新飯能1593
多重債務・貧困なくそう
全国サラ金被害者交流会が開かれる
飯能から飯能民主商工会「清流道場」が参加
滋賀県大津市で9月29日、「第27回全国クレ・サラ・商工ローン・ヤミ金被害者交流集会」が開かれ、全国から関係各団体代表と被害者の約1400名が参加しました。この集会に、多重債務者からの相談と生活再建活動に取り組んでいる飯能民主商工会「清流道場」(大沢明道場長)から5名の道場役員・事務局が参加しました。
全体会では、主催者を代表して宇都宮健児副代表幹事(弁護士)が「高金利をなくす運動から、貧困をなくす平成の世直し運動を」とあいさつ。 基調報告では、実行委員会事務局長の土井祐明弁護士が、昨年12月の「貸金業規正法改正」を「画期的な到達点」と評価。今後の課題として「多重債務者救済から発生の防止、貧困の追放運動の取り組みを」と提案しました。
多重債務被害者の3人が体験報告。「皆に迷惑をかけた。死んで楽になりたいと思いつめたが、過払い金返還で解決できた。私も困っている人をサポートしていきたい」と語りました。3人のうち2人は日本共産党の生活相談での解決でした。
翌日は18分科会に別れ各テーマで体験報告討論会が開かれ、飯能民商役員も参加しました。参加した分科会は、「行政の多重債務対策」「高金利・利息制限法を考える」「調停・不動産担保」「今こそヤミ金対策を」「依存症」で、どの分科会でも「せっかく高金利引下げとサラ金市場の縮小をかちとってきたのだから、これをヤミ金のビジネスチャンスにしてはならない」と時間を超過する活発な討論が行われ、最後に多重債務のない社会をめざす大会宣言が満場一致の拍手で採択されました。
桶川市が多重債務相談窓口を設置
このように多重債務が社会問題となっている中、10月1日から桶川市が県内で初めて市役所内に相談窓口を設置しました。相談窓口では市職員が聞き取りを行い、その場で弁護士や司法書士、被害者の会など専門機関と直接相談する日時を設定する「とりつぎ」を市が行うもの。多重債務の抱える諸問題の解決や、税金や国民健康保険税、保育料、給食費などを滞納する人の中から多重債務に苦しむ人を掘り起こして相談窓口につなげていきたいとしています。桶川市では新聞5紙、ホームページや広報でお知らせし大変反響があるとのこと。飯能市でもこのような事業に積極的に取り組んでほしいものです。
飯能特産品
マコモダケの収穫始まる
10月に入り、すっかり秋めいてきましたが、飯能市が特産品づくりとして奨めている「マコモダケ」が収穫の時期になりました。マコモダケはマコモの茎に、黒穂菌が寄生することにより茎が肥大化して食用になるものです。味は淡白ですが、シャキシャキした食感は、タケノコやアスパラガスのようで食物繊維が豊富。癖がなく、ほのかな甘みがあり、油と相性が良く炒め物やサラダにするとおいしいと人気があります。一昨年より栽培が始まりましが、今年は5軒の農家で1400㎡の休耕田に栽培されています。
取材したこの日、マコモダケ研究会長の青田さんの田では、市内小中学校の学校給食用の収穫が行われており、翌日の給食で、調理されるとのことでした。マコモダケは市内の中華料理店で食べられるほか、農協の直売所でも販売されます。色々レシピも紹介されていますが、各家庭の味を見つけるのも楽しいでしょう。
原町の山車
江戸天下祭に勇壮な姿
9月29、30日に東京都千代田区で開催された「江戸天下祭」に飯能市原町所有の神武天皇を乗せた山車が参加し、日比谷公園から皇居前広場までを練り歩き、勇壮な姿が沿道の見物客を楽しませていました。
江戸時代、数々の山車やみこしが城下町を練り歩いたという「江戸天下祭」。都電の開通で電線の関係で明治22年、山車100台が皇居前に集結したのを最後に中断していましたが、江戸開府400年を記念して、2003年に復活した由緒あるお祭りで2年ごとに開催されています。
原町は前回、実行委員会の依頼を受けて、丸の内ビルに神武天皇の像のみ展示しましたが、今年は山車ともども巡行に参加してほしいという要請を受け、一年がかりで入念に準備してきました。
職人が、クレーンで山車を解体し、大型トレーラーに積み日比谷公園へと運びました。29日は、早朝から自治会長をはじめ原町囃子連が現地に集合、午後にはバスで原町や市内各町の囃子連など関係者200名が開場に到着。江戸フェスティバルステージでは式典が行われ,実行委員長から及川湍夫原町自治会長に拍子木の贈呈、地元の木遣りが披露されました。
「ひっかわせ」に拍手喝采
式典後4時から、川越、本庄、栃木市などからも参加し、14台の山車と9つのみこしが日比谷門から丸の内仲通り、行幸通り、内堀通りとビル街を練り歩きました。所々で前を行く徳川家康の川越市脇田町の山車との「ひっかわせ」は沿道の見物客から大きな拍手が沸き起こり、「感動した、鳥肌が立つほどだったよ」とそばで見てきた感動を仲間に伝える姿がありました。各町、数人ずつのお囃子の助っ人が扇子片手に威勢の良い掛け声で囃子を盛り上げ、沿道の観客を楽しませていました。山田利子市議も原町の祭衣装で巡行に参加しました。
夏祭り等への市長交際費は
公選法に違反しないか?!
市長交際費が夏祭りや神社のお祭りへの「会費」=ご祝儀に使われている問題を決算委員会で新井市議が取り上げました。
新井市議は、「公職選挙法が規定している『寄付行為』にあたるのではないか」と指摘しました。
選挙管理委員会担当者は、「市長個人から支出されたものではなく、市長名だから違法ではない」などと答えました。新井市議は、「職務との関連性や出されているところと出されていないところでの公平性の問題が出てくるのではないか」と指摘しました。
市民に4億円超の大増税
18年度決算審査から その1
18年度決算を審査する決算委員会が開かれていますが、今年度は日本共産党から新井たくみ市議が委員になって審査をすすめています。これから何回かに分けて、主なものを紹介します。
18年度決算の特徴は、国の「三位一体の改革」の名のもとに、地方交付税4億1027万円、臨時財政対策債1億1350万円の減額、補助負担金1億6837万円の減額と削減には見合わない所得譲与税2億9174万円の増額が行われ、差し引き4億40万円の削減で、市財政を大きく圧迫しているのが特徴です。 この年は高齢者を中心にした増税・負担増が強行された年でした。
障がい者にとっては、自立支援法によって一割負担が導入されたことによって、利用者も施設も大変深刻な事態になっていることが明らかになっています。
市民増税の状況
こうした状況のなかで、市民税や固定資産税・都市計画税、国保税など滞納する世帯も多くなってきています。
市は収納率を高めるために、「個別訪問や差し押さえ通知を出すなどしている」と言うことですが、徴収することができないことが明らか(259件)、差し押さえる財産がない(1365件)、生活保護に準じるもの(84件)が不納欠損になるなど深刻です。
新井市議は、「大増税が市民生活を深刻にしている。相続税の物納を認定した固定資産は減免する自治体があるがこのような暖かい対応が必要ではないか」と求めました。
波紋(コラム)
朝日新聞に「負担凍結はめくらましだ」という社説がのりました。見出しをみてわが意を得たりと思われた方もいたのではないでしょうか。「この突然の『朝令暮改』はどうみても、総選挙を意識した一時しのぎだ。選挙が終われば、凍結を解除し、改めて負担増を求めることになるだろう。こんな目くらましの方法は、福田首相のいう『希望と安心』にはつながるまいと手厳しい▼ところが社説は高齢者医療負担増の中止や撤回を求めるのではなく、「改革を掲げて鳴り物入りで成立させた法律を凍結することはあまりにも御都合主義」だと怒っているのです。そのうえ財源が無ければ「福祉目的の消費税などあらたな財源確保に正面から取り組め」と消費税の増税さえうながしているのです。驚いてしまいました▼NHKの日曜討論で日本共産党の小池晃政策委員長は高齢者医療負担増制度の撤回をもとめて『財源は消費税にもとめるのではなく、史上空前の利益を上げている大企業に応分の負担を求めるのが道」と主張。国民新党の亀井静香代表も大企業の税金をまけ、財源といえば消費税という議論に再考をうながしました。この点でも朝日の社説は民意に耳をかたむけない異常なものです。