題(5)公契約条例①公共サービス基本法と労働者の賃金・労働条件の確保について②公契約条例制定で公務・公共サービスの質の確保を
12月3日(木)16:40~
滝沢 修
(1)区画整理問題①岩沢北部・南部地区の換地計画について②先行取得用地などの活用について③下水道について④道路整備について(2)自然災害から市民を守る取り組みについて(3)期限切れ消火器の処分について(4)介護保険・住宅改修助成金について(5)きれいな藤田堀に
12月4日(金)10~
山田 利子
(1)国の保育基準緩和について(2)総合保育施設について①児童の定員について②民営化せず公的責任を果たすこと(3)国保税の値上げはしないこと(4)子どもの医療費無料化について(5)斎場前に感知式の信号機の設置を
憲法ミュージカル ムツゴロウラプソディー
公共事業のあり方を問う
憲法ミュージカル「ムツゴロウラプソディー」が、21日(土)飯能市民会館大ホールで満席の観客を前に上演されました。
十二年前の4月、長崎県諫早干潟が堤防で締め切られ、海水が入らなくなった干潟では多くの海の生き物が死んでしまいました。その中でもわずかに生き残った魚のムツゴロウを手ですくい、堤防の外の海に放して命を助けた漁民たちがいたというエピソードをミュージカルにしたものです。
干拓で漁業ができなくなった漁民たちがムツゴロウを助けたという、悲しくも美しい物語を、歌と踊りと芝居で表現しましたが、自ら命を絶った漁民もいて、「公共事業」の名のもとに多くの命を奪う社会のあり方を鋭く告発するものでした。
100人近い出演者は、全員が一般の市民と言うことでしたが、150時間の練習の成果を見事に発揮していて、観客からは拍手や歓声が起こり、フィナーレでは手拍子で応えるなど、感動的な舞台となりました。
波紋(コラム)
似たもの同士というか、同じあけびだと思っていましたが、片方はむべであることがわかりました。あけびは実が割れるのですが、むべは割れることがありません。食べてみましたが、種ばかりで、とても美味とはいえません▼むべはむべなるかな(もっともである)の語源だともいわれ、不老長寿の薬効があるということで、むべ酒はなかなかの人気だそうです。もっとも我が家では、不老長寿なんてとんでもないと、にべもありませんでしたが▼似たもの同士といえば、官房機密費問題も江戸城無血開城の日のことを思わせます。この時も江戸城の金蔵は空っぽ。これに習ったわけではないでしょうが、政権交代が確実になった9月1日に、当時の河村官房長官が2億5千万円も引き出して、首相官邸の金庫を空っぽにしていたというのです。火事場泥棒と変わらない卑劣な行為です。真相を国民の前に明らかにするのは当然です。
1700号
山間地域の情報通信基盤の整備へ
12月補正予算で光ファイバー網整備
12月議会を前にした議員全員協議会に、主な議案の説明が行われました。その中で吾野・東吾野・名栗地域を対象とした情報通信基盤整備事業を補正予算案として提案することが明らかにされました。
説明によると国の地域情報通信基盤整備推進交付金1億2600万円と地域活性化・公共投資臨時交付金2億2680万円を活用して総額3億7800万円の事業です。
整備計画案の概要
この事業で光ファイバー網を整備し、高速ブロードバンドの使える環境を整えます。このことで高速大容量でインターネット通信が可能になります。同時に、2011年に地上デジタルに移行することにより、新たに160世帯ほどが地デジ難視聴地域となると予想されることから光ファイバー網を利用してその解消を図ろうとするものです。また、将来的には携帯電話のエリア拡大にもつなげたいとしています。
運営形態は、飯能市が整備し、運営はNTT等民間事業者と賃借契約を結び通信サービスを提供することになります。
地域情報格差の解消
12月補正予算で導入が決まれば、1月に予定している臨時市議会で契約を締結し、年度内に工事を行い、22年度から供用開始の見込みです。
光ファーバー網が整備されると市街地同様の情報サービスの提供が可能となるため、超高速インターネット、テレビ電話などの利用が可能になります。また、地上デジタル放送も民間事業者が配信する光テレビとして受信できるようになります。
光ファイバーとは
光ファイバーとは、ガラスやプラスチックの細い繊維でできている、光を通す通信ケーブル。非常に高い純度のガラスやプラスチックが使われており、光をスムーズに通せる構造になっている。
22年度4月からの
下水道料金値上げを見送らせる
飯能市は、10月7日に開いた下水道審議会に22年4月に下水道使用料の値上げを提案していましたが、17日開かれた、議員全員協議会に「22年度4月の改定(値上げ)は見送る」と報告しました。
下水道審議会に提案された値上げ案では、「22年度と25年度の料金改定で下水道使用料を1m3あたり単価を112円から150円にし、資本費の50%を回収したい」としていました。この値上げ案によると20m3の平均家庭の月額使用料は652円(28%程度)も跳ね上がり、2500円にもなります。
日本共産党は、「市が進めてきた12万人都市構想の破たんで過大投資になっていること。県内40市中10番目から、最も高い日高市に次ぐ高い下水道使用料になること。不況で市民の暮らしと営業が大変な時に、料金値上げをすべきではない」と主張してきました。
10月28日の下水道審議会では、会長はじめほぼ全員が、「雇用も市民生活も一番厳しい時だ、この時期の値上げはよろしくない」という意見で、市の提案が合意されなかったことから提案できなかったものです。
職場をラテンに!
中小商工業交流集会で森永卓郎氏が講演
埼玉商工団体連合会では15日、浦和コルソで中小商工業交流・研究集会を開催し、経済アナリストの森永卓郎氏を招き『これからの日本経済と中小企業の経営』についての講演や「県緊急借換資金」の説明を聞いて学習しました。埼玉県内の中小業者約300人が熱心に聞き入りました。
森永氏は、完全失業率が7月5・7%から微減していることから、雇用も底を打ったと言われているが、2番底の様子が見えてきた。経営不振の民間企業に失業者を出さないよう国から交付されている雇用調整助成金が年末バタバタと切れていくので不安だ。
地域経済を一刻も早く回復を
森永氏は、国民生活を破壊してきた『構造改革』は、1973年イギリス・サッチャー政権誕生から始まったこと。イギリスと言えば『ゆりかごから墓場まで』福祉の国だった。それが福祉切り捨て、法人税の最高税率82%から40%に下げ、消費税8%から15%に上げ、お金万能主義で航空、電機、ガス、刑務所、空軍まで民営化して、最後は空軍に荷物まで運ばせた。世界同時金融危機のあと、イギリスは消費税の減税と法人税の増税を段階的にすすめている。個人消費を刺激することが地域経済活性化のカギであることを知っているからだ。ここが日本と違う点であること。しかし、『構造改革』ノーの声が政権交代を実現したもとで、以下2つのことを実行すれば日本は必ず回復するといって、1つは、日本は中小企業の国。モノづくりを中心とした地域経済を一刻も早く回復させることだ。イタリアでは現場への権限移譲がものすごく進んでいて、働き方も毎日5時半に帰るにはどうするか労働者自身が考える。1ヶ月のバカンスをとるために最初から年間の仕事を11ヶ月で割って取り組んでいる。労働者自身が主体的働き方を社会全体のシステムに押し上げたのだ。
暗い人から新しい発想は生まれない
2つ目に、“演歌”と“おしん”が大好きな日本人が苦手とする明るさ、楽天的な考え方を身につけることが大切。パッとしない企業、職場には法則があって、どこでも版を押したように『我が社を取り巻く状況は一段ときびしく、社員一丸となってこの難局を乗り越えなければならない』これでは暗くなってしまう。さわやかな挨拶、イヤミでないリップサービス。暗くなってふさぎ込んでいる人から新しい発想は生まれない。職場をラテンに!会場は拍手喝采でした。
開発計画見直しなど報告
都市計画審議会
11月18日、都市計画審議会が開催され、飯能南台第2地区や大河原地区の状況、東飯能駅東口通り線と阿須小久保線双柳工区、阿岩橋下部工工事などについて報告がありました。UR都市機構が開発整備を進めている南台第二は21年3月末時点では49・1㌶の48%の宅地造成の工事が終了。飯能・大河原地区は全体で137・7㌶あり、当初の計画では8千人の宅地開発でしたが、見通しがないことから2千人に縮小し、さらに現在は、600人・170戸と大きく変更しました。
このような経過から、大街区78㌶を企業誘致するとして現在、市とURで誘致活動を行っていますが、景気動向やアクセス道路の問題で進んでいません。
東飯能駅東口通り線の最終区間41・3mと同所から北上する阿須小久保線双柳工区の約258mについては22年3月10日までを工期として工事が進められ、県道馬引沢線までの約180mも今後進める事により西部広域消防本部までの道路が開通することになります。
双柳南部地内の阿須小久保線や東原巽原線の工事により東飯能駅東口から椿本チェインやアルプスのある産業道路への通り抜けが可能となる予定です。
阿岩橋の掛け替えで下水道に見通し
12月議会にも工事契約について議案が出されていますが、橋台や橋脚の橋の下部工工事についての報告がありました。新しく出来る阿岩橋は現在の橋の直ぐ上流側にかかる125・6mの橋で幅員は14mを計画し23年度完成を予定しています。阿岩橋に下水道管を架けることで、岩沢地区への本格的な下水道整備が始まることになります。
今年も盛大に秋のお散歩マーケット
恒例となった「秋のお散歩マーケット」が15日、南高麗黒指・細田地区でおこなわれ、5〇〇人を超す参加者で賑わいました。
前日の雨がウソのように晴れ渡り、飯能駅の北口、間野黒指行きバス停では、「今年も会いましたねー」「晴れて最高ですね!」など、臨時バスを待つ間の会話も弾んでいました。
「お散歩マーケット」は飯能市のエコツーリズム推進室の後援を受けたエコツーリズムの一つで運営は地区の実行委員会が行っています。今年は22軒が出店し、家の軒先には、ゆず、レモンなど季節の農産物や手作りのおまんじゅう、煮込みうどん、おはぎ、クッキー、栗赤飯などが並び、参加者は「スタンプカード」を片手に、家々を廻りながら食事をしたり買い物したりして楽しんでいました。
スタンプラリーでは、色も形も様々な屋号スタンプをすべて押した人には完歩賞として廃油石鹸がプレゼントされました。
日本共産党飯能南後援会は15日、奥多摩の鳩ノ巣渓谷ハイキングを行いました。秋晴れのもと渓谷沿いの木々が鮮やかに紅葉し目を楽しませてくれました。ハイキングの後は、奥多摩温泉もえぎの湯で汗を流し帰途につきました。
波紋(コラム)
「ダムのためのダム」といわれる品木ダム。八ッ場ダムの上流に、吾妻川のヒ素を含む強酸性の水を中和するために、品木ダムと二つの中和工場があることを11月8日の「新飯能」の記事で知りました▼たんに八ッ場ダムのことだけでなく、その上流にある「死のダム」の存在をとりあげたこと、また党支部の人たちがそこまで調査に行ったことはすごいことだったことがわかりました。13日の群馬県議会決算特別委員会で「八ッ場ダム予定地の上流で、国交省が環境基準を超えるヒ素を毎年検出しながら公表を避けていた」ことが大きな問題になったのです▼14日の全国紙も「上流ダム維持年10億円」などと、品木ダムの実態と水質問題を大きく報道しました。「新飯能」が政治を動かしたとはいいませんが、こんな深刻な問題を他に先駆けてあきらかにし報道できたことは、党支部と「新飯能」にとってすばらしいことだった思います。
1699号
「暴力は犯罪」「男女平等」当たり前の社会に
DV防止連続講座を市政に生かして
飯能市女性会議(石井芳枝会長)のメンバーを中心に、グループ「森の小屋」が主催して、9月から11月初旬まで連続4回、DV(ドメスティックバイオレンス)について正しく理解し、被害女性の相談と支援について学ぶための講座が開催されてきました。この講座と飯能市主催の男女共同参画セミナー「知っていますか?デートDV」も実施され市職員や女性市議、市民の参加で関心の高さが表れていました。
第1回「DVとは?」で講師の三輪和恵さんは、保健師として働く中で女性の健康の問題から、女性の人権の問題があると気がついて、現在のDV相談や支援活動につながっていることを紹介した上で、DVとは、単なる「家庭内」や「配偶者間、夫婦間」の暴力ではないこと。DVとは、男性が社会構造と家族構造(男性優位・女性従属の社会や家庭)を背景にして、女性を自分の「所有物」として意のままにコントロールするためにふるう暴力であること。閉ざされた密室の中で行われていて、逃げ出すこともできない環境に置かれていることを理解しなければならないことを丁寧に語りました。「あなたにも落ち度があるんじゃない?」ではなく、『暴力の全面的な責任は加害者のみにある』、『あなたは悪くない』この認識が基本であることをくり返し強調しました。
女性のS0Sいつでも 受け止める行政を
夫の執拗な暴力で精神的にも肉体的にもボロボロになった被害者、家族への支援について、都内で婦人相談員としてきめ細かな支援を実践してきた鈴木純子さんから、支援に必要な公的制度の紹介がありました。大切なことは、地域の行政が婦人相談員を核として女性のS0Sをいつでも受け止められる体制をつくることだと語りました。
まずは、行政がこうした啓発活動にもっと力を入れてほしいものです。
DV防止法(配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律)が平成13年4月に制定され、その後平成19年には「児童虐待」もDVであると規定されました。
市町村は、DV防止法に基づいて、「基本計画の策定」や「相談支援センター」を設置するよう努力することが定められています。これによって飯能市でも「女性相談」は、月4回行われていますが、これでは緊急の場合などとても対応できません。また、継続的な支援を行う場合でも不十分です。この問題だけに専念できる職員体制が必要です。
主催者の皆さんはこのような5回の連続講座でDVに対する基本的な認識を深め、こうした問題をクローズアップすることでDV被害の防止や、被害者の救済につながればと、思い切って企画したということです。
暴力の実態は言葉であったり、殴る蹴るの力の暴力、性的な暴力などすべてにわたっていて、これは社会的に断罪されなければなりません。今年は、女性差別撤廃条約が国連で採択(1979年)されてから30年目に当たります。この間、女性の地位の向上、権利の拡大に向けて女性自らが声をあげ続け、「男女雇用機会均等法」や「育児休業法」を勝ち取ってきました。DVという『犯罪』を許さない社会を創るために積極的な啓発活動が求められます。
本郷浄水場・山手町用地視察
日本共産党飯能市委員会
日本共産党飯能市委員会と党市議団は、今後の市政に影響を与える県水や開発公社問題について現状を把握するため、本郷浄水場と山手町用地を視察しました。
飯能市の水道は、現在、有間ダム系の入間川からの取水と県水が使われています。入間川からの取水でも既に10万6000人分の水量がありますが、飯能市は12万人都市構想を打ち出したときに水が足りなくなるとして、埼玉県の水を購入する事としました。平成12年から日量1000トンだった県水も、16年の渇水の時、3000トンに増量し、入間川水系だけでも充分に水余りなのに今年は3200トンで、年間7600万円にも上ります。市はこの県水について、本郷浄水場が老朽化しており、平成24~25年をもって休止し県水に置き換えるとしています。
本郷浄水場は昭和7年に創設され当時は給水人口1万2000人、一日の最大給水量1992トンでしたが2回の拡張事業を行い、現在は3万9000人分、日量1万2600トンの給水能力を有しています。取水口は入間川の河床に埋設されており河床の砂利や砂を透過しておいしい飯能産の水を汲み上げています。
しかし、2回目の拡張事業は昭和38年から43年に行われたもので40年以上が経過しており給水設備の老朽化は目だっています。視察をして感じたのは、基本的には、人口に左右されることなく本郷浄水場は老朽化するわけで、飯能の水を守ると言う視点があれば建て替えもできないことではないのです。これまで市は、県水の受水施設や配水施設の建設に約27億円もかけて整備してきたのですから。
発掘調査の進む山手町用地
平岡レースの跡地、山手町用地も視察しました。山手町用地は約1.7haあり、土地開発公社が21億円で取得、その後の利息も含めると23億円の帳簿価格になっています。
現在、飯能市はこの用地について、図書館、総合保育施設の建設と市道整備などによる家屋移転の代替地としての利用を考えています。図書館と総合保育施設の土地については、今年度、市が買い戻す予定でしたが、平岡レースが操業していた時、大型のレース器機を据え付ける土台に大量のコンクリートを使用し、そのまま土中に放置されている事が判明し調査が行われています、掘削溝からはその姿がのぞいていました。また、遠藤新設計の旧平岡レース事務所も見学しました。
参加者からは「現状を確かめることは重要、今後の政策に充分反映をさせていきたい、さらに市の施設の視察を続け認識を深めたい」との発言もあり、有意義な視察になりました。
代々木公園に3万5000人
国民大集会に元気に参加 飯能民商
「新しい未来へ、営業、雇用、命を守れ」と国民大集会が8日、代々木公園で開催され3万5千人が参加しました。飯能民主商工会からも15人が参加し、婦人部長が中心となって集めた3534筆の署名も本部に届けました、舞台では全国の業者仲間をはじめ、各団体の熱い訴えに会場からは大きな拍手やエールがおくられました。集会後3コースのデモ行進が行われ、飯能民商は新宿中央公園まで2、6kmを1時間かけて「消費税上げるな」「暮らしと福祉を守れ」などのシュプレヒコールを大きな声で新宿の人たちに訴えてきました。参加者は「久しぶりに大勢の仲間に囲まれ元気をもらった」「今の世間の様子がよくわかって参加してよかった」「大事なお店を休んで参加して元気になりました」など、みんなこの日の青空のように晴ればれとしていました。
映画「沈まぬ太陽」をみて
今、映画の話題をさらっているベストセラーで山崎豊子さん原作、渡辺 謙さん主演の「沈まぬ太陽」をみて、その感激をどうしても書き留めておきたいと投稿しました。
労組委員長である主人公の恩地元を演じた渡辺謙さんは自身がやりたいとの想いを山崎さんに頼み込んだというエピソードもあります。私は青年時代に全国金属という全国的にも活発な労組、新電元支部の中で青年婦人部、そして執行部と、働く者の要求の大切さとそれを実現させるため会社と闘い、要求実現した喜びを体験してきました。
主人公の渡辺さんが要求を会社にぶつけるところ、スト通告するところでは、自分と当時の周囲の先輩のことを思いだしました。映画をみながら「うん、うん そうだ」と心で叫び、要求を実現したところ等では当時を思い出してしまいました。 ドラマは航空機事故最大の御巣鷹山墜落の現実に起きたシーンの展開を含めて飽きさせない。画面の中、差別されても弾圧されても家族から非難されてもその信念を貫く主人公の姿に職場で共に「働きやすい職場」をスローガンに闘った友人達の顔を思い出だし、また涙、涙でした。3時間22分があっという間に終了した感じがしました。終了後もそのまま席でじーと感激に浸っていました。渡辺さんは格好が良く最高の役柄で、魂が入っていました。若い人が沢山この映画をみて「労組の委員長、役員って格好いいな」という人が出てきて欲しいと、強く思った映画でした。 63歳 佐藤 弘
波紋(コラム)
秩父鉄道の和銅黒谷駅に、直径1.2メートルの「和同開珎」のモニュメントがあります。日本通貨発祥の地で、昨年「黒谷」から「和銅黒谷」に駅名を変更、近くの聖神社は和銅石二個とムカデの雌雄一対が奉ってあるお金の神様です▼お金に関係のある駅に降り立ったからでしょうか、お金がない、生活が苦しいという日本の貧困のひろがりについて考えてしまいました。新聞の「貧困」の文字も恐ろしいくらい大きくなっています▼法で定められている日本の最低賃金は平均で時給713円です。これでは一ヶ月働いて125、480円、年収で150万円にしかなりません。いま1000万人を超える人々が年収200万円を下回る低賃金で働かされているといいます。最低賃金の異常な低さが、貧困をつくりだす温床になっています。日本の貧困の現実を「和同開珎」のモニュメントはその四角い穴から、どんなふうに見ているのでしょうか。
新飯能1698
地デジでどうなる?
難視聴地域への対応が課題
「2011年7月24日で、全てのアナログによるテレビ放送は中止され、地上波デジタル放送へ切り替えになる」ことになっていますが、インフラ整備や放送機材に多額の費用がかかるほか、テレビの買い換えなど新たな負担が発生することに不安が広がっています。総務省のデジタルサポートセンターでは、全国各地で説明会を開催。飯能市内でも32ヶ所で開催され、719名が参加しています。
難視聴区域への対応
飯能市には山間地域が多いために難視聴区域が多く、26ヶ所のNHKによる共同受信施設がありますが、すでに20ヶ所がデジタル化され、原市場の3ヶ所のミニサテライト局も今年度中に2ヶ所(唐竹局は22年度)がデジタル化されます。
高圧送電線による電波障害地域(小瀬戸・中藤、南高麗、白子・平戸)は、テレビ飯能が東電の回線を買いとって地デジが見られるようになりましたが、NHK受信料の他に月1260円のテレビ飯能の利用料が必要です。
160世帯の難視をどうする
6月議会の補正予算で難視聴地域調査が実施され、60ポイントの調査で約160世帯がデジタル放送が見られないことが明らかになりました。
こうした地域への対応について市は、光ファイバーの整備事業などを検討していますが、住民への具体的な対応策を示していくことが必要です。
多額の費用が必要
アナログから地デジに切り替える場合、相当の費用が必要です。
一般家庭では、地デジ対応テレビの買い換えと地デジアンテナが必要で、
アンテナ工事はアンテナ代を含めて3~4万円が必要です。
マンションなどアナログ共聴設備を地上デジタル放送対応にするためには、共聴施設の改修やケーブルテレビ等への移行が必要ですが、管理組合で対応することになります。この場合、国が施設改修経費等の支援を実施しています。
詳しくはデジタルサポートセンターへ。
県内の「ツツガ虫病」
発症例は飯能地区に集中
4日、飯能合同庁舎で飯能市保健センター・埼玉県衛生研究所共催の「ツツガ虫病感染予防研修会」が行われました。
埼玉県衛生研究所の青木敦子部長が開会挨拶。続いて飯能中央病院副院長の中西弘有氏が「ツツガ虫病の病状と感染予防について」講演し、衛生研究所の臨床微生物担当の山本徳栄主任研究員が検査報告をしました。
ツツガ虫病とはツツガ虫リケッチアという微生物による感染症です。感染したダニの幼虫に刺されても痛みやかゆみはほとんどなく気づかない。10日ぐらいして食欲不振、頭痛、発熱、発疹、特有の差し口がみられる。治療が遅れると死亡することもある。埼玉県は年間1人か2人で関東近県の中では少ないが、05年から5件発生し4件が飯能市(岩渕、阿須など)。なぜ飯能市に集中しているかはわからないが、発生時期は4月、5月と11月12月頃。ダニの幼虫がリケッチアを持っていなければ刺されても感染することはなく人から人への感染もありません。
効果的な予防法はなく、予防ワクチンがないため刺されないことが第一ですが、山や川遊びなどのあとに、上記のような症状があったときは、病院にツツガ虫病の疑いがあることを告げて受診してほしいと話していました。
注目の八ッ場ダムを視察
日本共産党原市場支部
日本共産党原市場支部と新井たくみ市議は10月29日、注目の八ッ場ダム視察を行いました。紅葉の吾妻渓谷、八ッ場ダム広報センター、道路・鉄道の付け替え工事現場、代替地、酸性水の中和をする品木ダム、水没予定地の川原湯温泉を視察し、現地の話も伺いました。
民主党・鳩山政権になって、政権公約となっていた八ッ場ダム建設中止を打ち出しました。連日マスコミで取りあげられ、国民の大きな注目を浴びています。
やんば館来場者通常の6倍も
紅葉真っ盛りの吾妻渓谷に立ち、ここをダムサイトに、この渓谷が水没することに唖然とさせられます。すぐ上流にテレビでおなじみの湖面2号橋があり、大勢の観光客が写真やビデオを撮っていました。
ある年配の女性は、「昨日は四万温泉に泊まったんだけど一度見ておこうと思って」と話題の「名所」を前にご主人がシャッターを押していました。
八ツ場ダム広報センター「やんば館」の来館者が9月は1万2813人に達し、「10年前の開館以来、月平均2千人ほどだったが6倍にもなった」といいます。
利水も治水も疑問
受水予定の1都4県では、人口減少と節水によってすでに水余り状態。約240万㌧(600万人分)の余裕があるといいます。飯能市への県水押しつけも過大な人口計画と水需要計画に基づいたものです。また治水についてもこれまでの国会答弁でも効果がないことが明らかになっています。
7割が町外へ
代替地の整備は遅れているうえに、地価が坪15万円以上で、7割の住民は地価が安く便利の良い渋川などに出て行ってしまったというのです。
川原湯温泉の苦悩
水没予定の川原湯温泉には大勢の観光客が訪れていました。○○市議会というバスも停まっていました。40軒あった温泉街もいまでは14軒に。移転しても温泉旅館を続けるというのは7軒程度だといいます。掃除をしていたお年寄りに話を聞いたところ、「新聞やテレビに出るから観光客が多い。いつもこうならいいが・・・。ダムができてもできなくても、生活ができるように早くしてほしい」と語っていました。
ダムをも溶かす酸性水
中和工場と品木ダムとは
草津温泉の下に強酸性の温泉の排湯などを中和する工場があり、その下流には品木ダムがあります。このダムは、中和したときにできる硫化カルシウムなどの生成物を堆積させることを目的としています。上流にある2つの中和工場で、1日60トンもの石灰を投入し続けています。
昭和27年に八ツ場ダムの計画が発表されましたが、流入する強酸性の河水の為に、ダムの建設は不可能とされ、計画は凍結されました。その後、住民には知らせず中和施設を建設し、石灰を大量に投入することでPH値を中性にする事業を開始し、八ツ場ダム建設計画が再び進められたのです。
中和工場の展示施設には、5寸釘が10日程度でハリほどになってしまう様子やコンクリート支柱も溶けることなどが紹介されていました。
このダムの見学者は私たちの他は4人だけで、湖岸工事の重機と浚渫船(堆積した生成物を毎日除去するための船)が動いていました。管理作業をしていた人に魚が居るのか尋ねたところ、「数年前にフナを放流したがみんな奇形になってしまうので今はなにも居ない」と言っていました。
生活再建を急ぎ本体工事は中止を
同行した新井市議は、「4年前に埼玉県地方議員団として同様の視察調査に参加した。道路や鉄道など付け替えが目に見えるようになってきたが、ダム本体工事はこれから。工事の7割が進んでいるかのような報道がされているが工事費の7割を使ったと言うことで、今後、電力会社への減電補償や地滑り対策など事業費がどの位膨らむか分からない。八ッ場ダムは渇水が起こりやすい夏期は水位を下げるため、利水容量は上流ダム群のわずか5・6%増やすだけ。生活再建策を住民とともにしっかり作りあげ、ダム建設は直ちに止めるべきだ」と語っていました。
現地視察に参加して 伊藤幸夫
原市場支部では、今話題の八ッ場ダムの現地視察に行ってきました。吾妻渓谷は紅葉真っ盛りで見事な錦織にそめられ、テレビでおなじみの「橋げた」が中空に浮かび、シャッターを押す人も多く、チョットした観光ブームのようでした。強酸性の河川に一日約60トンの石灰を投入し中和する工場、中和生成物を浚渫する品木ダム、資料館なども見学してきました。
振り回された地域住民の困惑に丁寧で十分な説明が大切と感じました。川原湯温泉につかり帰途につきました。
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八ッ場ダムは利根川の洪水調整と首都圏の水需要に対応することを目的に建設される多目的ダム。総貯水量1億750万㌧(下久保ダムの9割、浦山ダムの2倍)ダムの面積は316ha。川原湯温泉を含め340世帯と名勝・吾妻渓谷の3分の1が水没する。
波紋(コラム)
19・70k㎡、193・18k㎡、沖縄宜野湾市と飯能市の面積の比較です。驚きました。飯能市の面積の十分の一の土地に9万2千人が暮らし、その狭い市域の25%を米軍普天間基地が占有しているのです▼認識が甘いといわれれても仕方がありませんが、街のど真ん中にある基地の写真をみてまたびっくりです。「世界に例をみない危険な基地は猶予なしになくさなければならない。県民の総意だ」という衆院予算委員会での日本共産党の笠井議員の追及に胸が熱くなりました▼しかし「公約と(鳩山首相の)選挙中の発言とはイコールではない。公約というのはマニフェストだ。あえてマニフェストには普天間という言葉は書かなかった」と岡田外相の答弁にまたびっくりです。最初から「県内たらいまわし」を見越していて、有権者にだましたとでもいうのでしょうか。こんな無責任な答弁を聞くために有権者は政権交代を選んだわけではないはずです。
新飯能1697
こんなときに国保税値上げ
市長選後次々と値上げ
27日、国民健康保険運営協議会(小島博会長)が開催され、来年度に予定している国民健康保険税の税率改正について協議されました。
市は、国保加入者は不況による所得の落ち込み、リストラ等による被用者保険からの生活困窮世帯の加入などで、保険税収入が減少していること。また、保険給付費の増加は、医療技術の高度化に伴う医療費の増大などで、極めて厳しい運営を強いられているとして3つの値上げパターンを示しました。
資料によると、国保の加入者は13642世帯、24950人。加入者の年齢構成は60歳から74歳までが47%と約半分。保険税は課税所得200万円までの低所得階層の世帯が約7割以上を占めています。病院等に支払う医療費は、特に調剤の伸びが大きくなっています。主な要因として元々高い薬価に加え診療報酬のアップが影響しています。患者の負担と保険料にはね返らないように、国庫負担を増額しなければなりません。
こうした不足を補う一般会計からの繰り入れ額が21年度の見込み額として、4億1790万円(昨年より約1億2000万円多い)。22年度、23年度はさらに大幅な医療費の予測を立てています。
繰入限度額を設定
飯能市は他市に先駆け04年に「国民健康保険事業財政健全化計画」を策定し、09年からの「第2次健全化計画」では「一般会計からの繰入限度額を2億円として、保険給付費の収支の不均衡が生じる場合は保険税率を見直す、2010年度以降は後期高齢者医療制度と同様に原則として2年ごとに税率見直しを行う」としています。
このような繰入金の上限を定めて値上げを位置づけている自治体は他にありません。どこの自治体もできるだけ繰入金を入れて国保を支えるために懸命な努力をしているのです。値上げは止めてほしいものです。
所得別のモデルケースは夫婦(共に45歳)子ども2人(中学生)世帯、所得は一人のみ、固定資産税5万円。
返済方法の改善や減免も
奨学金の未収金一八六〇万円
現在、平成20年度決算特別委員会が開催されていますが、奨学金の未収金が年を追うごとに増えています。飯能市の奨学金制度は、昭和46年に創設され、県内でもいち早くスタートしました。『経済的な理由により修学が困難な者に奨学金を貸与して、社会に貢献する有為な人材を育成することを目的とする』として、高校など月額2万円、大学・専修学校は月額3万円を貸与し、修学期間を終了した時点から10年以内に返還することとなっています。しかし近年、企業の海外進出で生産拠点の縮小や移転、不安定雇用の増大など生活基盤そのものがゆらいでいることから、奨学金をきちんと返せない若者がふえています。
未収金の推移は、平成12年:約155万円、平成15年:約407万円、平成20年:約1860万円で、雇用情勢が厳しいうえに、1年分を一括で返済するのも容易ではありません。
返済方法の改善や本当に困っている人には減免の適用も求められます。
下水道料金値上げに慎重論
第4回下水道審議会開催
10月28日、第4回下水道審議会(及川会長)が開催され、前回の審議会に具体的に提案されていた値上げ案について、もう一度意見交換を行いました。
会長はじめ出席した委員ほぼ全員が、雇用も市民生活も一番厳しい時だ、この時期に値上げをするというのはよろしくないという意見でした。
市は、値上げの理由として、飯能市の「汚水処理費」は、利用者が負担する使用料と一般会計から下水道特別会計への繰り入れ金で賄っていますが、この繰入金が大きいので、平成22年と、25年の2回で約2億1千万円を使用料の値上げで回収したいとして、22年度には1億1千万円を、25年度にはその残りをさらに値上げしたいということでした。具体的には現在1立方㍍当たりの使用料単価が112円、処理費用が194円で逆ざやが82円になっているので2回の値上げで使用料単価を150円としたいとのことです。
しかし、処理費用が高いのには理由があります。征矢町にある終末処理場の施設を、将来の人口増を見込んで(12万人)処理能力59150立方もの過大な施設をつくり、現在稼働しているのは33800立方で、6割弱であることや、37億円で購入した処理場に隣接する3・8㌶の未利用地などの元利償還金が含まれており、こうした市の失政を使用料に転嫁してはならないのです。しかし市は、昭和61年以来、6回の値上げを行い、現在20立方当たりの使用料で、埼玉県内63事業体の中で高い方から25位、県内単独公共下水道では、日高市、東松山市に次いで3番目に高い料金となっています。今でも、高い負担をしているのですから値上げは避けなければなりません。 また、今後の事業として、老朽化した施設の改修や、下水道認可区域の中で未整備世帯は3600世帯ですが、そのほとんどが区画整理地内となっているために、一日も早い整備が求められます。そのために、市街化区域に二重に課税されている「都市計画税」をもっと下水に使って、残された区画整理地内の下水を促進することが求められるのではないでしょうか。
憲法ミュージカル2009
「ムツゴロウラプソディ」
前ヶ貫在住の石橋寿恵子さんが振付の憲法ミュージカル2009「ムツゴロウラプソディ」の練習が山場を迎え、10月25日、飯能中央公民館で通し稽古が公開されました。
面積1700平方km、九州の宝の海「有明海」、生き物の生まれ出づる場所だった諫早湾の干潟事業は、1977年4月14日、293枚のギロチン水門により諫早湾奥部を閉めきりました。干潟は乾き、タイラギも海苔も、アサリも取れなくなり有明海は死の海になりました。しかし、ムツゴロウは乾いた干潟に潜り生き延びていました。ムツゴロウを助けあげる漁師たち、漁師たちは国を訴え、2008年6月、佐賀地裁は開門を命じました。しかし、国はその判決を不服として開門を拒み続けています。国の干拓事業は誰のための事業だったのか。一般公募、100人の出演者が舞台いっぱいに感動を伝えます。
今回、埼玉県内の公演は、11月21日の飯能公演のみとなりますが、今から楽しみです。
家庭裁判所は駆け込み部屋
家庭問題を考える会主催の、裁判官と弁護士の対談が27日に行われました。対談したのは、さいたま家庭裁判所の裁判官と家庭裁判所の裁判官を経験したことのある安倍晴彦弁護士です。
家庭裁判所の役割は、駆け込みやすい近い所として、簡易裁判所の中に出張所として置かれたそうです。
対談の中で、家庭裁判所で審理する案件の多くは離婚の問題ですが、刑事事件の裁判のようにマスコミや社会の注目をあびる度合いは低いものの、家庭生活の問題は日常生活に直接に関わることであり、とても重大であると強調されました。
参加した市民からは、「離婚の調停には、子の意見表明はどの程度尊重されるのか」などの質問が出されました。
どう答えればいいの?
4次総振後期アンケート
飯能市の第4次総合振興計画は平成18年度に策定され、前期基本計画は22年度で終了となるため、21年度から2年間をかけて後期基本計画が策定されます。この後期基本計画策定に向けて、18歳以上の市民から、地区別、男女別、年代別の条件から2000人を抽出して市民意識調査アンケートが行われています。
このアンケートが送られてきた方から、調査内容があまりにも多岐にわたりすぎて、自分の知らない事や分からない事がたくさんありすぎて答えようがないなどの声があります。
ある方は、「飯能市に引っ越して来たので、過去の振興計画での経過も知らず評価の基準が分からない」ともいいます。
アンケートは自然環境、生活環境から地域基盤、国民健康保険などの保険制度、教育、行政運営など36項目、市政全般にわたっての設問になっており、いずれも市民に関係はあるものの、「自分が直接係わらない質問については答えられない」
と言う方もいます。
また、この調査をどの様に生かして行くかの問題については、「分からず、普通と回答したり未記入の場合、どの様に受け止めていただけるのか」との声もあります。第4次総合振興計画後期計画を決める大事なアンケートです、もう少し工夫が必要ではないでしょうか。
波紋(コラム)
子どもの頃の夕食はうどんやひもかわが多かった。うどんの玉を踏むのが子どもの仕事で、汁は醤油だけの具の何も入っていない質素なものでしたが、今でも夕食はうどんが一番です▼このうどんも寛永19年(1647年)の飢饉の際には江戸幕府によって贅沢品として全国的に禁止令が出されたというから面白いものです。飯能青年会議所の「武州飯能うどん」で街おこしのとりくみも「うどん好きの」なせる業で、ぜひ成功して欲しいと思います▼「武州飯能うどん」の定義は①飯能とその周辺でつくられている②飯能の水でつくられている③自家製麺であるということです。ここでも「地元の水」が大きな「売り」になっています。うどんのブランド化を通して見えてくるのは、市民の同意もなしに沢辺市政がすすめている「県水」導入の是非です。「武州飯能うどんは」飯能の水を守ることの大切さをあらためて教えているのではないでしょうか。
新飯能1696
新型インフルエンザ 市内で拡大
学校閉鎖、行事自粛など相次ぐ
新型インフルエンザが猛威をふるい、学校閉鎖・学級閉鎖や部活動の自粛、地域の体育祭などの中止が相次いでいます。
市内でこれまで学校閉鎖となったのは、加治小、南高麗小で現在はありません。学年閉鎖は1学年、学級閉鎖は、小学校5クラス、中学校3クラスとなっています。(22日現在)担当者の話では、「小学校では落ちついてきたが、中学校で増えている」といいます。市内の保育所では、数人が感染してということですが、集団感染は認められないとのことです。
幸いなことに入院などの重症化した事例は報告されていません。
新型インフルエンザは、ほとんどの方が免疫を持っていないため、通常のインフルエンザに比べると、感染が拡大しやすく、多くの人が感染することが考えられます。
予防ワクチンの接種
新型インフルエンザに感染した場合、重症化する恐れがある方に優先的にワクチン接種を予定しています。
(優先接種の対象者)
①患者の診療に直接従事する医療従事者②妊婦及び基礎疾患のある③1歳~小学3年生④1歳未満の小児の保護者、予防接種が受けられない方の保護者等⑤65歳以上高齢者などが対象者です。
優先的な接種対象者以外の方についても、優先接種が終了次第、希望者が接種を受けられるようにするということです。
高齢者は肺炎球菌ワクチン予防接種を
インフルエンザで、特に高齢者の肺炎が心配されます。その原因で最も頻度の高い「肺炎球菌」の感染予防が重要です。 飯能市では、65歳以上の高齢者に助成します。
接種費用は6000円ですが、市が3000円助成します。ただし、接種の前に保健センターで予診表の発行が必要です。接種期間は11月1日~22年1月31日までです。
全県ですすむ
子ども医療費無料化
今月(10月)から小学校卒業までの児童一人、一ヶ月3000円を超える部分が無料化になりました。
県が入院を小学校入学前まで助成するようになったこと、国が医療費の窓口負担を3割から2割に下げたことで約2000万円程度、市の負担分が減る事を指摘して、入院だけなら6年生まで無料にしても約600万円程度、入通院では一学年1500万円程度。段階的に引き上げることもできると言う立場で拡充を求めてきました。
3月議会では特定疾患・小児慢性疾患を対象に小学卒業までと答弁していましたが、6月議会では事務手続きが複雑と言うことで小学6年生まですべてのこどもを対象にする事にしました。
85%が対象外に
国保加入者の各学年240人を抽出したところ、通院なしが65%、一回以上通院が35%、自己負担額は平均3350円。小学生全児童4200人の14・54%を見込み千2百17万円の補正予算がが組まれました。85,46%の児童は、3000円未満で対象外となります。お金がないときには医者にいけません。病気の初期段階で診てもらう事が重症化を防ぎます。同時に市の医療費削減にもつながります。他市では昨年と比べて所得制限や負担なしで年齢拡大が進んでいます。
引き続き、一部負担なしで窓口払いをなくすために取り組んでいきます。
一般質問や議会活動を報告
党飯能市議団が議会報告会開く
日本共産党飯能市議団は21日、市民会館で議会報告会を開催しました。
新井たくみ市議は、
9月議会で市立病院を廃止して、老健施設併設の有床診療所にして運営を民間に委託することが決まったが、住民・職員合意が不十分で、公的医療の責任も明確に示されないまま強行されたことを批判しました。また、まるひろビル7階を必要性もないのに展示ギャラリーなどムリヤリ理由を付けて借りようとしていることを批判。名栗、原市場地区の遠距離通学者にバス代助成を求める署名を進めていることも紹介しました。
滝沢おさむ市議は、
党市議団の経済雇用対策の取り組みなどを報告し、昨年12月に市長あてに、景気悪化を理由に市内大企業でも派遣労働者の解雇が始まっている、自治体としてできる施策を講じ一人の労働者も路頭に迷わす事のないよう取り組んできたこと。今年9月議会の第3次緊急経済雇用対策では中小業者の融資制度の限度額の拡大や融資利率の引き下げが行われたが、さらなる景気悪化に対して、市議団は充分な取り組みを進めていくとの報告がありました。
山田とし子市議員は、
公立臨時保育士の待遇改善に取り組み、大幅な改善ができたこと。また、正規職員への採用も実現したことが報告されました。公立保育者の民営化の問題では、横浜市では裁判になった事、飯能市でも昨年のハッピースマイルの突然の閉鎖により子どもたちの行き場がなくなるなど民営化の問題点を指摘、山手町用地に建設予定の複合施設を市は民営化したい意向を示しているが、民営化をさせないよう頑張っていきたいと述べました。
金子としえ市議は、
県水問題について、県水が平成21年には3千2百トンと3倍化。下畑、岩淵、落合、阿須、征矢町の5地域の県水の割合は90%を超えてたこと。飯能のおいしい水を飲みたいとの住民の声を議会に届け、ブレンド率を65%まで改善してきたこと、しかし、さらに県水を平成27年には5千5百トンまで増やす計画になっているが何としてもくい止め、飯能のおいしい水を守る運動を進めていくとの報告がされました。
参加者からも様々な意見や質問がだされました。
市民の声生かし住民の「足の確保」
デマンドタクシー視察
飯能市議会総務委員会は、15・16日に福島県の交通システムの視察を行いました。日本共産党の新井巧、滝沢修市議が参加しました。
本宮市は、平成19年に本宮町と白沢村が合併し、人口3万2千人の市になりました。
本宮市のデマンドタクシーは、既存のバス路線(福島交通)が赤字による減便、廃止のなかで、効率的な運行を図るために、本宮地区で運行していた巡回バスの全面的な見直しを行い、新たな交通システムとして、商工会に運行を依頼し、その赤字補てんしています。
(1)デマンドシステムは、目的地限定の乗合タクシーで、予め利用登録をしておき、電話で予約するだけで自宅までジャンボタクシーが迎えに来て、病院や商店街などを送迎します。10人乗りのジャンボタクシー5台の所有はタクシー会社2社。商工会が運行主体。
(2)奥山式デマンド
福島大学の奥山修司教授が提唱したデマンドシステムを県内11自治体で導入。県外でも20自治体以上が運行しています。特徴は、NTTとの共同開発したデマンド予約管理システムで登録者が電話予約すると地図にプロットされ、複数の予約者が管理されるシステムになっています。
(3)利用料金
旧白沢村での送迎は1回200円、市街地への送迎は1回400円。
(4)利用方法
玄関先でも、家の中でも待つことができます。予約は1週間前からとることができ、当日の予約も利用したい時刻の30分前までに予約可能です。
福島県内では、福島大学の奥山教授が提唱したデマンドシステムが広がっているといいます。
交通弱者の「足の確保」を行政課題の中心にすえ、住民、交通関係者とともに検討をすすめていることは参考になりました。この他に北会津地域巡回バス整備事業について視察しました。
わずか5ヶ月で無床の診療所
青森県藤崎町立病院を視察
厚生文教常任委員会では15・16日、公立病院の指定管理者導入をした青森県藤崎町と駅前再開発ビルに図書館を設置した青森市を視察しました。日本共産党の山田利子市議が参加しました。
指定管理者制度の導入では、08年4月に藤崎町立病院を医療法人「ときわ会」に経営を委ねました。
医師不足、外来患者の減少、多額の不良債務が発生したこと。合併により不採算地区の特別交付税が受けられなくなった等のことから有床(19床)診療所になりました。導入にあたっては独立採算でやることを条件に指定管理料はありません。 職員の処遇については分限免職を実施、看護師はほとんど残らず、町長は「職員に泣かれ辛かった」そうです。驚いたのは、患者数が減ったことを理由に、わずか5ヶ月で無床の診療所となってしまいました。
青森市民図書館は 昭和50年に建設した旧図書館の建て替えを検討。平成13年駅前再開発ビル「アウガ」に移設オープンしました。図書館用に設計して建設したものですが、総事業費185億円。ビル管理は再開発組合が行っています。
図書館は6~9階で、1階にブックポスト、3階に移動図書館車及び配本車の車庫と書庫。蔵書冊数は77万冊。開館時間午前10時から午後9時まで。休館日は月一回、元日、図書整理に14日間で年間27日。
波紋(コラム)
一ヶ月二万四千円×12ヶ月で二八万八千円、高校に三年間通うと最高で八六万四千円にもなります。日本共産党の原市場・名栗支部がとりくんでいる「遠距離通学者バス代助成制度を求める要望署名」をみて、あらためてその負担額の大きさに驚いてしまいました▼市は山間地域に住む市民の教育費に占める交通費の割合が大きくなっていることを認めながらも、助成制度実現は渋りつづけています。必要のないまるひろ百貨店のフロアーを数千万円で借りる計画をごり押しするよりも、こうした山間地の住民の声にこそ耳をかたむけてほしい▼高速道路無料化には1兆3千億円かかるといわれています。この費用を全国の遠距離通学で重い交通費負担を強いられている住民のために使ってくれたら本当に暮らしの役にたつと思います。総選挙で示されたように有権者の声が政治を動かす時代です。山間地の党支部の奮闘に大きな期待がよせられています。
新飯能1695
来年度予算要求ど~んと
日本共産党市議団が提出
10月14日、日本共産党飯能市議団は、市内各種団体からの要望をとりまとめ144項目の新年度の予算要求書と、その中でも特に緊急性を要する14項目を「重点要求」として本橋副市長に提出しました。
特に今回の要求書を作成するにあたって感慨深いのは、8月に行われた総選挙で、自公政権がつづけてきた国民生活破壊の政治に対する批判と怒りが政権交代の大きなエネルギーとなって自公政権を退場させ、「構造改革」に代わる新しい政治が一歩一歩進んでいることを実感しながらの提出であったことです。しかし現実には、きびしい市民生活が続いていることから市民生活を応援するために自治体がその役割を発揮するよう、景気対策、福祉、教育、環境など市政全般にわたって要望をまとめたものです。
○「地域福祉計画」の中で、早期に「足の確保」を事業化すること。
○特別養護老人ホームへの入所待機者は約150人。施設不足を解消すること。
○障害者の燃料費補助は、家族にも適用し新年度から実施すること。
○山手町用地に建設予定の総合保育施設は直営とし、第一保育所と八幡保育所との統合を前提とせず定数(120名)の見直しをはかること。
○東吾野医療介護センターの運営にあたって、患者の送迎、十分な医師・看護師の配置、市民参加の地域医療運営協議会を設置し利用者の声を反映させること。
○新型インフル予防接種助成対象を妊婦、慢性疾患のある方にも拡大すること。
○市奨学金は、希望者全員に貸与し返済が困難な人には減免制度を適用すること。新たに入学準備金制度を創設すること。
○新図書館の設計にあたっては、住民要望や先進的な環境施策を盛り込み、平成25年4月開館にむけて着実にすすめること。
○景観間伐や沿道間伐を積極的にすすめ、地権者との合意形成にも支援すること。
○飯能駅北口に駐輪場を設置すること。
○まるひろ東飯能店7階利用は止めること。
【重点要求】
◎公共事業の前倒し、小中学校の耐震補強工事など経済雇用対策を引き続き強化すること。◎子ども医療費無料化制度小学校6年生まで段階的に実施すること。
◎22年に値上げを予定している下水道料金・国民健康保険税の値上げをしないこと。◎未給水地域・共同給水事業への補助率の引き上げ、維持管理費へ助成制度を新設すること等です。
埼玉・後期高齢者医療広域連合補選
工藤薫さんトップ当選
埼玉県後期高齢者医療広域連合議会議員の補欠選挙(市議の部、欠員5、立候補6人)の結果が6日までに確定し、日本共産党の工藤薫新座市議がトップ当選しました。
この投票は、県内40市の市議(実施時点の在任数1020人)により市議会ごとに投票が行われました。補選には工藤氏のほか、市議会議長会の推薦する5氏が立候補しました。工藤氏の得票は、党議員数(142人)を上回りました。加川義光議員とあわせ2人になりました。
「核兵器をなくそう」は国際的な変化
原水爆禁止世界大会報告集会
原水爆禁止飯能市協議会は13日、富士見公民館で「09原水爆禁止世界大会報告集会」を開催しました。
代表の関谷滋さん(埼玉土建飯能日高支部長)の開会挨拶に続き来賓として山田利子市議が挨拶。 世界大会に参加した埼玉土建飯能日高支部の田中圓さんが、「オバマ米大統領の核兵器のない世界の実現を目指すという発言が話題になっていた。大会を通して感じたことは、人間と核は共存できないこと、世界には26000発の核が存在するというが、一日も早く、核兵器のない世界の実現に向けて取り組みを進めてほしいし、自分も核兵器のない公正な世界目指して頑張りたい」と報告しました。
講演では日本平和委員会の代表理事であり、原水禁世界大会の運営委員会代表の佐藤光雄さんが、「今まで運動してきて今が一番うれしいとき」と前置きして、今年1月のオバマ政権の登場と4月の「核兵器のない世界」の提唱、8月30日の総選挙で自公政権が歴史的な大敗で政権交代したこと。国連をはじめ、かつてない内外情勢の激動が続いている。2009年の世界大会で内外代表が協調したことは、今、世界を動かしているのは「核兵器のない平和で公正な世界」を望む人々の行動と選択である。2010年5月、NPT再検討会議に向けて1200万筆の署名を集めきる運動が提起されました。
住民要望を取り入れた
区画整理地内初の公園
建設すすむ 笠縫地区3号公園
笠縫区画整理地内で最初の公園の整備が進められています。場所は八高線の東側で西武池袋線と交差する付近です。区画整理地内でも子ども達が安心して遊べる公園の整備については住民から強い要望があります。今までも公園予定地などを遊び場として開放していましたが、ベンチや遊具などはなく遊び場としては不充分でした。
今回整備される笠縫地区3号公園(仮称)は、多目的広場、木漏れ日広場、フィットネス広場と分けてレイアウトされ目的に合わせて利用できるようになっています。フィットネス広場には、背もたれを丸くして座ったまま後ろに反り返り背伸びができるベンチなども設置され散歩の途中で一休みしながらストレッチもできます。また、木漏れ日広場には住民参加花壇も設けられます。
公園を作るにあたっての構想は、昨年、地元自治会を通じて意見や提案を住民から募集し反映させています。工期は来年1月29日を目途にしています。
平和の野外コンサートに150人
奥むさし・文化9条の会
9月27日(日)入間市、新しきを知る公園・野外ステージにおいて当会主催の「平和の野外コンサート」を開催しました。「青い空」の合唱でオープニング。応募に応えていただいたフォークソング、コーラス、マジック、「あらくま座」、サックスホーン・クラリネット演奏など次々に。楽しく交歓しました。また、地元いるま・九条の会をはじめ、ぶし・九条の会、マスコミ・文化九条の会・所沢、入間平和委員会、狭山平和委員会等の代表者が次々に登壇して挨拶。西武線沿線の平和と9条を守る交流にもなりました。特にこの中でマスコミ文化九条の会・所沢の代表として発言した大野裕さんは「当会の招きでたびたびイベントに参加させていただいていますが、特に文化で楽しくやっているのが素晴らしいです。私達も当会の経験、雰囲気に学んでいきたい」と同じ文化のつく九条の会の仲間として、大変貴重な有難い言葉をいただきました。
佐藤 弘
エクアドルツアーに参加した小林さん
ツアー日記を発行
本郷在住で埼玉土建を今年退職した小林光男さんが8月にエクアドルの子どものための友人の会(SANE)のエクアドルツアーに参加し、その旅行記を「みん坊のエクアドルツアー日記」としてまとめました。「みん坊」とは、光男さんの小さい頃のあだ名です。
ツアーの目的は、SANEの活動を理解し、現地の人々と交流すること。世界遺産であるキトやアンデス山間部を訪問し文化や歴史に触れること。持続可能な発展を追求するコタカチなどの農園を訪問し、地域発展の取り組みに触れることでした。
小林さんは言葉が理解できるようにとスペイン語教室にも意欲的に取り組んでいます。
スペイン語飯能教室
講師 杉田優子先生
希望者080-5193-4396 小林まで
波紋(コラム)
「みん坊のエクアドルツアー日記」を読みました。著者は小林光男、発行者・小林光男、発行所はひかり書房というのりのものですが、書いてあることは極めて生真面目なもので、二十時間もかけて地球の裏側のエクアドルにつれてゆかれた日本の煙草吸の哀歓が行間に滲んでいます▼英語の分からないみん坊が、機内でカナダ人の女の子とアメリカ人の男の子に挟まれて、頭越しの会話に孤独を募らせていくくだりと、その女の子がエクアドルにさしかかった頃、「ムーン」と窓を指さして中空に浮かぶ満月を、可哀想なみん坊に微笑みながら教えてくれた一期一会の出会いと別れは心に残ります▼ところで「この国のレストランはどこも店内禁煙で、私のような喫煙家にとって誠に居心地の悪い場所です」と小林さんはぼやいていますが、これを機会に「禁煙家」に転身してもらったら、喜んでくれる人も多いのではないでしょうか。
新飯能1694
こんなときに17%もの
下水道使用料金値上げを提案
10月7日開催された第3回飯能市下水道事業審議会に、市が来年22年度と25年度と2回の値上げを段階的に実施していきたいとして、22年度の下水道使用料金の値上げについて具体的に提案がありました。各委員から様々な角度から議論が沸騰しました。まず、市が示した値上げ案を紹介します。
平均家庭で月額400円値上げ
現在の使用水量に対するランク別の料金設定では、基本料金を830円から1030円に200円上げ、これ以外のランクごとにそれぞれ20円(17%)値上げしたいというものです。これは、今後計画する下水道事業(老朽化した浄化センターの建て替え工事や合流改善事業、通常の下水整備等)で市独自の借金が増えるので、そこを少しでも減らしていきたいということです。
しかし値上げは市民生活にとって深刻です。これを、一般家庭の平均的な一ヶ月あたりの使用水量に換算すると、現在月20立方で1848円のところ、値上げによって2268円となります。水道料金は2ヶ月で支払いますからそれぞれ2倍の金額になります。これによって一般会計から繰り入れている金額(4億5700万円)の2分の1相当額(約2億1000万円)を新たに増収をはかりたいとしています。値上げが決まると原市場の特定環境下水道にも適用されます。
下水道使用料
県下で高いランクに
飯能市の現在の使用料は、平成17年4月に平均29・1%もの大幅な値上げがされて5年目となっています。当時も市民生活はきびしく、小泉内閣による7兆円もの負担増が強行された年でした。現在は、さらに、完全失業率は5・7%と最悪で雇用破壊が深刻です。これからさらに景気が冷え込むと言われている一番苦しいときに公共料金の値上げは行うべきではありません。現在でも、埼玉県内63事業体の中で使用料の高い方から25番目となっています。 これが市の提案通りに値上げされると高い方から8番目となります。
土建主婦の会が私の街ウォッチング
埼玉土建飯能日高支部、主婦の会(会長嶋瀬さん)では、原町地域を中心に「私の街のウォッチング」に取り組み、8月25日にチェックした地図を持って市の担当課と交渉しました。主婦の会では毎年、自分達の身の回りの公園や公共施設を「ウォッチング」し、住みよい街づくりを目指すとともに、組合の仕事確保運動として「夫たちの仕事に結びつけば」と取り組んでいるものです。今回の要望は、見通しが悪いところにカーブミラーの設置を、消えている停止線、樹木が生い茂り交通標識が見えない、公園の水のみ場が壊れて危ない、ベンチが古くてボロボロ、など要望しました。道路課、生活安全課と都市計画課が「現場を見て対応します」と答弁。10月始めには上ノ台公園の水道が新しくなり、自転車を入り口に置かないよう張り紙をするなど早い対応に主婦の会会長の島瀬さんは「山田とし子議員の協力も得てウォッチングが成功しました。市の対応にも感謝したい。今度は日高でもやりたい」と語っていました。
子ども医療費支給制度
月3000円を超える医療費無料化に
10月1日以降の保険診療分から適用に
長い間の市民の運動と日本共産党が議会で強く求めてきた小学校卒業までの医療費無料化が10月1日からスタートしました。一ヶ月(月の1日から末日まで)の医療費合計が三〇〇〇円を超えた場合、超えた額が支給されます。
対象児童は、市内在住の医療保険に加入の小学生(他の医療費助成がある児童は除く)で、保険診療外のものは対象となりません。
支給方法について
①窓口で自己負担を支払う。
②領収書を添付し、申請書を市へ提出する。
③市が資格等を確認し支給額を決定。指定口座に振り込む。
受診したときの注意
窓口で自己負担金を支払ったときに領収書を必ず受け取っておいてください。(受診者氏名、保険点数、診療年月日、医療機関の住所、名称、金額等記載)
書類は、一ヶ月単位にまとめて提出、一年以内ならば数ヶ月分まとめても申請可能です。
住宅手当緊急特別措置事業のお知らせ
この事業は、離職者であって就労能力及び就労意欲のある方のうち、住宅を喪失している方又は喪失するおそれのある方に対して、住宅手当を支給することにより、住宅及び就労機会の確保に向けた支援を行うものです。
《支給対象者》
次の事項に該当する方
①2年以内に離職した方
②離職前に、自らの労働により賃金を得ていた世帯の生計主
③就労能力及び就職意欲があり、公共職業安定所への求職申込みを行う方
④住宅を喪失している方又は喪おそれのある方
⑤原則として、収入のない方。ただし、臨時的収入は、単身世帯月額8万4千円以下、複数世帯は月額17万2千円以下。
⑥生計を一とする同居の親族の預貯金の合計が、単身世帯は50万円以下、複数世帯は100万円以下であること。
⑦国の住居喪失離職者等に対する雇用施策による貸付け又は給付(就職安定資金融資、訓練・生活支援給付、就職活動困難者支援事業等)、地方自治体等が実施する類似の貸付け又は給付等を受けていない方、他に若干の条件あり
《支給額》
支給額の上限月額は、単身世帯が41,500円、複数世帯が53,900円。
《事業の開始》
平成21年10月1日から
支給期間は6月間
《支給方法》
市が、住宅の貸主又は貸主から委託を受けた事業者の口座へ振り込みます。
問い合わせ 社会福祉課生活保護担当
映画「花いちもんめ」
名映画会「花いちもんめ」の成功にご協力を宜しくお願いします。
私達は健康で平和的な映画上映会を地域で皆さんと一緒に活動をして参りました。
一昨年は「ベトナムのダーちゃん」昨年は反核映画「人間をかえせ」を上映してきました。この度は名映画会として「花いちもんめ」を上映いたします。
皆さん方のご参加とご協力をよろしくお願いいたします。
映画サークル・ダーちゃんの会 佐藤 弘
連絡先 042ー973ー7303
「花いちもんめ」
○日時 10月24日(土)18時開場18時半上映(約2時間)
○会場:飯能市飯能中央公民館第6学習室
○入場無料
伊藤俊也監督
千秋 実 十朱幸代主演 老人の問題をホームドラマに
●あらすじ アルツハイマーと診断された元教授の養父を引き取ることにした主婦。日々の介護をきっかけに、家族が様々な問題を乗り越えつつも絆を深めていく。
〈本の紹介〉
わたしは学童保育指導員
「私の勤務する埼玉県飯能市にある原市場学童『かたくりクラブ』は・・・・」の書き出しで始まる『わたしは学童保育指導員』の著書河野伸枝さんの名前を知ったのは『しんぶん赤旗』7月22号の“ひと”欄でした。その時は飯能にも素晴らしい人がいるなあ、と思って切抜きをして保存しておいた程度でした。
ところが最近、飯能市手をつなぐ育成会の機関紙「あおぞら通信」で本が紹介されているのを知り、その日にあちこち電話して著書を手に入れることができました。
私にも小学3年と1年の孫がおり東京の『学童』でお世話になっているので共働き家庭の子どもの心情が気になっていたからです。
本文は230ページもある立派な装丁ですが、読みやすい文章で、飯能で活動を始めた20年前の事や学童の活動のいろいろな工夫、悩み、喜びが本音で綴られていて、次はどんな事件が待ち構えているのだろうかと、はらはらしながら一気に読ませてくれます。特にいくいつかの事例を綴った「実践編」は指導員のご苦労を思うと共に涙と感動を与えてくれます。
私は、孫のために著者のサイン入りの本をおねだりしました。サブタイトルに『子どもの心に寄り添い、働く親を支えて」とあるように、この本は子育て真っ最中の家庭にお奨めすると共に、お爺ちゃんお婆ちゃんと慕ってくるお孫さんを持つ元気なお年寄りの方にも、『子どもの何げない行動が何を訴えているのか」を知る手がかりになると思います。飯能の身近なところにこんな素晴らしい学童保育の活動が実践されていることに感激しました。ぜひ、多くの方に読んでいただきたいと思います。
書名「わたしは学童保育指導員」著者・河野伸枝発行・高文研。
(永田台 山口)
波紋(コラム)
秋海どうが台風一過の風に大きく揺れています。子規が〈病床に秋海どうを描きけり〉と詠んだ花です。日ざしもとてもさわやかです▼16年夏季オリンピックがリオデジャネイロに決まったことも、南米で初めて開かれるということで、とてもさわやかな印象を持つことができました。東京が落選したことも、「ほっとした」「大きな落胆はない」「知事は巨額の五輪招致費の責任を取るべきだ」などの意見が新聞の投書欄に寄せられています▼問題なのは石原都知事がリオの決定には「裏取引」があったかのような発言を記者会見で行い、リオの名誉を平気で傷つけたことです。百五十億円ともいわれる多額のお金をかけて招致活動をしてきたのになぜダメだったのかという自らの反省もしないで、他国や都市を誹謗・中傷するというのでは、もともとオリンピックを開催する資格などなかったといわれても仕方がありません。
新飯能1693
公立保育所の民営化
延期・凍結相次ぐ
小泉構造改革で保育所運営費の一般財源化や「民でできることは民で」という流れの中で、公立保育所の民営化が全国的に進められてきました。
しかし、06年に横浜市では民営化を急ぐあまり裁判になった例もあります。又民営化は保護者の反対が強いこと、子ども達への影響が大きいことなどから公立保育所の民営化を延期、凍結する自治体が相次いでいます。
次々見直しが
所沢市は今年6月、コスト削減に2011年度から順次3園を民営化する計画を延期することを明らかにしました。日野市でも公立として継続の方針を明らかにし、国立市は民営化を撤回。練馬区でも16年までに区立保育園の半分の20園を民営化する計画を4園実施したものの延期する方向です。
保護者会連合会が勉強会
飯能市は2010年度までに2ヶ所を民営化する計画でした。
2005年10月、情報をいち早くキャッチした保育所・園保護者会連合会が「知ってる?保育所民営化!?」をテーマに勉強会を行い、公共性を持った保育とは何だろう?民営化になれば利益を求める。それでは公共的ではない。問題を抱える親子をまるごと受け入れてくれる保育所こそ求められていて、保育の質の向上を図ることの方が先ではないか」など活発な意見交換が行われました。
日本共産党市議団は、公立保育所の民営化は、保育コスト削減が目的であり、保育の質を低下させる要因となることから、民営化より今こそ公的責任を果たすべきであるという立場で議会で何度も取りあげてきました。
市は庁内検討委員会を設置し2012年度に山手町用地に建設予定の総合保育施設を民営化したいとしています。全国の動向を踏まえて飯能市としても次代を担うこどもたちを、落ちついた環境の中で大切に育てる為に民営化の方針を見直すべきではないでしょうか。
ブルーインパルスの飛行中止を
滝沢市議らが申し入れ
9月28日、入間基地周辺の民主団体は、11月3日に開催される航空祭のブルーインパルスの飛行を中止するよう申し入れを行い、飯能からは、滝沢修議員が参加しました。 入間基地周辺の自治体には約100万人の市民が暮らしています。市街地の中心にある基地では毎日のように航空機の離発着訓練が行われ、市民は騒音と航空機事故の不安に悩まされています。10年前には航空自衛隊のT33A機が入間川の河川敷に墜落した事故を市民は忘れていません。その上、毎年行われるブルーインパルスの曲技飛行は、急降下、急上昇など飛行機の限界ともいえる飛行を繰り返し行うため、特に狭山市や入間市など基地に隣接する市民は恐怖を感じています。
この日の交渉では、万が一の時には市民の命を奪うブルーインパルスの曲技飛行は人口が密集している入間基地では行わないよう求めました。また、日常繰り返されている訓練飛行も中止をするよう強く求めました。
市立病院を廃止し、指定管理者制度の導入で
飯能市東吾野医療敬語センターに
必要な医療サービスを
市の責任で提供する姿勢がない
9月市議会に、市立病院を廃止し、介護老健施設併設の19床診療所として民間病院に委託(公設民営)する条例案が、日本共産党の4名を除く賛成多数で可決されました。なぜ日本共産党は反対したのか、その問題点などについて報告します。
コンセンサス(合意)が得られたとは言えない
住民には2回の説明会だけで、雇用問題があるのに職員組合とも話し合いが始まったばかりです。非常勤職員や委託業者、調剤薬局など関連するところには正式な話すらしていないのが現状です。このような中で、9月議会で市立病院を廃止して、指定管理者制度導入(民営化)を決めるのは異常な事態で無理があります。
当直医を置くかどうかわからない
理由は「金がかかる」
診療所と老健施設は基準が緩和されているため、医師・看護師は兼務で、職員配置が明確ではありません。夜間の当直医師を置くかどうかを聞くと、当直医を置くと「指定管理料=金」が高くなるから靖和病院と協議中だというのです。これで安心して入院できる施設と言えるでしょうか。
診療科目はどうなる
内科でも糖尿病など専門外来が今まで通りやれるのかも明らかにされませんでした。
患者の送迎は?
送迎については、通所リハビリについては実施の方向で協議中ということですが、一般患者の送迎が必要です。市としてやる気があるのかどうかも、答弁がありませんでした。
●民営化で患者負担は高くなる!?
現行の健康診断書1050円、死亡診断書2100円などの各種診断書類は、上限を1万5千円と定めたので相当引き上がる可能性があります。入院保証金などがどうなるかは明らかにされませんでした。
配置転換可能な職員以外は解雇に
医師・看護師など医療職の職員は、南高麗、名栗診療所、訪問看護師と配置転換になる職員以外は全員解雇になります。こんな重要なことがわずか半年後に迫っているのです。 職員との合意もないまま、議会が先行して強行するようなことがあってはなりません。
日本共産党の反対討論の要旨
病院の歴史の重み
まず第一に、市立病院の歴史です。昭和23年という戦後の一番大変な時期に、村立診療所をつくろうとした先人達の気概はすばらしいものでした。しかし、不幸にも、たった10ヶ月で火災で全焼してしまったのです。ところがここで凄いのは、その1年後に住民の力で20床の病院として再建をしました。通常では規模を縮小するところ、診療所ではなくて病院として再出発した地域医療への熱い思いが伝わってきます。この歴史を踏まえて、現在の市立病院が建設されたのです。地域住民の誇りと病院の歴史の重みを感じて欲しいと思います。
国の責任は重大
2点目は、自治体病院の経営悪化の要因はなにかということです。1つは、10年来の診療報酬の連続した引き下げ、2つは、医師数抑制による医師不足、3つは、地方交付税削減による地方財政危機が上げられます。このことで、飯能市立病院だけでなく全国8割以上の自治体病院が赤字に苦しんでいます。同時に、民間病院の倒産が、今年1~7月期で昨年1年間を上回っているように深刻な事態が進んでいます。こうした国の責任を棚に上げて、全国の自治体に自治体病院の改革ガイドラインを押しつけ、リストラを迫っていることは許せません。国の医療構造改革をはじめ、自治体リストラ押しつけに批判の声を上げることこそ求められます。
市の努力不足明らか
3点目に、これまですすめてきた市立病院の経営改革の不十分さの問題です。平成14年に自治体病院協議会の経営診断が実施され、改善案が出され、経営改善にあたってきました。しかし、市長、病院・職員あげて経営改革に取り組んできたとは思えません。また、医師確保についても、あらゆる手だてを尽くしてきたとは思えません。そのことは、実際に働いてきた医師や看護師など多くの職員の証言からも明らかです。
コンセンサス(合意)が得られていない
最後に、コンセンサスの問題です。半世紀以上営々と築いてきた公立病院を廃止し、また民営化するには、相当の準備期間と市民、職員等のコンセンサスを得ることが必要です。今回出された、19床の診療所と介護老人保健施設への転換という改革案は、懇談会でも有識者会議でも、全く議論がありませんでした。
今年2月に、埼玉医大との指定管理者の協議が不調に終わったことが議会に報告されて以降、わずか2ヶ月で靖和会への指定管理者の協議が進んだ過程、老健施設への転換方針決定過程などが不透明です。
指定管理者制度導入にあたっても、靖和会への委託先にありきで、医療サービス内容はほとんどが協議中ということで、制度導入の是非が判断できるものではなく、認められるものではありません。
波紋(コラム)
「支配勢力が、つぶすつもりだった日本共産党は元気いっぱいで、延命させるつもりだった自民党政治の崩壊が始まった」。日本共産党創立87周年記念講演会で志位委員長はこう述べています▼なかでも93年の細川「非自民政権」から今日までの16年間は小選挙区制導入と一体の「二大政党」づくりとのたたかいの時期でした。それが今度の選挙でその土台である自民党政治そのものにノーの審判が下されたのです▼飯能ではどうだったのかなと思って記録をみてみると、「自民か民主か」の大キャンペーンが展開された03年の総選挙で党の得票は3161票、得票率9・12%、今回09年の総選挙では4096票、得票率9・43%になっています。強風や突風が吹き荒れても、地域で営々としてがんばってきたことが、全国で500万票に迫る得票で、地歩を維持する原動力になっているのかと思うと感慨もひとしおです。