1711号
消防広域化
先にありきの姿勢を批判
埼玉西部広域事務組合議会開かれる
2月4日に開かれた西部広域事務組合議会(飯能、日高、狭山で構成)の一般質問で、新井たくみ市議は、消防の広域化問題をただしました。
埼玉県が示した広域化案によると飯能市は、日高、入間、狭山、所沢市までの埼玉第4ブロックになります。人口規模で78万人以上、管轄面積が400平方キロ、人口では1割ですが、面積では5割以上を占めます。
広域化によって、広大な市域をもつ飯能市の消防、救急体制が弱まるのではないか。消防団との関係が希薄になるのではないかなど疑問や不安の声が出ています。
全国でも批判相次ぐ
三重県や宮城県が消防職員に実施したアンケートでは、「守備面積が拡大し、消防力の低下につながる、署所統廃合の可能性があり、現場到着時間がおくれる懸念がある。大規模災害には応援体制で現状消防力で対応可能、財政上の効果以外効果なし」との回答が圧倒的だったといいます。
8月議会で、「市民への説明はどのようにされるか」との質問に消防長は、「広域化を推進するにあたっては市民、消防団、職員やその他消防関係者の声を把握し、生かすことは非常に重要。机上論のみで広域化を優先することなく、広域化の必要性、将来構想、職員の処遇及び消防団、消防後援会等へも説明や情報提供を積極的に行っていく」と答弁しています。 しかし、そうしたこともないまま、1月22日に5市の市長は、第4ブロック協議会設置に関する協定を締結しました。
新井市議は、「市民、消防職員、消防団にどのように説明しているか、意見や声はどのように集約されているのか」と質問しました。
消防長は、「ホームページなどで広報している、消防団等へは今後、情報を提供していく」と答弁、ほとんど説明されていないことが明らかになりました。
国会の付帯決議でも指摘
消防組織法の改正時に衆参両院の付帯決議に「市町村の自主性を損なわないこと、並びに現職の消防職員等に情報を開示し、その意見の反映が図られるようにすること」とされていることを重く受け止め、「広域化先にありき」の進め方は改めるべきです。
公契約条例などを学習
みんなの会が代表者会議開く
住みよい飯能市をつくるみんなの会は、代表者会議を開き、3つのテーマで学習と懇談を行いました。
①公契約条例については、土建飯能日高支部の野沢書記長が、千葉県野田市における公契約条例制定の運動や条例の内容を報告、公共工事など飯能市の仕事を担う労働者の賃金や労働条件を守る必要性を強調②飯能市の非常勤職員の問題では、新井市議が飯能市の非常勤職員は他市と比べても非常に多い。特に、調理師や保育士の常勤的な非常勤職員が多いのは異常だと指摘③所沢市の大規模保育所を視察した杉田実さんは、飯能市でも第一、八幡保育所の統合で150名規模の保育所を作ろうとしていることに関連して、施設や職員体制面の懸念を示しました。
みんなの会では、3月26、27日で2期目をスタートさせた革新町政の長野県木曽町の視察を予定しています。視察内容は新交通システムや市街地活性化、ユニークなまちづくり条例などです。参加希望者はご連絡下さい。なお、次回の代表者会議では、4月下旬に飯能市の財政分析を予定しています。
埼玉県後期高齢者保険料
年間2621円引き下げへ
埼玉県後期高齢者医療広域連合は8日、22年、23年の2年間の保険料引き下げ案など広域連合議会への提出議案を公表しました。
広域連合事務局の説明では、各種軽減制度を適用した後の平均保険料年額は7万1609円で、現在より2621円(3・53%)下がります。加入者全員に課せられる均等割を2230円減の4万300円に、収入に応じて課せられる所得割を0.21ポイント減の7・75%にします。これは、H20年度決算で47億円の剰余金が発生したことと、引き続き21年度についても42億円の剰余金が見込めることから保険料の引き下げを行うものです。
これほどの剰余金が発生した理由について①保険料の過大見積があった②65歳以上の障害者で国保から後期高齢医療に移行する人が少なかった③受診抑制の懸念があげられます。
『お年玉だ』と歓迎の声
埼玉県では、県社会保障推進協議会(社保協)などが広域連合議会ごとに制度廃止や負担軽減を求める請願を提出し、議会傍聴を続けてきました。
広域連合議会では、日本共産党の加川義光議員(さいたま市議)と、昨年の補欠選挙でトップ当選した工藤薫議員(新座市議)の2人が議案審査、請願の紹介人や、一般質問を通じて県民の声を議会に届けてきました。
加川議員は「1月に引き下げ方針が示され、高齢者から『お年玉だ』と歓迎の声が寄せられました。保険料引き下げは一歩前進ですが、後期高齢者医療制度そのものを廃止しなければ問題の根本解決になりません。運動の力で制度廃止をめざしたい」と話します。
里山から街なかまで楽しめる
「雛飾りお宝展」準備すすむ
今年、第5回目を迎える「雛飾りお宝展in飯能2010」(主催:飯能市商店街連盟・森と街を結ぶ「木馬を作る会」)が2月23日(火)~3月3日まで市内から吾野、南高麗、名栗地域の108ヶ所で楽しむことができます。
各地でつるし雛作り
大通り商店街にある市指定文化財店蔵「絹甚」では、絹甚の管理運営を行う運営委員会の企画事業として、手仕事ボランティア「飯能布塾」の皆さんが雛飾り展を盛り上げようと週2日、市内外の沢山の女性が集まりつるし雛の製作に取り組んできました。銀座通りの飯能スタンプ会事務所では各商店街の主婦有志が一年かけてつるし雛の製作に取り組んできました。
協賛イベントも多数
今年は、吾野宿や市役所などの公共施設など参加数も増え、協賛イベントも吾野市(あがのいち)、「雛あんどん祭り」など盛大になってきています。関係者は「飯能市の里山から街なかまで随所で楽しめる『雛飾りお宝展』です。是非、楽しんでください」と語っています。
自民党名栗支部が解散
「時代のながれ」
自民党名栗支部がこの程解散しました。自民党が政権を失ったなかで、全国的にも離党や支部の解散が相次いでおり、自民党の末期的症状と言えるのではないでしょうか。
自民党名栗支部は、旧名栗村時代から山村部の保守地盤で長年にわたって活動してきました。平成17年に飯能市に合併した後も支部は存続し、独自に活動を続けてきました。
自民党飯能支部長との関係悪化などを指摘する声もありますが、前支部長の「党員が減少しており、解散は時代の流れ。しょうがない」(文化新聞報道)という言葉に象徴されるように、自民党の消滅は「時代の流れ」になっているようです。
波紋(コラム)
国会議員の個人資産が8日公開されましたが、民主党の小沢幹事長の預貯金は0円。これには驚きました。しかも資産公開が始まった1993年以降の報告も、預貯金0円だというのです。それではいったい「陸山会」の土地購入の原資は「個人資産」だという説明はどうなるのでしょうか▼「たんす預金」にして隠してあるのさと言う人もいます。そういえばトヨタもハイブリッド車「プリウス」のブレーキ不具合の問題を最初は「感覚の問題」にすりかえていました。共通しているのは、ユーザーや国民を馬鹿にしたふてぶてしい態度です▼小沢幹事長は土地購入をめぐる事件で不起訴になったものの、世論調査では8割が小沢氏の説明に納得せず、7割が幹事長辞任を求めていることにたいしても、「世論が納得しないのは報道のせい」と居直っています。問われているのは小沢氏の政治家としての品格です。