新飯能1620
日本国憲法はGHQの
押しつけではなかった
映画「日本の青空」をみんなでみる会主催の講演会「憲法と私たち」が、二十日にひらかれました。講師は、映画の主人公の鈴木安蔵さんとかつて同じ大学でご一緒に研究活動をされていた、立正大学教授の金子勝さんでした。会場の中央公民館の学習室に、あふれるほどの参加者でした。
金子勝先生は初めに、ご自身で作られた七ページのレジメと十四ページにわたる資料の概括を説明された後で「さあ!鈴木安蔵さんの探検にいこう。探検のほうが学習というより楽しいでしょう。」と、ユーモアたっぷりな話し方で話を始められました。
国民主権を明記
敗戦直後、政府の憲法問題調査委員会(松本委員長)が作った新しい憲法案は、それまでの天皇中心主義、軍国主義の明治憲法とほとんど変わりませんでした。
一方、民間の憲法研究会(高野岩三郎会長)は、国民主権と基本的人権の尊重を中心とする「憲法草案要綱」をまとめました。その憲法研究会でまとめ役だったのは当時四十一才で、七人のメンバーの中で一番若い鈴木安蔵さんでした。
GHQは、提出された憲法研究会の「憲法草案要綱」を民政局ですぐに英訳して検討をはじめました。そして、その要綱を下敷きにしてGHQの憲法案を作り、日本政府に提示しました。GHQ案には、要綱にはふれられていなかった戦争放棄の条項を加えましたが、多くの点で鈴木安蔵さんたちがまとめた内容が入っていました。
間接的起草者は日本人だった
だから、この要綱をまとめた鈴木安蔵さんは、現行の日本国憲法の「間接的な起草者」です。そして、これらの経過からわかるように、現行の日本国憲法はGHQに一方的に押し付けられたものではなく、GHQ案は日本人が作ったものをお手本としたものだとまとめられました。
講演の後、参加者からは「難しい内容が分かりやすく話され、退屈しないで聞けました。」「鈴木安蔵さんのロマンあふれる生き方に感銘をうけました」などという感想がきかれました。
子ども医療費 無料化年齢の拡大など求め
新婦人が市担当課と懇談
新日本婦人の会飯能支部は21日、「子どもの医療費無料化の年令拡大、妊婦の無料健診回数拡大、多子入所世帯の第3子保育料を無料にすること」などを求めて、こども家庭課、保険年金課、保健センターと懇談しました。
乳幼児医療費問題では、12月議会で「乳幼児医療費の無料化の年令拡大の請願が採択されたことから、早期に年齢拡大を」と求めました。内沼課長は「議会で採択されたことを重く受け止めている。県内で4分の3の自治体が何らかの予算措置をしていることから、前向きに検討していきたい」と答えました。妊婦健診の無料回数拡大については、2ヶ月前に出産したお母さんから「対象にならず残念。健診にかかる費用が多いときは2万円近くかかる。生む前のことを助けてもらうことが必要で、国の言う『14回程度』に増やしてほしい」と求めました。保育料については、近隣では所沢市、日高市が第3子を無料にしている。是非、無料に」と求めました。
初めて参加した若いお母さんは「現在、子どもが一人だけど、こういう援助があれば次も生みたくなる。ぜひ、これからもどんどん要望していきたい」と語っていました。
元加治駅南口の開設を
塩川衆院議員らと滝沢市議が西武と交渉
4月23日、塩川鉄也衆議院議員と所沢、入間、狭山、飯能、川越の日本共産党市議団は、西武鉄道沿線の利用者から寄せられたアンケート等にもとづき、西武鉄道に要請しました。
冒頭、塩川衆議院議員は「私も、新所沢から永田町まで利用させていただいている。住民の要望実現を図っていただきたい」と挨拶。
小手指駅の高層ビル計画について、「ビル風の影響の資料が住民にしめされていない」との指摘に、住民に示していくことを約束しました。
塩川議員は「住民から高層ビルの高さを下げるよう声がでている。こうした声を聞くべきだ」と求めました。
利用者の声を届けて
飯能市議団を代表して要請に参加した滝沢おさむ議員は、元加治駅南口の開設について、「元加治駅の直近、飯能側の踏切りは区画整理事業により、将来的には廃止になり、現位置より飯能側へ約100mの場所に新設される事になっている。踏み切りの移動や道路状況の変更により歩行者が遠回りをしなくてはいけなくなる状況は現段階でも見えている。また、現在でも駿河台大学の学生が駅の南からバスに乗車をしていることもあり、南口の開設は必要な課題だ。飯能市、入間市の双方で行政に働きかけて行くので、西武鉄道としても積極的に取組んでいただきたい」と要請しました。また、「高齢化社会の中で駅の安全確保のために駅員の常駐配置、ホーム全体に屋根を設置し、雨天でも傘を差さずに乗降できるようにとの利用者の要望も伝え、実現に向けて努力してほしい」と求めました。
あやべ澄子比例候補
「農業再生プラン」で農家と懇談
日本共産党のあやべ澄子衆院比例候補は17日、新井たくみ市議らとともに日高市の「加藤牧場」を訪れ、党の「農業再生プラン」で懇談しました。
加藤牧場は、成牛200頭を飼育する県内でも指折りの大規模酪農家で、生乳、アイスクリームなどの加工まで行っています。牛乳価格は低迷しているうえに、この間輸入飼料が高騰し、経営を圧迫しています。特に、肥育牛農家が大変な煽りを受け、その反動で酪農家で生まれる仔牛価格が15万円から5万円程度に暴落しているといいます。
加藤さんは「国が自給飼料生産にもっと力を入れてほしい」と言います。
あやべ候補は、「農業の立て直しが政治に求められています。農業を守る国民的な運動を広げたい」と述べました。
吾野地域で市政・国政懇談会も
あやべ候補は、引き続き、東吾野公民館で、新井市議とともに、市政・国政を語る会に出席。
新井市議は、市立病院問題の経過や問題を報告、あやべ候補は、後期高齢者医療制度の問題などを分かりやすく話しました。
参加したある女性は、「知らないうちに何でも改悪され、年金から天引きなんて許せない。衆院選挙で政治を変えなければ」と語っていました。
「連携強化で医師確保」が目的ではないのか
良くする会が担当者と懇談
飯能市立病院を良くする会は23日、有識者会議の「提言」について、健康推進部・野口調整監、細田主幹と懇談しました。
野口調整監は、「提言」について、目標を「医師の確保が確実な大学病院などに経営を委ねる」とし、「経営を委ねることができなかった場合、無床診療所化を検討する」ということで受け止めていると語りました。
参加者からは、「有識者会議の中心は、医師の確保が最優先課題であり、そのために医大等と連携強化することが必要だとしていたはずだ」「医大は経営までは考えていないといっているのだから、結論は無床診療所になってしまうのではないか」
と批判が相次ぎました。
また、「市長ホットミーティングで、市長が是非是非とお願いしても相手がいることなので、ダメということになればうまくいかないと言っている。経営を委ねることが目的ではそういう結論になる」
と指摘しました。
波紋(コラム)
みずみずしく咲き誇っていた山吹の花の一群も見えなくなって、あたりはむせかえるような新緑につつまれています。山吹の季節になると、川の石の下に、鰍(かじか)の山吹の花の色と同じようなあざやかな卵を見つけることができたものです。鰍のことはカジュウと呼んでいましたが、今なお新鮮な季節の記憶です▼鰍の卵はみかけなくなってしまいましたが、昨日は今年はじめて河鹿の声を聞くことができました。同じカジカですが、河鹿は蛙です。河鹿笛といわれるように「ヒョロヒョロヒヒヒヒ」と鳴く声はどこか涼しげです。川が荒らされているなかでも、健気に生き続けている河鹿の生命力に乾杯です▼身近なことから環境問題を考える視点は失いたくないし、そのための努力もしなければと思います。「エコライフ」もそのひとつでしょう。しかし、CO2の国内での全排出量の家庭の割合は1割未満、産業界、公共部門で6割を占め、排出量の上位100事業所だけで、全排出量の4割といいます。河鹿の声をききながら考えてしまいました。