新飯能1612
08年度予算案
妊婦健診、臨時保育士の処遇改善など盛り込まれる
3月定例市議会が、2月29日に開会になります。提案されている主な議案と平成20年から3年間の総合振興計画実施計画に盛り込まれた重要な市民要望を紹介します。
まず条例案では、①新たに双柳公民館が建設されたことによる公民館設置条例②65才以上の介護保険第一号被保険者の保険料を20年度も19年度と同様の激変緩和措置をとること③地方公務員の育児休業法の改正で、小学校就学前までの子を持つ職員が短時間勤務ができるようにするもの。 新年度予算の特徴は、飯能市土地開発公社がかかえている借金(総額約59億円、阿須山中19億円、山手町用地22億円など)の利率が上がっているため、山手町用地取得基金約17億円(19年度末)と廃棄物処理施設整備基金約28億円を貸付けることが提案されています。
新たな負担押しつけが
さらに市民生活に影響するものでは、今年4月実施の75才以上「後期高齢者医療保険」を支えるための支援金の負担増などで国保税の値上げが提案されています。
次に新年度予算案では、一般会計は前年度とほぼ同規模の236億円ですが、主な施策としてこの間要望してきた、妊婦の無料健診が2回から5回実施へ、臨時保育士(正規職員と同一労働の臨時保育士)の待遇改善などが盛り込まれました。 さらに、総合振興計画実施計画では20年度、山間地域の難視聴解消地上デジタル放送対策、新図書館基本計画策定、名栗小学校校舎改築事業(20~21年)、21年度は、双柳児童クラブ整備、元加治駅エレベーター設置などが計画にのりました。
強まる国の統制
また議案には、公的資金補償金免除繰上償還として、6%以上の高い利率の資金を補正予算で27件12億円、20年度当初で25件7億円を借り換える計画です。ただし、繰上償還を認めるための条件として、徹底した人件費削減、料金値上げなどを内容とする財政健全化計画または公営企業経営健全化計画を策定しなければなりません。
昨年成立した地方財政健全化法による自治体への締め付けが強まるなかで、党市議団は市民本位の市政めざして、全力で頑張ります。
市政に対する一般質問
3月6日(木)14・20~ 滝沢 修
●区画整理①第二回住民説明会の目的②今後の進め方と問題点③事業継続区域の76条規制④雨水排水計画を具体的に⑤阿須小久保線、阿須地内の状況と今後の進め方●下水道事業経営改革プラン●学童クラブ、大規模解消に向けて●奥むさし駅伝について
3月7日(金)11・10~ 山田 利子
●福祉問題①第3子の保育料を無料に②乳幼児医療費無料化の年令拡大を③要介護認定者に障害者控除認定書の直接送付を
●商店街振興①中心市街地の活性化に向けた庁内検討委員会の現状と今後の方向性②県の「地域商業貢献に関するガイドライン」に沿った大型店、チェーン店などに協力・参加を③空き店舗を子育て支援センターやデイサービスなどに活用を④観光案内所の機能と位置づけ
3月7日(金)14:20~
金子 敏江
●指定管理者問題①「さわらびの湯」指定管理者制度導入で教訓とすべき今後の課題は何か②今後の新たな指定管理者制度導入にあたって、個々の公の施設の特性をふまえた市独自の判断を③すでに指定管理者制度を導入している施設の再指定についての市の考え方について●開発問題①都市再生機構と交わした「覚え書き」の内容②飯能大河原地区の土地利用と財政③大街区への企業誘致について。具体的な構想と将来的見通しをどのように考えているのか。平成25年度までの周辺整備はどこまで考えているのか。どのような業種の企業を誘致しようとしているのか④都市再生機構が飯能市に無償譲渡する経過と理由について⑤クリーンセンターから美杉台地内を通過する車両規制の検討について●多重債務者の生活再建にむけた市の積極的な取り組みについて①直通相談窓口の設置を②庁内ネットワークで多重債務者の把握と支援体制の構築を
3月10日(月)10~ 新井 巧
●地方財政健全化法による飯能市財政と市民生活への影響について●①公立病院ガイドラインと飯能市立病院改革プランについて②飯能市立病院と地域医療●給食問題①小規模校の給食室統廃合問題②民間委託の問題
所沢・狭山・入間までの広域に
消防広域化は対応力低下に
市民の生命と財産を守る消防業務について、飯能市は日高市と西部広域消防組合を構成し、広域行政で行っていますが、埼玉県が広域化の目標として、県内を7区域に分割し、再編する方向で、「2012年の実現を目指す」方針を明らかにし、飯能市は日高市だけでなく、入間、狭山、所沢までの広域化を検討していることが議員全員協議会に報告されました。
飯能地域は、193・16平方キロにも及んでおり、東西24・5km 南北16・8kmに広がっています。
分署縮小の懸念が
広域化の目的は、「装備の充実、本部機能の強化」だと言われています。
しかし現実に、消防の広域化によって、地域の消防力が一体どのようになるのか、という大きな問題があります。消防本部が広域化されて一体どうなるのかがほとんど検討されていません。
飯能地区は、管内に飯能日高本部と稲荷、吾野、名栗の3分署を配備しています。
これが広域化になって、消防の効率化を口実に、現在の3分署体制が、万が一縮小されるようなことになれば、火災や救急などの場合に一体どのようになるのか。本部機能は充実されても広大な地域の飯能市民にとっては、極めて深刻な問題です。
対応力低下に
消防広域化によって、災害が発生した場合、あるいは救急車が必要になったときに、その対応力が大幅に低下することが懸念されます。
住民にとって、こうした切実、深刻な問題は何一つ検討されず、もっぱら消防広域化の計画だけが進行しています。
2月6日の広域議会での山田利子議員の質問に、沢辺瀞壱市長は「日高市とも協議して広域化に積極的に取り組みたい」と答弁しています。
国の狙いは、市町村合併と同様に財政支出の削減であることは明らかです。
誰もが安心して暮らせるまちづくりを
社会福祉大会開かれる
社会福祉協議会主催の「19年度飯能市社会福祉大会」が23日、飯能市民会館で行われました。
「誰もが安心して暮らせるまちづくり」をスローガンに多くのボランティアが活動しています。大会は日頃の活動の労苦にたいする表彰と市民の福祉意識の啓発を目的に毎年行われています。
一部の表彰は、会長表彰は杉田和美さん(民生委員)和田浩さん(保護司)土屋保三さん(遺族会)山岸和子さん(更生保護女性会)団体は食事会にんじん、飯能おもちゃ図書館ボランティアグループ。個人は7年以上のボランティア貢献者25人。寄付した団体・個人には感謝状が贈られました。
2部は加治中学校の福祉委員会が取り組んできた活動を2年、3年生の生徒が紹介の、盲導犬「クイール」の上映がありました。
宮沢湖に温泉施設
来年4月オープン予定
25日に開かれた議員全員協議会に、昨年から宮沢湖畔で行なわれていたボーリング作業でアルカリ性単純温泉が毎分64・9L湧出した事が確認され、温浴施設や休憩施設を建設する計画の説明がありました。
開発業者は東京都渋谷区に事務所をおく(株)サンフジ企画、関東一円で18店舗の温泉を経営する事業者で、近隣では所沢、昭島に店舗があります。
開発予定地は宮沢湖駐車場西側に隣接する約9984㎡で、大浴場、露天風呂、岩盤浴などの温浴棟と食事処やリラックススペースの休憩棟など延床面積1950㎡の建設が予定されています。
飯能店の仮称は「湯楽の里」来年春の開業を目指しており、営業時間午前9時~深夜1時、料金は大人1300円が予定されており、月平均2万人、年間25万人の利用を予想しています。
飯能市では「さわらびの湯」の運営が4月から指定管理者へ移行されますが、入場者に少なからず影響が出てくることが予想されます。
誰もが安心して暮らせるまちに
波紋(コラム)
「酒税はアルコール中毒対策の目的税ではなく、たばこ税も肺がん対策目的税ではない。…税制は一般財源にするのが基本ではないか」。道路特定財源の異常さを指摘した共産党の吉井英勝議員の質問です。なるほどと思います。「良い表現だな、国民にもわかりやすいなと思いました」とキャスターの愛川欽也さんがほめていたのもわかります▼東京湾アクアラインの建設には一兆四千億円もの巨費が投じられたといいます。共産党の笠井亮議員に「成功したと思うか」と追及された福田首相、冬柴国交相は「事態は厳しく認識している」「猛省している」と失敗を認めました。なにしろ全国一の大赤字路線なのですから。にもかかわらずさらに六本もの巨大横断道路をつくるというのです。道路特定財源に業界と天下り官僚がむらがり、それが政治資金として自民党に還流する仕組みをなんとしても維持したいということなのでしょう。ふざけるなといいたくなります▼飯能河原につくられている一千百四十八万円のトイレに、お金の使い道がちがうのではないかと怒っている人もいます。兆や億の話をしていると金銭感覚がマヒしてしまうのではないかと思うことしきりです。