新飯能1594
市民のくらし守る施策求めド~ンと148項目
日本共産党市議団が08年度予算要望
安倍首相が政権を投げ出し、福田内閣が発足しましたが、いま、国民が望んでいるのは、空前の利益をあげている大企業優先の政策から、真に国民のための政治、庶民のくらしを守る政治に転換することです。
これ以上の社会保障制度改悪や消費税増税が行われれば、庶民の生活は立ち行かなくなってしまいます。こうしたときこそ、地方自治体が、市民を守る独自の施策を講じることが求められます。
日本共産党飯能市議団は、10月10日、2008年度予算編成にあたり、切実な市民要望を148項目の要望書にまとめ、市長に提出しました。
予算をともなわなくてもすぐできるものも
席上、金子としえ市議団長は、「高齢者に大きな負担を強いる『後期高齢者医療制度』の実施については中止・撤回を求めること」。多重債務の解決に向けて相談窓口を設置した桶川市の事例に触れながら「当市においても市民の生活再建の援助を行うよう窓口を設置すること」また、「要介護認定を受けた全ての人には障害者控除認定書を直接送付し、税の軽減を図っていただきたい」と求めました。
山田とし子市議は「妊婦の無料検診について現行2回を5回以上に増やすこと」や「保育料区分を細分化し、負担を軽減してほしい」学童の問題については、「双柳学童の早期建て替え、大規模な学童施設への分室化を計画的にすすめること」などを求めました。
新井たくみ市議は、「市立病院の入院廃止問題が検討されているが、住民の意向を尊重して市立病院の入院廃止は行わないこと」学校給食については、「退職調理員を補充し、小規模校の給食室統廃合計画は中止すること」などを求めました。
滝沢おさむ市議は「区画整理区域の見直しについては、住民の意向を把握し、事業に反映すること」や「下水道の早期整備」また「近隣市で行われている粗大ゴミの直接搬入については土曜日についても搬入できるようにしてほしい」と求めました。
本橋副市長は、「大変多岐にわたるものなので、十分検討していきたい」と答えました。
ブルーインパルスは戦技訓練の一環
入間航空祭での飛行中止を 基地周辺5市の平和団体が申し入れ
10月5日、入間基地周辺自治体の26の民主団体が航空自衛隊入間基地で、基地の機能強化や各種訓練飛行の中止を求める申し入れを行いました。基地のある狭山市、入間市を始め、周辺では百万人が暮らしていますが、航空機の離発着による騒音などで付近住民は大変迷惑をしています。また騒音だけでなく1999年11月には訓練中の自衛隊機が入間川の河川敷に墜落した事故もあり、都市圏にある基地は住民の命も危険にさらしています。11月3日には、入間基地で航空祭が開かれ、ブルーインパルスの曲技飛行などが行われますが、ブルーインパルスは、空中戦を想定した技術のデモンストレーションともなっていることから、通常の訓練と共に強く中止をすることを申し入れしました。また入間基地は首都圏防衛の拠点として位置付けられ、パトリオットミサイル(PAC3)が配備されました。今までの迎撃ミサイルは航空機を対象としていましたが、PAC3は弾道ミサイルの迎撃が目的となっており戦時体制を想定しています。住民の安全が脅かされる危険な基地強化の反対の取り組み、また、平和憲法九条を守る大きな国民的運動が今こそ求められます。
学校給食 - 給食室の統廃合は
民間委託化への道
飯能市は21年度から順次、小規模校の給食室を統廃合する計画を打ち出しました。この計画の初年度に、吾野小、東吾野小、吾中の給食室を西川小に、南高麗中を南高麗小に統合するために、来年度予算で、給食室の改修、配送車の購入、配膳員の確保などを予算化しようとしています。
こうしたなかで、学校給食を作り、味わいながら、給食室の統合について考えようと調理員、栄養士、地域住民、子どもたちも含めて30人が東吾野公民館に集いました。
この日のメニューは、じゃこ飯、小松菜の肉団子スープ、ちゃんちゃん焼き、牛乳プリンです。新井たくみ市議も参加し、調理員さんの指導のもとに、楽しく作りました。
参加した女性は、「家庭でも食事がおろそかになっているなかで、給食をこんなに手をかけて作ってくれていることを知って本当にありがたい。ずっと続けてほしい」と語っていました。
これまで築いてきたものが守れない!
栄養士さんから飯能市の給食の現状についての話があり、「飯能市では食品添加物などについてもよく学習し、給食に配慮している。小規模校では全て手作りで、大規模校でも手作りを原則に業者に発注する場合でも、食材等は全て指定するようにしている。そうしたことが維持できなくなるのではないかと思う。入間市などと比較すると正規調理員が少なく、非常勤職員の勤務時間数も少ない中で、調理員さんたちはとてもがんばっている」と語っていました。
参加した養護学校の先生からは、「県は民営化を進めているが、先日、給食に異物が混入したときに事実を変えて報告していた」と委託の問題点を指摘します。
新井市議は、「今の計画は小規模校の給食室の統合だが、退職調理員の不補充という方針を変えない限り、その先には民間委託が待っている」と市がすすめようとしている統合計画を批判しました。
市民生活が厳しいのに最も高い都市計画税
18年度決算審査から その2
決算委員会がこれまで3回開かれ、審査が進められています。前回は、市民に大変な増税が襲いかかってきている実態について報告しましたが、引き続き、明らかになった主な内容を報告します。
近隣市で最も高い都市計画税
都市計画税は自治体で税率を決めることができる税金ですが、飯能市は、西部11市で所沢市とともに最高税率で都市計画税を課しています。区画整理事業や下水道事業に費用がかかることを理由にしていますが、それらも遅々として進んでいないのが実態です。
企業には相変わらずの減税続ける
庶民には増税と負担増を強いる一方、企業の法人税は相変わらず減税が続いています。減税分が国から特例交付金という形で、交付はされますが、法人税減税額は約7000万円にのぼります。
基本健診有料化で検診者が激減
18年度、これまで無料だった基本健康診査が1300円に有料になりました。こうしたなかで、図に見るように14%も落ち込みました。担当者は、「19年度は前年比で増えている」と言いますが、昨年落ち込んだ分が健康に不安が広がる中で若干盛り返してきただけです。
自治法では再委託を禁止
吾野小学校では通学バスが業者に委託されていますが、「この委託契約は不可解な点がある」と新井市議が指摘しました。 18年度の入札で、A社からB社に変わり、3年間の長期契約をしましたが、B社は契約の仕様では運行できないとして、これまでのA社に再委託(丸投げ)をしているのです。新井市議は、「丸投げは自治法が原則禁止している」と指摘しました。担当課長は、「書面で所定の手続きを行い、市が認定している。また運行上支障がない」と答弁しました。新井市議は、「再委託の基準を明確にすべきだ。19年度は改めて入札すべきだったのではないか」と指摘しました。
市民生活厳しいのに最も高い都市計画税
- 学習会のご案内 -
後期高齢者医療制度の問題と今後の運動
10月26日(金)午後7時~
富士見公民館(第一会議室)
講師 川嶋芳男さん
医療生協さいたま まちづくり推進室
主催 飯能市社会保障をよくする会
これから医療制度はどうなるか
国の医療制度「改革」の中で地域医療と飯能市立病院の役割を考える
11月17日(土)午後1時30分~
東吾野公民館ホール
講師 篠崎次男さん
高齢者運動全国連絡会事務局長
元立命館大学客員教授/元日本生協医療部会事務局長
主催 飯能市立病院を良くする会
「新飯能」維持カンパにご協力を
日ごろのご支援、ご協力に心より感謝申し上げます。また、飯能市委員会が発行しております、「新飯能」をご購読頂きましてありがとうございます。この「新飯能」は、1972年に発行以来35年間、毎週発行を続け、1594号となりました。「飯能市政のことが良く分かる」と大変好評をいただいております。しかし、この間印刷機を更新し、また印刷資材の値上がり等で維持経費が嵩み、市委員会財政を圧迫しています。つきましては、「新飯能」維持カンパに取り組んでおります。何かと大変な時期ですが、ご協力頂ければ幸いです。
波紋(コラム)
コスモスがきれいです。子どものころプロペラのようにした花を、橋の上から投げて遊んだことがあります。コスモスはくるくる美しくまわりながら下に落ちてゆきます。そんな遊びが楽しかった時代でした。日本の秋の風物詩となっているコスモスも明治時代に入ってきたメキシコ原産の外来種なのだそうです▼九日の予算委員会で舛添厚生労働相は市場経済原理だけではいけないとして、社会保障予算に疑問をなげかけました。そのとおりです。ただ続けて「与野党含めて税制の議論をやるべき」ともつけ加えました。社会保障のための財源として消費税増税やむなしということなのでしょうか▼消費税しか財源がないかのような議論がまかりとおっているのは、大企業・大資産家へのゆきすぎた減税と年間五兆円にも上る軍事費に手をつける勇気がないからです。消費税は所得の低い人ほど所得に対する負担割合が重くなる過酷な税制です。コスモスは定着して心をなぐさめてくれますが、庶民を苦しめる消費税の定着・増税はまっぴらです。