新飯能1601
住民不在の広域連合議会
第1回埼玉県後期高齢者医療広域連合議会開かれる
11月21日、さいたま市の埼玉会館で、第1回埼玉県後期高齢者医療広域連合議会が開催されました。この議会では、来年4月実施が予定されている新制度の後期高齢者(75歳以上)の保険料の決定、低所得者への減免措置、保険料滞納者への制裁措置、保険料の徴収は市町村が行うことなど、運営に当たっての基本的な事項が提案され、日本共産党の加川議員が反対しましたが、賛成多数で可決されました。
保険料は月額7830円
埼玉県の保険料は、全国平均より高い年額9万3990円、月額7830円(均等割1人年間42530円、所得割7・96%)で、夫婦であっても一人一人が払うものですから、介護保険料の平均4090円と合わせると1万1920円が年金から天引きされることになります。低所得者には均等割りの減額措置がありますが、無年金の人からも月1060円徴収することが明らかになりました。75歳以上のお年寄りに高い保険料を押し付けて、払えないと病院では一旦全額自己負担しなければならない「資格証明書」を発行する非人間性に批判が集中していることに対して、連合会長は、「個々の事情を勘案して、慎重の上にも慎重に対応していかなければと考えている」と答えました。
当日は、早くから百人以上の傍聴者がつめかけ、60席用意した傍聴席はあっという間に埋まってしまい、さらに追加しましたが会場に入れない人が廊下にあふれました。
わずか14人の 議員で審議!?
わずか20人の議員定数に対して、議長・副議長、会長・副会長と4名は実質的な審議から抜けることになります。その他に当日は、2名の欠員があり、事実上審議に加わるのはたったの14人です。こんな少数で重要事項が決定されていくのかと傍聴席から批判が相次ぎました。そのような中でも、日本共産党のさいたま市議加川義光議員が切実な県民の声を代弁して奮闘しました。 加川議員は、議案の質疑・討論、一般質問、請願の紹介議員として説明、賛成討論など実に3時間の熱弁をふるい大奮闘しました。
連合会の須田会長(新座市長)は、事務局職員と一緒になって、議案の質疑や一般質問にすべて答える答弁者=広域連合の執行者という立場となっているのが不自然でした。運営主体である広域連合のあり方が今後問題視されることは必至であると感じました。
(金子敏江)
12月議会
一般質問内容と質問時間
12月5日(水)11~
山田 利子
●税制問題社会保障財源と増税・負担増について●退職不補充を改め正規保育士の採用を●臨時保育士の処遇改善について●保育所・児童クラブの障害児の指導員配置の実態にみあう補助を●インフルエンザ予防接種
12月5日(水)14~
金子 敏江
●国民皆保険制度の崩壊に歯止めを●「現代の姥捨て山」後期高齢者医療制度のねらいと市長の見解について●後期高齢者医療制度の内容と問題点①75歳以上の高齢者に保険方式の導入はまちがい②埼玉県の保険料・軽減措置の内容と広域連合議会の問題点について③資格証明書の発行と保険料の減免措置等に市独自の判断を④申請による高齢障害者の加入は十分に配慮した対応を⑤差別医療を持ち込む診療報酬制度について⑥後期高齢者医療制度の中止・撤回を求めて●どうなる国保加入者の来年4月からの負担増について①後期高齢者支援金について②市民への対応と相談窓口の設置を●健診事業について①特定健診による住民負担増を抑える対応を②特定健診だけでは不十分、自治体としての対応は
12月6日(木)10~
滝沢 修
●区画整理問題①第1回住民説明会の状況は②百年以上の計画となった反省点は明確に③20年で整備できるのか④今後の整備計画はスケジュールを明確に⑤除外区域の建築制限、都計法53・54条について⑥下水道整備は20年では遅すぎる⑦元加治駅南口の早期開設など、住民の意見、要望を生かすこと●笠縫地区の未整備地域について●下水道問題岩沢中継ポンプ場予定地に至近の岩沢段下地区の下水道整備について●学童クラブについて①大規模学童クラブの解消について②双柳学童クラブは実施計画に位置づけ早期整備を●交通問題東飯能駅南、八高線・飯能街道踏切、西武線踏切を自転車、歩行者が安全に通れる踏切に
12月6日(木)13:10~ 新井 巧
●市民と行政との協働のまちづくりについて●①学校給食室の統廃合について②学校給食の民間委託について●飯能市立病院のかかえる問題と課題、これまでの対応と今後のあり方、検討の進め方等
多峯主山南側景観緑地指定へ
環境審議会に提案
11月21日、今年度3回目の環境審議会が開催され、新たに景観緑地の指定区域が提案されました。今回、指定の対象となった場所は開発中の永田台東側から多峰主山南面の一帯で約20ha、東側は前回指定の景観緑地に接しています。この場所は西武鉄道の所有地で、飯能日高団地と武蔵丘団地の開発に伴い小・中学校の予定地になっていましたが、自然を守る大きな市民運動を背景に西武の開発計画が中止になり、学校用地として利用しなくなったために緑地としての保全となったものです。審議会では、永田地内にある御嶽神社周辺から指定地の視察を行いました。
雑木林や沢水もあり天覧山、多峰主山、吾妻峡のハイキングコースとしても親しまれており保全が望まれていた場所です。
西武からの無償譲渡を
視察終了後の質疑で滝沢委員は、この土地について「西武の開発の失敗によるものであり、飯能市は、様々な分野で西武の開発に翻弄されて来たのであるから無償で譲渡を受け、緑を永久に保存してもよいのでは」と指摘しました。また、埼玉県では現在8ヵ所の緑のトラスト保全地が指定され、狭山市に9号地の指定が予定されています。 県では9月6日から11月5日まで新たに県民からの応募による「緑のマイトラスト」の募集を行なっていましたが、全県で128ヶ所の応募があり、飯能市からは天覧山・多峰主山や顔振峠、ウノタワ、などの8ヶ所の応募があったとの報告がありました。
アスベスト被害対策など求め
埼玉土建飯能日高支部が対市交渉
埼玉土建組合・飯能日高支部は、11月27日、入札制度や震災から市民を守るための耐震対策、今後、増えるアスベスト健康被害対策などを求めて、飯能市に要請を行いました。
いま、経済情勢は上向きと言われながらも、建設産業は投資が落ち込む中で、民間建設工事の縮小とともに、公共工事も縮小され厳しい状況が続いています。飯能市の公共工事も最低入札価格による落札もあり、そのしわ寄せが、下請けの労働者賃金引き下げにつながっています。要請行動の中では、この様な事を防ぐには入札参加時の元請企業への入札注意事項に2省(国交省・農水省)協定賃金の遵守などの項目を加え、徹底をはかること、また、地元雇用の割合や地域貢献度なども考慮することなどを求めました。耐震対策では、耐震診断の実施や耐震改修の補助制度の創設を要請。耐震診断は、建築課が無料で行っていること、コンピューター診断を行い補強方法も明示できるシステムになっているとの話でした。また、改修の補助制度については、現在は考えていないが、近隣の状況を考慮したいとの答弁でした。また、今後増加が予想される建設労働者のアスベスト被害の早期発見のために、胸部レントゲンの直接撮影が必要、来年4月から実施される特定検診でも、ぜひ、実施してほしいと強く要請しました。
飯能日高支部長の関谷滋さんは「私たちは、建設労働者でつくる組合。それぞれ専門技能を持っているので、ぜひ、市民の役に立ちたい。そういう立場で今後も活動をすすめていきたい」と語っていました。
忍者街を走る
遊びでつなぐ人と街
23日(祝)、飯能市子ども支援事業として、今年も「子ども遊びフェスタ」が、実行委員会が丹念に準備して、飯能商工会議所の協力を得て開催されました。
この日は、八幡神社に100人近い子ども達の参加があり、ふろしきをぐるり目だけ出してかぶり、気分は「忍者」そのもの。いくつかのグループに分かれ「街なか地図」をもって、合言葉。「今何時ですか?」「今にむら雲があらわれるであろう」と返事してくれれば「影人」で、指示書をもらい、次に「今何時ですか?」「昨日の今どき今じぶん」と答えた人が「長老」で承認印をもらい、秋元肉店でコロッケの値段を調べ、銀座通りの八百良さんでみかん1㌔を1回で当てるゲームは、グループの中の上級生が知恵を出し合い皆で相談する姿は、今はなくなってしまった大きい子も小さい子も一緒になって遊ぶ異年齢の育ちあい集団の形成に大切な意味をもった考え抜かれた遊びだと感じました。 終わりに新聞紙でつくった棒でチャンバラごっこで楽しみました。
波紋(コラム)
楓がまっかです。そこに白鷺が飛んできます。とても美しい一瞬です。紅葉と白鷺の赤と白のシルエットが共鳴し、お互いを映えさせているようです▼「九条の会」全国交流集会のよびかけ人の発言を読んで、この運動もいろいろな立場で、九条を守ろうという人たちの、大江健三郎さんの言葉をかりれば、個性的で普遍的な価値をもった運動なんだと思いました。奥平康弘さんはこのことを「自衛隊には反対しないが改憲には反対」という人たちとの共同ということをこの運動から学んだと率直に語りました。▼加藤周一さんは運動が長丁場になることを意識することと、「九条を生かす」ことを念頭におく大切さを語りました。そうか九条を生かすことなど久しく忘れていたと思いました。「改憲勢力の政策は福祉反対、対外的な戦争を容認するという一定の方角をとっています。それを相互に関連する日常生活のあらゆる問題を通じて考えていく」という加藤さんの提起を受けとめていくのは私たちです。あせらず一歩一歩、個性ゆたかにです。