1710号
中心市街地活性化策示す
飯能市 診断事業・報告会
1月29日、飯能市総合福祉センターで中心市街地活性化に取り組む市町村に対する診断・助言事業報告会が行われました。
この事業は経済産業省が中心市街地活性化の計画策定に取り組む市町村を対象に専門家による診断・助言を行うもので、今年度は13都市で実施されています。
市長は、「飯能市最大の事業として位置づけ、商店街の振興、地域経済の活性化につなげたい。22年4月から中心市街地活性化推進室を設置して着実に進めて行きたい」と挨拶しました。
都市コミュニティの再生を
報告では、この事業の事務局でソフトクリエイションの斉藤薫さんは、飯能市が昨年実施した中心市街地のアンケート調査、3回の意見交換会と2回の学習会などの状況について報告。(株)都市総合計画取締役の司波實氏は、高齢化が進み車万能社会は続かない、人口減少化が始まっている中で、中心市街地に人が集まり都市コミュニティの再生が必要である。今すぐに銀座通りの交通規制、空き地・空き店舗の利用促進、旗振り役として公共施設の設置や補助金など積極的に市がかかわる事などを報告。(株)ラック計画研究所取締役で観光コンサルタントの熊谷圭介氏は、千葉の佐原市で地元のおかみさんたちに自分の家にある宝物をプレゼンすることを提案したことから、美容院が活性化し街の活性化につながったこと、さらに各地の取り組みを紹介。その上で、飯能の歴史的建造物をシンボルとして活用する、住民による街のもてなし、などなど、観光まちづくりにつながるものが豊富にあることが報告されました。
できることから始めよう
市の担当課は、今後の取り組みとして空き店舗・西川材の活用、朝市、食を絡めたまちづくりなどを盛り込んだ「住んで快適、訪ねて楽しい街飯能」をテーマにしたイメージ図を示しました。お年寄りが安心して歩いて買い物ができ、コミュニティが広がり街がにぎやかになることは大いに結構ですが、街が壊れてしまってからでは、回復までに相当な期間と資金が必要になります。高齢者の一人暮らしが急増している現在、今すぐできることから手がけるべきではないでしょうか。
企業誘致用地
飯能市委員会が飯能大河原を現地視察
日本共産党飯能市委員会は2月2日、美杉台の西側にUR都市機構が開発整備を進めている、飯能大河原地区や飯能南台第2地区を視察しました。大河原地区は全体で137.7haあり、昭和60年に都市計画決定され、当初の計画では8000人の宅地開発の予定でした。しかし、バブルの崩壊など開発に見通しがないことから、その後13・5ha、2000人に縮小されていました。現在ではさらに見直しが行われ、一般住宅用地は3・8ha、人口600人、170戸と大きく変更されています。
この様な経過から公園や道路用地などを除いた、71.8haの大街区は企業誘致用の土地として整備を進めています。整備は土地を平らにする一次造成まで行い現在9割以上進められ、小岩井から美杉台までの都市計画道路も造成中になっています。
本当に来る企業があるのか
現在、市とUR都市機構で企業の誘致活動を行っています。市内に雇用を生みだし、定住促進と地域の活性化をはかるための重点施策としていますが、なかなか明るい見通しは見込めません。
参加者からは、広大な企業誘致用地を前に「本当に企業が入ってくれるのか、造成が無駄とならなければよいが」の声も出されていました。また、美杉台中学校西側の造成中の朝日山展望公園も視察しました。
おらが自慢のエコツー 広がる地域間交流
飯能市の地道な努力が開花
一昨年、飯能市・飯能市エコツーリズム推進協議会は、環境省の第4回エコツーリズム大賞を受賞し、昨年は、事業を推進するための「全体構想」を作成し国の認定第一号となりました。素朴で人情味あふれる人々とのふれあいに、飯能市民なら誰でも参加してみたいと思うに違いありません。この間の取組みを振り返ってみます。
飯能市は、市域の76%が森林で、県立奥武蔵自然公園の中核をなし、平地の雑木林・自然林まで多様な樹林が分布し、入間川、高麗川の源流域から中流域までの変化に富んだ河川があり、多様な動植物を育んでいます。こうした自然環境と古民家の残る街道や郷愁を誘う山村の集落の風景、そこで営まれてきた生活文化を活かしながら、地域の活力や経済の振興につなげていけたらと、飯能市は平成16年に環境省のエコツーリズム推進モデル事業の「里地里山の身近な自然、地域の産業や生活文化を活用した取組み」に応募し、「エコツーリズム推進室」を設け取り組んできました。
エコツーリズムとは?
エコツーリズムとは、自然環境や歴史文化を学び、それらの保全に責任を持つ観光のあり方をいいますが、飯能市のエコツアーは、特別なものを題材としているのではなく四季折々の見どころ、食べごろ、生活の知恵を地域住民の手で掘り起こし作り上げているところが特徴です。
また、ツアーのガイド養成も「地域に住む人が、地域の言葉で、地域をガイドする」ために「ふるさと案内人になろう(エコツーオープンカレッジ)」を開催して住民参加につなげていること、市内の住民団体やNPOが企画・実施したエコツアーは、平成20年度は70(参加1982人)、21年度は79(参加見込み2600人)に達し、市と市民との協働が地域の活性化に大きく寄与していることが評価されての大賞受賞となりました。「冬」のエコツアー2月は、「薪での生活を楽しもう!味噌造り」、「魅力新発見!里山お散歩ツアー」、「雛めぐりの旅」、「まちなかぶらり旅・飯能銘菓を訪ねて」、「身近に発見!ムササビから教わる里山動物」と盛りだくさんです。
詳細は広報2月1日号、問い合わせはエコツーリズム推進室℡973ー2123
大会新記録続出
第8回奥むさし駅伝
1月31日、第8回奥むさし駅伝競走大会が開催され、高校の部54チーム、一般の部151チームの合計205チームが早春のあじさい街道を力走しました。コースは東飯能駅前をスタート、西吾野で折り返し、市内のりそな銀行前がゴールの38.792km。
箱根駅伝5区山登りで2連覇を果たした山の神、東洋大学の柏原竜二選手、埼玉栄高校の服部翔太選手、武藏越生高校の設楽悠太、啓太選手らも出場、多くの駅伝ファンを楽しませていました。高校の部は埼玉栄高校、一般の部は東洋大Bがいずれも大会新で優勝、地区対抗の部は加治体協が2連覇を果たしました。
多額の医療費がかかった人は医療費控除ができる
税金の申告が始まっています。医療費控除について制度の紹介をします。
昨年一月一日から12月31日までに病気や怪我で入院、通院して一定以上の医療費がかかった人は、医療費を控除できます。医療費控除を申告する本人や本人と「生計を一にする」配偶者、その他の親族の医療費を支払った場合、計算式に応じて控除されます。
《生計を一にするとは?》
日常生活のお金や物など共有すること。単身赴任や通学、療養のために家族が別居している場合でも、週末や夏季、年末に帰省して生活しているとき。
《「治療」と「予防」控除対象の境界線は》
対象となるものは主に「診療・治療行為」に支払った医療費、「予防」は対象外ですが、健康診断で通常は対象にならなくても異常が見つかった場合の健診は対象になります。
《介護費用の控除については?》
特別養護老人ホームなどの指定介護老人福祉施設や地域密着型介護老人施設サービスは、費用の半分が対象額です。また、介護老人保険施設や指定介護療養型医療施設は、介護費・食費及び居住費が対象なります。居住サービスは対象にならないものもあります。
《おむつ代も対象?》
おおむね6ヶ月以上寝たきり状態にある人が対象で、医師の「おむつ使用証明書」が必要です。2年目からは証明書がなくても主治医意見書の内容を確認でき、意見書の写しにより、寝たきり状態、尿失禁の発生確認ができればよいことになっています。
波紋(コラム)
「いのちを守りたい」、いい言葉です。鳩山首相は施政方針演説でこの言葉を連発しました。自民党などからは、そんなことは共産党が言ってきたことだと「批判」の声もあったようですが▼「いのちを守る政治」こそ、政権交代を実現させた国民の共通の願いです。その政治を一歩前にすすめて欲しいと誰しもが思っています。しかし言葉とはうらはらに鳩山政権下で、これはひどいと思うことがすすめられようとしています▼たとえば全国の公・私立の3才以上の保育所給食について、外部委託を認めて、保育所の給食室をなくしてしまおうとしていることです。最低基準をとりはらって、庭も、給食室もない保育所にしてしまおうというのです。子どものいのちを守るのは社会の真の愛情であり責任ではないでしょうか。保育を利益企業の利益の場にしようとしている鳩山政権に子どもたちの未来を託すことはできません。