新飯能1740
9月市議会
繰入金15億円、基金へ
市の財政が厳しいわけではない!
9月3日から9月定例市議会が開かれています。9月議会は、21年度の決算認定の議案も提案されていますが、決算を受けて、繰越金が9億9千万円の増額補正で、15億5千万円にもなったことが明らかになりました。合わせて、3億5千万円の地方交付税の増額補正と4億7千万円の臨時財政対策債などを起こしたことから、大幅な歳入増になり、当初予算で13億円の財政調整基金取り崩しをやめ、さらに2億5千万円を積み立て、財政調整基金は17億2千万円に。減債基金へも1億5万円、土地開発公社所有地取得基金に1億5千万円、あらたに設ける公共施設基金積立金に2億円を積み立てることにしています。
金子市議は、「景気対策など国からの交付金を財源振替して当初事業に位置付けたことなどで、これだけの繰越金を出した。もっと積極的な景気対策などが組めたのではないか」と指摘しました。
財政の健全化判断比率も健全
国の財政健全化判断比率の報告も出されましたが、実質赤字も他会計との連結赤字比率もなく、実質公債費比率は判断基準の25%に対して6・1%、将来負担比率350%に対して49・3%と健全でした。
新井市議は、「市は口を開けば財政が厳しい厳しいと言うけれども、多額の繰越金を約80億円も積み立て、健全化比率も良好だ。市民にガマンをさせたり、負担増をさせたりしてはならない」と指摘しました。沢辺市長は、「近隣市からはうらやましがられている。今年はたまたま良かったからといって喜んでいるわけにはいかない」などと答弁しました。
核兵器のない世界へ
原水禁世界大会報告集会に参加を
5月にニューヨークで開催されたNPT再検討会議の経過と到達点にたって、「核兵器のない世界を実現するために、私たちがなにをなすべきか」を討議した原水爆禁止2010年世界大会が8月2日から9日まで、被爆地の広島と長崎で開かれました。
埼玉からは、労組、民主団体、地域から226名が参加、飯能からも埼玉土建労組と医療生協から3名の代表が参加しました。
核兵器による影響力確保をはかる「核抑止」論が、「核兵器のない世界」実現への障害になっています。
おおいに学習し、憲法9条を守り、草の根からの声をつよめ、世界世界をつないで参りましょう。
大会参加の報告集会を左記の通り開催します。ぜひ、お出かけ下さい。
日時 9月17日(金)
午後6時30分開場
ところ 富士見公民館
飯能市社会保障を良くする会(会長・野尻一夫さん)は6日、連日の猛暑による熱中症被害から高齢者や低所得者、生活保護世帯を守るための対策を市の福祉部に要望書を提出しました。
猛暑が続く中
高齢者などの暑さ対策など求め
飯能市社会保障をよくする会が市に要望
今年の異常気象は、観測史上初めてという記録的な猛暑が続いています。総務省消防庁が3日、8月に全国で熱中症のために救急車で病院に搬送された方が、昨年8月と比べ4・4倍の2万8269人に上ったと発表しました。5月31日からの累計では4万304人となります。そして、救急搬送後に死亡が確認されたケースも昨年8月の8倍・64人、全国では500人を超えたともいわれています。
報道によれば「部屋にクーラーがなく、窓も締め切った状態だった」という人や、クーラーがあってもとまっていた。また、電気代がかさむとか、故障しても修理代がかさむなどのことから手控えるという方もいます。9月になっても30年に一度の異常気象で当分、猛暑が続くといわれています。熱中症になるのは、スポーツをしていた中高生の児童もいますが、多くは一人~二人暮らしの低所得の高齢者が命の危険に陥る事態になっています。
四項目の暑さ対策
こうした被害をくいとめるための対策として、①市関連部局と地域包括支援センターなどが連携し、見守りや電話による安否確認などを充実②高齢者宅の安否確認・室温測定・冷房機器の有無など生活状況を把握し、必要に応じて緊急避難場所の確保と財政支援③クーラーの設置・修理費用や電気代などに緊急補助制度を実施してください。電気会社に減免制度④生活保護世帯に対して、一時扶助でクーラーの設置・修理費用の支給、夏季加算などを要望しました。
要 望 書
1.熱中症予防の広報や注意喚起・警報活 動を強めるとともに、市関連部局と地域 包括支援センターなどが連携し、見守り や電話による安否確認などを充実させて ください。
2.一~二人暮らしの高齢者宅の安否確認・ 室温測定・冷房機器の有無など生活状況を 把握し、必要に応じて緊急避難場所の確 保と財政支援を行ってください。
3.クーラーの設置・修理費用や電気代な どに緊急補助制度を実施してください。 電気会社に減免制度を実施するように要 請してください。
4.生活保護世帯に対して、一時扶助でクー ラーの設置・修理費用の支給、夏季加算 についても検討してください。
猛暑の中
35度のプレハブ校舎で授業
子どもの健康守る対策を
台風9号が過ぎ去り、若干涼しくなったようですが、連日35℃を越えるような暑い日が続いています。
双柳小学校はいま大規模改修を含む耐震工事が進められており、2学期が始まりましたが、工事の関係で児童たちは全員プレハブ校舎で授業を受けています。その状況を見るため山田、滝沢両市議は6日、同校を訪問しました。
対応していただいた校長先生は、「この暑さでたいへん苦慮している、子供たちの体調が一番心配です。10日までは半日授業を続けるが、その後この暑さが続いても授業時間の関係で短縮授業での対応は無理です。また、子供たちには、水を水筒に入れて持参してもらっていますが、教室に寒冷紗も設置するよう対策もはじめました。まだできる対応があればとって行きたい」と話していました。
各教室も見学させてもらいましたが、設置された温度計は35℃を指し、ここでおとなしく授業を、といいってもとても無理という状況でした。
扇風機を各教室6台にするための増設工事も進められていましたが、異常な暑さで子供たちの健康状態が心配です。
教育委員会に党市議団が申し入れ
日本共産党議員団は、双柳小の子どもたちの健康を心配した保護者からの相談があり、早速、教育委員会に、クーラーや遮光シートの設置、子どもたちの自己防衛として、スポーツドリンクなどの飲み物やネッククーラーなどの持参を認めよう申し入れました。
波紋(コラム)
百年も昔のことなので、お気づきになった方は少なかったかもしれませんが、前回の「波紋」で、大逆事件で処刑された新宮市の医師大石誠之助を佐藤と間違えてしまいました。さっそくご指摘があり筆者汗顔の至りです▼大石誠之助の死を悼んで、佐藤春夫は「愚者の死」という詩を発表。与謝野鉄幹は〈誠之助と誠之助の一味が死んだので、/忠良な日本人はこれから気楽に寝られます。/おめでとう。〉と怒りを反語で詩に託しました。徳富蘆花が処刑された幸徳秋水を弁護する「謀叛論」の講演を一高で行い、大きな感銘を与えたのもこのときです▼しかし啄木が〈つね日頃好みて言いし革命の語をつつしみて秋に入れりけり〉と歌ったように、この事件は天皇制権力への恐怖心を社会にうえつける大きな役割をはたしました。「大逆事件」「韓国併合」、一九一〇年に起こった二つの大きな事件の意味を考えながら今年の夏も終りです。