新飯能1608
さわらびの湯 指定管理者に大手業者
反対8 賛成11で可決
継続審査となっていた名栗・有間ダム下にある市営「さわらびの湯」を指定管理者として、名栗さわらびの湯・共同企業体(都内に本社のある大手企業)に選定する議案が、28日開催された臨時議会の本会議で採決され、反対8人(日本共産党=金子、山田、新井、滝沢、保守=椙田、大久保、柏木、民主=中村)、賛成11人の賛成多数で議決されました。
日本共産党の新井市議、柏木市議、中村市議の3人が反対討論に立ち、武藤議員が賛成討論を行いました。
地元産業の育成 地域振興の配慮がない
新井巧市議は、「指定管理者制度は、そもそも財界の要求にもとづいてつくられた制度で、狙いは『公共施設を民間の営利目的の市場にする』ことだ。民間会社が市民の税金で建てた施設をただで使って、利益をあげることが可能になる。そうしたことから、指定管理者制度の導入にあたっては、特に慎重でなければならない。地方自治法には、『公の施設の設置目的を効果的に達成するために必要があると認めるときは、条例の定めるところにより指定管理者に管理を行わせることができる』となっており、必ず導入しなければならないものではない。設置目的を達成できない場合には、導入してはならないものだ。さわらびの湯の設置目的は、条例・募集要項に示すとおり、「都市と山村の交流とともに、市民福祉の増進を図ること」。観光施設としての収益性だけでなく、市民福祉の増進、地域振興が図られなければならない。そうした点からみると、今回の選定は、地元産業・組織の育成、地域振興、住民参加という点からの考慮がほとんどされておらず、特に合併間もない地域住民への配慮に欠ける」などの点を指摘し、反対しました。
地元住民は落胆
傍聴に来た名栗在住の関係者は、「大変残念だった。飯能市当局のやり方はひどい。全ての議員に具体的な経過を知ってもらえればもっと反対が多かったと思う」と語っていました。
学校給食をコストだけで考えるのは問題
- 保護者から不安、批判続出
小規模校給食室統廃合で説明会
小規模校の学校給食室を統廃合する計画が出され、21年度実施予定の学校を対象に説明会が実施されていますが、多くの保護者から不安と批判の声が出されています。
1月16日、西川小で行われた説明会では、給食室の改修や配送車2台(20年度予算)を購入し、運転手や配膳員などを雇用することで、「自校方式と同様の給食が提供できる範囲で共同調理を行う」などと説明しました。
保護者からは、「なぜ事前に説明できなかったのか」「どうしても共同調理にしなければならないのであれば、納得できる資料を出してほしい」「本当に行財政改革になるのか」「今までのように学校行事等に合わせた給食ができるのか」「雪や交通事故などが多い地域でトラブルが起こるのではないか」などの意見が多数だされ、「学校給食をコスト面からしか考えられないのはおかしい」「共同調理の先には民間委託があるのではないか」などの批判の声が出されました。
支援金新設で値上げに?!
一般会計からの繰入増で値上げ抑えて
30日、飯能市国民健康保険運営協議会(小島博会長)が開催され、平成20年度からの大きな制度改正と値上げが議論されました。
内容は、新たに4月から「特定健診」が実施されますが、平成20年受診率40%から24年には65%を目標に、20年度は7113人を見込んでいます。この受診者の中の45%の人に「特定保健指導」を実施。これには、従来の集団検診を5月と9月に実施。その間市内の指定医療機関で個別健診もできるようになります。
次に、保険税については、医療費削減を狙って今年4月から75歳以上の『後期高齢者医療制度』を運用する財源の一部を「支援金」として負担しなければなりません。国保だけでなく健康保険や政管健保に加入しているすべての世代が負担し、後期高齢者の保険料と同様、一年置きに値上げが繰り返されます。これでは「保険あって医療なし」、今後、国庫負担の増額がどうしても必要です。
限度額を7万円も値上げ
今回提案された値上げの内容は、一般会計から2億円を繰入し、なお約3000万円の不足金が生じることから、最高限度額の引き上げを中心にした値上げとなっています。①課税内容の変更については、現在の医療分+介護納付金分の2本立てから、医療分+介護納付金分+後期高齢者支援金分の3本立てとなります。②最高限度額は、現在61万円(医療分53万円+介護分8万円)を、68万円(医療分47万円+介護分9万円+後期高齢者支援金12万円)に。大きな制度改正ですが、保険税を据え置いている自治体もあります。また、最高限度額といっても夫婦共働き(45歳)・子ども二人で年間所得800万円の階層が年間7万円の増税となるわけです。原油高騰で暮らしに影響が出ています。国保増税は「家計に冷や水」です。繰入金を増額して値上げを抑えてほしいものです。
奥むさし駅伝 174チームが力走
各所で暖かいおもてなし
1月27日、恒例の奥むさし駅伝競走大会が開催され、晴天のもと午前9時に東飯能駅前をスタート、西吾野駅入り口を折り返す38・792kmの駅伝コースに高校の部39、一般の部135の合計174チームが健脚を競いました。気温も低く風も吹き、まさに寒中のレースですが色とりどりのランニング姿の選手は額に汗をにじませ、任された区間を力いっぱい走りきっていました。
滝沢修議員も地元チームのメンバーとして参加し、4区を走りました。
また、各中継所では地元自治会により、甘酒やお茶が選手や観客に用意され、寒さのなかの暖かいもてなしに多くの感謝が寄せられていました。
しかし、年々厳しくなる時間規制により、一時は400チームを超える全国でも有数の駅伝大会も参加チームが大きく減っています。ランナーや応援者、また接待をする地元からも「せっかく開催するので、もう少し緩和して多くのランナーが走れる大会にしてほしい」との多くの声があがっていました。
故・吉田こくみ市議の急逝を悼み
新井市議が追悼演説
吉田こくみ市議が、1月6日にご逝去されました。28日開催された臨時市議会では、議場に於いて黙祷の後、日本共産党の新井巧市議が、追悼演説を行いました。
新井市議は、吉田議員の生前の思い出を語り、「知識が豊富で、ユーモアがあり、周囲の人を笑わせたり、和ませるのが上手な方だった。いつもこくみさんの周りには人が集まって、話に花が咲いていた」と振り返りました。また「横瀬町に採石場建設計画が明らかになったときには、吉田議員とともに、市、自治会と連携して署名運動に取り組み、2週間という短期間で五千名の署名で県に陳情した」ことなどにふれ、最後に、「吉田議員は、懸案だった歩道整備を保護者とともに県に陳情して予算化し、間もなく完成する。それを見ることはできなかったが、遠い空から子どもたちを見守ってください」と語りかけました。
波紋(コラム)
ロウ梅の匂いに立ちどまってしまったり、凍川のどこからかきこえてくる水のながれる音に耳をすましたり、わずか数分のことなのに歩いているといろいろな季節の変化に出合うことができて楽しくなります▼昨日まで張っていた川の氷も今朝はすっかりとけています。温暖化といわれる中でも、今年は寒いような気がします。川にはもう何回も氷が張り、昨日は薄い氷の上で小鳥が餌をついばんでいる姿もみられました。俳句の季語では薄氷をうすらひと読みますが、山口誓子には<せりせりと薄氷杖のなすままに>という句があります▼薄氷をふむという言葉もあります。ガソリン税の暫定税率を二ヶ月間延長する「つなぎ法案」撤回に追い込まれた自民・公明の与党も、法案提出を強行したものの、共産党などの正論と民主主義を守れという世論の批判に薄氷をふむ思いだったのではないでしょうか。与党が強行採決までして提出した法案を撤回したのは前代未聞。参院選での有権者審判が自民党政治の厚い氷を確実に溶かしつつあるようです。