新飯能1611
多重債務、税金滞納など深刻な相談つぎつぎと
10回目となる「なんでも相談会」を開く
「悩んでいることがあったら何でも相談を」と、なんでも相談会が17日に一丁目クラブで開催され、19名の相談者が訪れました。
この相談会は、半年に一度、日本共産党飯能市議団、埼玉土建飯能日高支部、飯能民主商工会・清流道場の共催で行われているもので、今回で10回目となります。
弁護士、社会保険労務士、行政書士と4人の党市議、多重債務相談の担当者が相談に応じました。 相続や借地権などの法律相談が最も多く8件、多重債務の相談が7件ありました。
年金暮らしのお年寄りから「ねんきん特別便が送られてきたがどうみるのかわからない」との相談に、社会保険労務士は、丁寧に説明し、「この通知があった人は、加入漏れの可能性があるので、必ず社会保険事務所に行った方がよい」とアドバイスをしました。
多重債務の相談は清流道場で
多重債務の相談では、「サラ金から債務があり、市民税も滞納になっている。どうしたらよいか」「妻が病気になって、3社のサラ金から借り入れがあるが払えない」など深刻な相談が相次ぎました。
多重債務関係の相談は、引き続き、毎週水曜日の清流道場の場で解決にむけて対応することにしています。
法律相続では、「父親が契約書を結ばずに、お店を貸していたが相続が発生した。今後どうしたらよいか」「4代住んでいたが借地権がなく、更地にして返すよう言われている」など相談者が多く、須賀弁護士は一服する暇もないほどでした。
法律相談の中には、郵便局の定期に1000万円を超える預金があったが、書き換え期間の3年が過ぎたとして没収された。泣き寝入りはできない」という相談もあり、引き続き、弁護士が対応することにしています。
相談者の女性は、「頭のなかがすっきりしました。頑張ってみます」と笑顔で帰って行きました。
なお、相談会は終わりましたが、随時、相談を受け付けています。
なくせ貧困!ストップ改憲!
08春闘で飯能日高地域総行動
飯能日高地域の労組と民主団体でつくる春闘共闘委員会は20日、市民会館で「なくせ貧困、ストップ改憲!つくろう平和で公正な社会」をテーマに、2・20飯能日高地域総行動として集会とデモ行進を行いました。
集会では、埼労連副委員長の小石氏が労働法制の改悪で非正規・不安定雇用の労働者が300万人以上、特に派遣労働者のひどい無権利状態の実態、業者の倒産・廃業も相次ぐ一方で、トヨタなどの大企業は空前の利益を上げている。働くルールの破壊による労働者犠牲で、労働者一人あたりの内部留保は4千万円にもなっていると報告。
基調報告の後、飯能市職員組合医療部会から市立病院の縮小問題、教職員組合は給食の統廃合問題、年金者組合は後期高齢者医療問題の取り組み状況、福祉保育労日和田会分会の利用者が、「1ヵ月の給料が一万円、まともに働きたいが雇ってくれるところがない」など、代表が闘いの報告や決意表明を行いました。
この集会には14団体100名が参加しました。
市民が主役!地域福祉は「近所の力」
地域福祉推進市民フォーラムを開催
地域の中で誰もが人として輝きながら生きられるように地域住民の主体的な福祉活動が求められていることから、16日、総合福祉センターで、飯能市地域福祉推進市民フォーラム『みんなでつくる・ふだんのくらしのしあわせのまちフォーラム』が開催され、会場いっぱいの230人が参加しました。
飯能市は、平成19~20年の2年間で「地域福祉計画」を策定しますが、この計画はあくまでも市民の支え合いへの関心が広がることが要なので、今回のフォーラムは、市民の意識啓発として大きな一歩をふみ出すことができたのではないでしょうか。
4団体が活動報告
4団体からの発表がありました。①岩沢第一自主防災会(内沼正実氏)は、地域をあげての防災活動と同時に、要援護者の災害時の対応についてアンケートを実施し、希望者を把握し登録台帳を作成し取り組んでいること。②原市場地区社会福祉協議会(大野康氏)は、原市場福祉センターを拠点に活動。毎年11月に「いきいき原市場まつり」を開催。4年前から原市場4地区で懇談会を開催。地区社協は福祉の学校、協働にも共に育つという視点が大事。③NPO法人飯能市体育協会(平沼則子副理事長)からは、ウオーキングや健康づくりの取り組み。④湯ノ沢サロン(松原恒也代表)は、お年寄りが孫を連れてきたり、治療回復後の居場所として、老いも若きも地域ぐるみで支えあいの芽が生まれている。まさに「近所の力」。個々の施策と合わせて地域でまるごと一緒にできればいい。ぜひ役所のタテ割りをやめて連携をとってほしい。とすばらしい実践発表でした。
低利借り換えのために下水使用料値上げ計画!?
下水道審議会開かれる
14日、今年度3回目の下水道事業審議会(及川湍夫会長)が開催され、「下水道事業経営改革プラン(骨子)」についての質疑や、来年度の下水道事業予定、岩沢南北地区の区画整理説明会の状況報告が行われました。
当日示された「飯能市下水道事業改革プラン(骨子)」は、総務省の指導もとに策定が進められていますが、経営改革として当面5年間の収支計画や地方債残高の推移、下水道使用料で賄う経費回収率などを国に示すプランとなっています。
現在、飯能市が下水道事業でかかえている地方債(借金)は利率が6%以上ですが、近年低金利となっている中で、より低利のものに借り替えて運用を図るためには、このプランを国に示さなければなりません。しかし、国は20立方で3000円の下水道使用料をすすめています。現在の飯能市の使用料は20立方で1848円です。「自治体の借金を低金利へ借り換るなら、市民の負担は増やせ」というのが国の指導です。
「骨子」が示されただけで具体的な数字は今後出されますが、厳しい市民生活に追い討ちを掛けるようなプランとなってはなりません。
また、20年度の主な事業は浄化センターの第1期再地区工事が大きな事業となっていますが、大河原、南台第2地区の都市再生機構による宅地開発や企業誘致を進めるため、延長530mの雨水管や869mの汚水管の敷設なども予定されています。
“みんなの力で飯能の森を育てよう”
岡部素明氏が講演
2月17日、日高・飯能民主文庫の会の主催で講演会(会場、日高総合福祉センター)が開かれました。テーマは「飯能地域の森林を考える―森林は環境問題解決の切札」、講師は飯能市内で会計事務所を経営しておられる岡部素明さんです。お仕事の関係で、地域の林業が立ち行かなくなったのはなぜなのかという疑問にぶつかったのが、岡部さんが森林問題に取り組むきっかけになったということです。
森林は、わたしたちの生命を支える水を供給するばかりでなく、建築資材や紙の原料を生み出してくれる大切な資源です。森林は地球温暖化のもとになっている二酸化炭素を吸収分解するはたらきをもっています。ところが、その森林の砂漠化が進行しているのです。
飯能は西川材の産地として知られている土地です。森林の生態系を保全しながら百年後三百年後を見すえた林業振興策をたてる必要を、岡部さんは力説しました。地元の高校や大学での森林環境教育に取り組んでいる岡部さんの実践報告は、会場にあふれんばかりの参加者たちの感銘をよび、市民の力で林業委員会を立ち上げようという提案には大勢が身を乗り出しました。講演後には森林教育に努力している先生方や林業関係の方々の貴重な発言もあり、それぞれに学び、行動への思いを新たにする機会となりました。 (池田)
波紋(コラム)
本土防衛のために北関東に駐留していた戦車隊の下級下士官だった司馬遼太郎は、子どもたちの遊ぶ姿をみて、この子たちのためなら死ねるかなと思ったといいます。ところが戦車隊が南下するさい、避難民に進路を妨害されたらどうするのかという問いに、大本営から派遣された将校は「轢っ殺してゆけ」だけいったというのです。これが国民を守るための軍隊の実際の姿でした▼海上自衛隊のイージス艦「あたご」が漁船に衝突し、漁船の乗組員の親子二人が行方不明になった事件をきいてまず思ったのはそのことでした。イージス艦は最新鋭のレーダーなどを装備し、周囲何十㌔という探索ができ、見張り員も立っていたわけですから漁船に衝突するなどというのは考えられないことです▼「あたご」が早期に衝突回避措置をとらなかったのは戦前の軍隊と同根の「そこのけそこのけ軍艦が通る」といった軍事優先の論理がまかり通っているからではないのか。東京湾の入り口に横須賀港という軍港があることも事件の背景として見逃すことができません。