新飯能1551号
本気になれば経営改善は可能
飯能市立病院を良くする会の学習会に110名
飯能市立病院を良くする会は、青森県五所川原市立西北中央病院の金川佳弘氏を講師に招き、第二回目の市民学習会を開催しました。
自治連東吾野支部長の高澤謙蔵さん、吾野支部長の大野孝さんら多くの自治会関係者や市民、病院職員など110名が参加しました。
金川さんは、午前中に病院や地域を視察、「なかなかいい病院で、利用しやすい。これをなくすなんてとんでもないこと。これだけ広い山間地域には、なくてはならない病院だと言うことがよくわかる」と感想を話していました。
先人の熱い想いに感動
金川さんは、まず、この病院の歴史にふれ、「昭和23年、戦後の大変な時期に先人たちが、埼玉で一番最初に6床の診療所を立ち上げ、直後の火災にも負けず、20床の東吾野病院として再出発したものが前進となっている。全国にも誇れる住民の想いが込められた病院ではないだろうか」と切り出しました。
詳細なデーターで分析
金川さんは、「懇談会が病院患者の多くが吾野・東吾野地域の住民であることを問題視しているが、医療過疎の不採算地域だからこそ公立病院の存在意義がある」と指摘。また、「一般会計からの繰入金も、地方交付税措置が約6500万円を含にだもの。自主財源からの繰入れを人口割りすれば一人1ヶ月140円程度、市民の健康を守るために高額の負担と言えるだろうか」と市が作成した資料を批判しました。
病床利用率が6割程度と低いことに関して、次のことを提案しました。
病床区分の見直し
「病床利用率と医業収益を分析すると病床区分の見直しが必要だ。50床の一般病床を見直し、10床を亜急性期病床にすれば、長期入院患者のための病床を確保し、診療報酬の落ち込みを防ぐことができる」と提案。「16年度の決算で試算すると3~4000万円程度は改善できる」と試算しました。
会場からも積極的な声
会場から医師が確保できないことについて質問があり、「医師不足は全国的課題だが、飯能市は自治体病院のなかで、医師給与が最も低いことも要因の一つではないか。もっと医師確保に市として力を入れるべきだ」と指摘しました。
最後に、大野孝自治連吾野支部長が、吾野・東吾野・名栗・原市場・南高麗で地域医療を守る会を作って署名運動を開始したことを報告。「2万の署名をめざしたい」と決意を述べました。
なお、良くする会の署名は6000に達しました。
市民要求かかげて一般質問します
日本共産党の質問項目
12月6日(水)14・10~ 滝沢 修
●阿岩橋架け替え計画の状況●区画整理の状況報告は便りだけでは不十分●教育問題①教育基本法改定についての見解は②小中学校のいじめの把握や対応について③不登校の児童、生徒の状況と対応について④一人ひとりを大切にする教育をフィンランドの教育から●早急に双柳児童クラブの建替えを●元加治駅について、バリアフリー化、駅員常駐配置、南口開設を
12月7日(木)13~ 山田 利子
●保育問題①保育所の完全給食がなぜできないのか②保育料を軽減して子育て世帯の支援を●障害者自立支援法①利用者への負担軽減と減収になる施設への運営費の助成を②養護学校等を卒業後、安心して通所できる福祉施設の整備を●マンション建設にあたって、県のガイドラインを踏まえて高さ制限を●景観条例の制定を
12月8日(金)10~ 金子 敏江
●市立病院の廃止問題●土地利用問題 山手町用地の土地利用は、土地取得時の目的通り全面利用すべきではないか●融資・貸付金制度の改善について●連帯保証人「原則不要」に。飯能市の制度融資への対応は●飯能市勤労者住宅資金貸付制度の改善を●不払い問題 東飯能駅東口駅前通り線道路改良工事での特定建設業者としての元請責任は、一体どういう決着をしたのか。
12月8日(金)13~ 新井 巧
●市立病院問題(1)飯能市の保健・福祉の将来を考える懇談会の位置づけと最終報告について(2)経営改善はされてきたのか(3)今後の検討のすすめ方について(4)市民本位の経営改善についての提案
市内在住の吉田昌弘さん将棋全国大会で健闘
第44回しんぶん赤旗全国囲碁・将棋大会が、11月11、12日の2日間、東京・豊島区のホテルを会場に行われ、全国から集まった選手達が、赤旗名人めざし熱戦を繰り広げました。
この全国大会に、飯能市役所建設部道路課職員の吉田昌弘さん(35才)が出場し、将棋の部で大健闘しました。吉田さんは、県大会予選、県大会本戦とも全勝し、全国大会に出場しました。全国大会では、優勝候補の中川氏と対決し、善戦しました。優勝は、秋山太郎氏(東京)、準優勝・中川俊一氏(兵庫)でした。
吉田さんは、小学校四年生の時、同級生に初めて将棋を教わり、中学一年生で本格的にやろうと思ったそうです。「将棋の面白さは、年齢、職業、国籍に関係なく、体が不自由でも誰とでも友達になれる点。友達は、全国にいますし中国にもいます。県大会で優勝したのは赤旗の大会が初めてです」ということです。しかし、全国大会に出場したのは今回で三回目(13年ぶり)。将来が楽しみです。「これからも末永くがんばりたい」と語る吉田さんの笑顔は一段と輝きます。
「普通の人がやっている大会」と
赤旗の大会の印象については、「県大会の役員が少なく、普通の人がやられているようなので、自分は、選手の気持ちも分かるし、道具の手配や進行などお手伝いできるところがあればやりますよ」と、これもまたうれしい一言でした。
なお、吉田さんは、飯能市で唯一人の日本将棋連盟公認普及指導員として活躍しています。
男女ともに輝く時代に
男女共同参画セミナー
「男女共同参画社会」実現に向けた市の取り組みである「輝きセミナー」公開講演会、「自立して生きるということ」吉永みち子氏(ノンフィクション作家)が、一八日、市民会館小ホールで講演しました。
吉永氏は、自分の両親、特に母親の生き方を当時の保守的な時代背景と重ねあわせて、精神的にも経済的にも夫に頼り切って生きざるを得なかった自らの生き方をふりかえり、女性が職業を得て自立して生きるということは、まだまだ大変な社会であることをお話しました。その大変さは何なのかと考えてみると、男性であること、女性であることに「こうあるべき」という固定的な見方がかなりあって、この枠から飛び出すことに、社会全体が特別な目で見るという風潮があった。
しかし、今は違う。「男女共同参画社会基本法」ができたことは画期的なことで、この基本法をよりどころにして身近かなところから男女ともに意識改革が大切だということを痛快な話術でお話しし、会場には何度も大きな笑い声が響きました。
火災多発期を前に飯能消防団が特別点検
25日、飯能消防団(柿沼敏夫団長、団員385人)の今年度の特別点検が埼玉西部防災センターの屋外訓練場で行われました。第1分団~11分団まで総勢359名の団員たちが、服装規律や機械器具の点検、放水訓練などを行いました。
制服姿もりりしい団員たちは服装規律の点検、部隊訓練、機械器具の点検、諸帳簿の検閲、消防操法、放水訓練、分列行進など日ごろの訓練の成果を、自治会役員や市議会議員、消防関係者が見守る中披露しました。優良分団には第7分団が選ばれました。
点検終了後には、消防功労者にたいする表彰が行われ、総務省消防庁表彰、埼玉県消防協会表彰、飯能警察署長表彰、埼玉西部広域事務組合消防表彰が贈られました。
シルクロードを行く
渡辺角治さんが語る
「日高・飯能民主文庫の会」第9回総会が11月23日開かれ、記念企画として「シルクロードを行く、人種のるつぼカシュガルの街」と題し、平松在住の渡辺角治さんが、タクラマカン砂漠で有名な中国西域、新疆ウイグル自治区の旅についてお話をしました。文学好きの渡辺さんは、中国の歴史や井上靖のシルクロードなどの話も交えながら、旅の中でバスや列車を乗り継ぎタクラマカン砂漠の西端、オアシスの街カシュガルでの多民族との出会いや、強い日差しと埃の中で越えた砂漠公路などについて語られました。お土産の干しぶどうを戴きながら悠久の大地に思いをはせた時間となりました。
波紋(コラム)
大手銀行グループの9月中間決算は各最高の当期利益を計上しているのに、法人税はゼロ、納めなくていいのだといいます。不良債権処理のために大銀行には12兆円を超える税金が公的資金として注入されているのにです▼方や財政破綻した夕張市は「出るも地獄、残るも地獄」といわれるよう過酷な財政再建計画が住民に押しつけられようとしています。図書館も廃止、小学校も中学校も一校だけに、これでは地域が崩壊してしまうのではないでしょうか。それでも総務省はもっと削れと言っているのです。これ以上何を削れというのでしょう▼夕張市の財政破綻にはこれを見過ごしてきた国や道にも責任があるはずです。市の責任をあいまいにしては駄目だという意見もありますが、大銀行は救済できても自治体や住民を見殺しにするというのでは困ります。