新飯能1742
9月市議会
21年度決算では4億8750万円の繰越金
やっぱり国保税値上げは間違っていた!
9月議会に出された国民健康保険特別会計の補正予算の主な内容は、21年度歳入歳出決算で4億8750万円の繰越金がでたことです。そこで保険給付費支払い基金に1億5000万円積み立て、一般会計に2億1000万円戻しました。
繰越金の4億8750万円の内訳は、歳入の予算増が約2億2000万円(県支出金が8500万円、共同事業交付金が5300万円など)となっています。
歳出の不用額が約2億6700万円出ましたが、これは特に保険給付費(医療費)が見込みより低かったというものです。
このことについては、昨年、国保税の値上げ前、新型インフルエンザが流行する、市民の健康への意識が高まり医者にかかることが多くなり医療費が予想以上に増えると言う説明でした。
値上げの口実に大幅な補正?!
このような中で、一般会計からの繰入を12月に2億3000万円(入院14・1%、入院外を4・2%見込み)、3月議会で1億6000万円の補正を行い合計5億7300万円と異常な繰り入れとなったものです。
9月議会で我党は、「これでは2億円の値上げはしなくて済んだのではないか」と説明を求めましたが、「今年は、所得の減収等で、国保税が当初の見込み通り確保できるか分からない現状だ」と答弁しました。
所得の減収は市民生活が大変だからで、こういうときこそ近隣市のように一般会計からの繰入れを増やして値上げを避けるべきだったのです。これでは、最初から値上げを市民に納得させるための数字上の操作だったと言うことを物語る9月補正となりました。
今後は、高すぎる国保税を値下げさせる取り組みが必要です。
市民の声 松橋律子(公明党)市議の「おいしい水」一般質問への声
松橋市議が水に関して議会の一般質問で「県水を飲んだことはあるが、まずいと感じなかった。県水を導入したから飯能の水がまずくなったと聞きますが、まずいという表現は過激で不適切。おいしい水のイメージが崩れる。県水があるから感謝すべきで県水はまずいから必要ないとそのような印象を与える事は好ましくない」と発言したのです。自宅に電話して県水をどこで飲んだのですか?と聞いたら「何年か前、入間市の友人宅で飲んだ」ということです。入間市の水を飲んでの比較ではなく、飯能のおいしい水を飲んで比べなければ分からないのではないでしょうか?。また、松橋市議は、この地域の実情を知っているのでしょうか?。誰も「飯能の水がまずくなった」などと言っていません。県水が導入されている地域の水がまずいのであって、だからこそ元のおいしい水に戻してほしいと言っているのです。飯能の水を飲んで育ち、長年この地で暮らしてきた人にとっては当たり前の気持ちではないでしょうか?心ある人ならこのような発言はしないと思います。この地域の人たちは気の毒だなと思っていることでしょう。私は地域の人たちと一緒に、金子議員の力を借りておいしい水が飲めるようがんばりたいと思っています。
岩淵在住 小藤正子
給食は委託になじまない
庁内だけで決めてはならない
新井たくみ市議の一般質問
新井 学校給食検討委員会で、正規調理員を採用しないことを前提に①全調理員のパート化 ②民間委託③人材派遣が検討されている。23年度以降の調理員不補充はどこで決まったのか。庁内だけの結論で、決めてならない。委員会は公開するのか。
教育次長 給食業務は年間180日あまりで、調理員が正規職員であるのは好ましくないと考えている。委員会は微調整があるので、公開はしない。
新井 国会答弁で総務大臣は、「行革法は子供たちの育ちとはどうあるべきかという観点よりも、まさに削るための観点で、今の時代に合わない」と答弁している。このことをどのように受け止めるか。
教育長 飯能市としては厳しい財政状況にあり、財政負担軽減が必要だと考えている。
新井 今年、鳩ヶ谷市の給食委託が県労働局から是正指導を受けたが、「加熱する食品については加熱不足にならないよう中心温度を85度以上にするなどといった衛生管理や加熱方法を定めた228項目の「調理業務作業基準」を課したことが偽装請負にあたる」と指摘された。安全でおいしい給食を提供するためには当然、現場で指導、援助しなけければならないが、それが是正指導された。また派遣には一年を超えて派遣をしてはならないという一年ルールもある。学校給食はもともと派遣や委託になじまないものだ。
教育次長 検討委員会で労務管理、コストなど検討し、それが明らかになり次第報告していきたい。
4総・後期計画に「足の確保」の位置付けを
新井 第4次総振・後期計画は、23年度から27年度までだが、切実で急がれる住民の「足の確保」の課題は、総合政策部に交通政策課を設置して、位置付けていくべきではないか。
総合政策部参事 これらの課題を遂行していく上で一つの部門で進めるのか、プロジェクトで進めるのか、どのように進めたらよいか今後の課題である。
地区社協には活動拠点が必要
新井 現在、加治東、吾野、東吾野で地区社会福祉協議会の立ち上げが準備されているが、既存の組織代表だけではなく、地域の多用な福祉の人材を発掘していくことが必要だ。また、現在、公民館を拠点にしているが、市の未利用施設や農協など民間の空き施設などを借り上げ、今後の活動拠点にできないか。
総合政策部参事 拠点整備は市の役割である。公共施設等を有効に活用していきたい。
高橋史朗氏の「親学」は
市公認の事業にふさわしくない
金子としえ市議の一般質問
金子 山田議員に続いて「親学」で質問するが、私は、「次世代育成支援後期計画」に突然「親学」が盛り込まれた点と、「親学」の中身に入って問題点を指摘したい。
最初に、昨年12月議会前の全員協議会に出された「次世代育成支援後期計画(案)」には、『親への支援』と書かれていたが、今年3月にできあがった計画書には「親学」が突然入ってきた。その後、職員の方々に親学の内容について聞いてもはほとんど分からない状態であった。決して関係者の中から十分な協議の末出てきたものではなく市長の思いが強いようだ。
要望書に対する対応は
さて、「男女共同参画推進会議」から親学の内容について要望書が出されていると言うことだがその内容と、指摘された部分について今後どう対応するのか伺いたい。
福祉部長 7月26日付けで意見書が出されている。一つは「子どもの発達障害と子育ての関係について」で、7月4日「子育てフォーラム」高橋史郎氏の講演に対しての意見で、【発達障害の原因には、遺伝的な要素と環境的な要素がある。環境的要素を否定するのはあやまりである。その上で子どもの持つ発達の可能性を保障するため、早期発見、早期支援が大切でありそうした観点からの取り組みを紹介した】という説明があった。この点の項目については不必要な混乱を避けるということで8月1日の基礎講座の資料には入れないという対応になっている。
二つ目は、「父性的、母性的」と言う役割の明確化について高橋氏は、「母性も父性も基本概念であり、性別による性差をいったものではない」として、このことは教科書にも明記されるとのこと。実際8月1日の講座では高橋氏から誤解のないよう時間をかけて説明している。
教科書と話に食いちがい、問題ある親学は見直しを
金子 「男女共同参画推進会議」から出された意見書が指摘している2つの問題は、「親学」が基本にすえている3つの基本的な考え方の内の2つの柱で修正を求められたことになる。この事業の信頼性にかかわる重大問題であるし、事実、混乱を持ち込んでいるではないか。今議会に(青年会議所から)親学を継続実施するよう要望書が出されているが、ただちに中止すべきである。
市長 ご指摘のあるような事について誤解を招くようなことがあるとすれば、積極的に修正をしてできるだけ大勢の人に参加してもらってしっかりやっていく考えである。
金子 教科書と話しの内容が大きく食いちがう、そんないいかげんな認定があるのか?こんなに問題のある親学についてもう一度庁内で継続実施の是非もふくめて真摯な検討をしていただきたい。
波紋(コラム)
花瓶に秋海棠を挿しました。なかなかいい感じです。大きな葉っぱが手のひらのように見えるのは葉脈のせいでしょうか。淡紅色の小さな花も控えめで可憐です。〈病床に秋海棠を描きけり〉。子規の切々たる思いが心に響きます▼それにしても言葉です。秋海棠がりんどうでも、コスモスでも、曼珠沙華でも子規の思いは伝わってこないでしょう。やはり子規はすごいと思います。その短い十七文字のなかに見事に品のある秋海棠を定着させたのですから▼言葉といえば沢辺市長は9月市議会で「相手が左翼の教育者だったので」と、「左翼」という言葉で「親学」を推進する自らの立場を合理化する発言を行いました。立場は違ってもともに市長選挙をたたかった相手です。敬意を払うのが当然です。それさえも出来ずに相手にレッテルを張りつけるだけの市長の品のない言葉の貧しさにはがっかりしてしまいました。貧しいのが言葉だけでなければよいのですが。