新飯能1602
臨時保育士の処遇を改善
昇級あり、一時金の支給も 12月議会
12月議会の山田利子市議の一般質問で、臨時保育士の処遇改善の内容が明らかになりました。
9月議会では、沢辺市長が「新年度に向けて臨時保育士の処遇改善を検討していきたい」と答弁していましたが、来年度予算要求を前に、具体的内容について総務部長が答弁したものです。
一時金は2ヶ月分、3級で29万7千円
対象は、午前8時30分から午後5時までの7時間30分勤務する臨時保育士。内容は、昇給制度と賞与の2点です。
昇給は従来の日額7150円を勤務年数に応じた賃金体系として10等級制とし、1級は7150円、以降毎年100円を加算した額が昇給幅となり、10級が8050円となります。 昇給時期は4月1日が基準日となっています。
賞与は6月・12月の年二回、1ヶ月づつ。6月1日と12月1日が基準日で基準日の6ヶ月前から勤務していることとしています。
制度実施の初年度(来年度)については、勤務経験が5年未満は1級に、5年以上は2級に10年以上は3級に格付けになります。
常勤性、専門性認め
今回の改善は飯能市が行政改革の名のもとにすすめてきた、職員定数の削減により保育士が退職した場合、臨時保育士で対応してきた結果、正規と臨時の割合が約半々になっていて、臨時保育士だけで3歳未満児を担任するという異常な実態になっている中で、正規職員と同じ仕事をしていながら大きな賃金格差があり、今年度から担任手当てを一日250円(月5000円を限度)つけたといっても、2名とも臨時の場合、手当てがつくのは1名のみ。「臨時であっても保育士はそれなりに知識と技術を身につけ、資格を有する専門職であるので改善すべき」と求めてきました。
18年度末で、臨時保育士の継続雇用者数は、1年~5年が29人、5年~10年が20人、10年~15年が7人、15年以上が4人となっています。
住民参加で森づくり
東吾野・東吾野公民館裏山に
西武線東吾野駅から見える市立病院の背面に小高い杉山が17年に伐採され、そのままになっていましたが、急斜面のため地元住民の間で、土砂流失など心配の声が出されていました。こうしたことを受け、自治会東吾野支部(高澤謙蔵支部長)と県農林振興センター、飯能市農林課などで協議し、県が山腹斜面の土留め、遊歩道など基盤整備を、市が脇の沢の整備をそれぞれ行い、同時に、県緑化推進委員会の交付金を活用して、ヤマザクラ、ヤマツツジ、ヤブツバキ、イロハモミジ、ケヤキ、コナラなど350本の苗木を購入。
12月1日に、地域住民、東吾野小学校の児童、沢辺市長、和田県議、加藤議長らと新井巧市議ら約100名が参加して、植栽が行われました。
この山の面積は、3100平方メートルで、「よろこびの森」と命名され、地域住民の記念の森となりました。
東吾野駅を降りると正面に見えるこの森が、四季折々の花や紅葉で地域住民と訪れるハイカーの心を和ませてくれることでしょう。
後期高齢者医療制度
「資格証明書、過酷なものであってはいけないと思う」と市長
金子としえ市議の一般質問
12月議会の一般質問で金子敏江市議は、後期高齢者医療制度の問題を指摘し、改善を求めました。
現代版・姥捨て山
金子 「後期高齢者医療制度」のことをさして「現代の姥捨て山」といわれている。
昔、日本の貧しい山村では、「姥捨て山」という風習があり、70才を過ぎた老人は山へ捨ててくるという残酷な「間引き」が掟として存在し、長生きが罪といわれた時代が日本の歴史の中にはあった。
しかし今世界第2位の経済大国の日本で、高齢者にはお金をかけない、医療費削減だけを目標に、徹底した高齢者への差別医療が、来年4月から実施されようとしている。
高い保険料を年金から天引きし、年齢で被保険者を切り離し、保険料や医療の内容に格差をつけている国などどこにもない。市長のこの制度に対しての見解は?
市長 少子高齢化のなかで現行のままでは給付と負担のあり方がアンバランスになり、国民皆保険制度を維持していくためには必要な改正と思う。この制度については、高齢者の心身の特性にふさわしい医療を提供するということで、新しい診療報酬体系が構築されることになっている。
金子 心配されるのは、医療の中身が厳しく制限されることと、保険料を払えない人から保険証を取り上げ、病院窓口で全額立替払いをする資格証明書を発行するということ。
80才代、90才代のお年寄りにこんなむごいことをするのか。第一回広域連合議会を傍聴したが、広域連合長も「個々の事情を勘案して、慎重にも慎重に対応していかなければと考えている」と答弁していた。しかし、その補償がどこにあるのか。事実上発行できないような運用基準を設けるよう意見を上げるべき。
福祉部参事 この事務に関しても、広域連合が決めていくものと思う。
金子 市長に伺いたい。蕨市の議会答弁は、「75歳以上の保険料は高くなりそう。滞納者への資格証明書発行には矛盾がある。広域連合などに意見を伝える」と答弁している。
最低限、病気治療中の人には出さないなど事実上発行することのないような運用基準をつくるべきである。広域連合にしっかりと意見をあげてほしい。
市長 資格証明書の発行ということは、それなりに広域連合でも運用の必要性からこういう制度があるということだと思う。ただお質しのように、過酷なものであってはいけないと十分に思う。自分なりの意見を言う場があれば言っていきたいと思うが、実態というものをよく把握しておらないので答弁はこのくらいにしたい。
金子 また今度は、65才~74才の障害者の方は、国保から後期高齢者医療に移行することもできるがその辺の選択がむずかしいようだ。丁寧な対応をしていただきたい。
福祉部参事 国保か後期医療かの選択ができるようになった。どちらに残ったほうが有利なのかということになる。そのような内容を明記して送りたい。役所の窓口に来ていただければ適切な対応を図っていきたい。
市長給与は県下でも高い
さらに、ボーナスをあげるとは
12月議会に、市長、副市長、教育長、市議会議員の期末手当を現行4・4ヶ月を4・5ヶ月に引き上げられ、市長で491万400円から502万2000円に、11万1600円増えることになります。
日本共産党は、これまで職員給与は大幅に削減されているに、市長給与は県下でも14位、類似の自治体ではトップクラスで高いことを指摘してきました。
新井市議は、議案質疑の中で、「人事院勧告に基づく、職員の一時金引き上げは当然だが、市長給与は高く、引き上げる時期ではない」とただしました。
総務部長は、「諸手当を含めた比較ではそう高くはない」と答弁しましたが、飯能市の市長給与は、93万円。入間市長は条例上は93万1000円ですが、市民生活を考慮して、特例で15%減額しています。
日本共産党は、市議会議員の引き上げも含めて値上げ条例には反対ですが、10日の常任委員会で、徹底した審査が求められます。
菅間徹氏が表彰される
原水爆禁止埼玉県協議会50周年記念の祝賀会開かれる
11月7日、浦和市内で今年で結成50周年記念の祝賀会が開催されました。
併せて「核兵器のない平和な世界を・原水爆禁止埼玉県協議会50年のあゆみ」が出版されました。結成の1957年から2007年まで、核兵器廃絶を求めてとりくまれた6・9行動、平和行進、世界大会等など、県内・外の運動の様子が写真と年表で紹介されてます。
目本から発信した「核兵器のない平和な世界」は、いま全世界に平和のウエーブとなって広がっています。祝賀会では永年原水協に携わり運動の発展に貢献した20氏が発表され、飯能から菅間徹事務局長が表彰されました。
波紋(コラム)
「国の仕打ちは許さん怒(ど)-」と、一万一千人の「怒」の文字が二日の「赤旗」の紙面に。ひしひしと心の底からの憤りがつたわってきます。ところが私の読んだ商業紙にはこの岩国の集会の記事は一行もみつかりません。ようやく探し当てたのは、岩国の錦帯橋の写真と紹介の記事▼集会で井原岩国市長は米軍の空母艦載機部隊移転反対を理由に国が建設中の市庁舎補助金をカットの制裁措置を「『アメとムチ』で市民の意思を押さえつけようとする手法は、国が行う措置ではない」と厳しく批判、「これは岩国だけの問題ではない。全国どこでも起こりうる問題」だと、一緒に岩国とともに行動してほしいと訴えたのです▼それを新聞は黙殺したのです。これでは軍事・米軍基地問題をタブーにしているといわても仕方がないでしょう。岩国出身の作家宇野千代は「錦帯橋について「橋の中ほどに立ったとき、川と橋と山が一つの絵になっているのを見る。私には、この橋を自慢にする町の人の気持ちが分かるような気がする」と書いています。艦載機はいらないのです。