新飯能1547号
市立病院の医師確保、障害者の負担軽減など求めて
日本共産党飯能市議団が144項目の要求書提出
10月27日、日本共産党飯能市議団は、市内各種団体との懇談や、住民アンケートなどに寄せられた市民の声をとりまとめた144項目の要求書を沢辺市長に提出しました。
小泉内閣が進めてきた「構造改革」は、パート・派遣などの不安定雇用を増大させてきました。また、税金の各種控除の縮小・廃止などの大増税が「格差社会」とよばれるほど低所得者層を作り出しています。市民生活が大変な今こそ、地方自治体が市民生活を守り応援することが大切です。
加えて、国が「財政危機」を理由に地方交付税や補助金を削減し、地方財政を圧迫していることは問題です。地方から強力な声を上げ、財源保障を求めることが求められています。
以下、144項目の主なものを掲載します。
福祉の充実を
◇介護保険制度◇
①低所得者層への保険料の減免制度を充実すること②軽度者への在宅サービスを制限しないこと。施設入所待機者をなくすこと。
◇障害者自立支援法◇
①利用者負担、医療費負担の軽減をはかること。②施設が健全な運営ができるよう運営費の助成をおこなうこと。
◇病院・保健センター◇
①市立病院の入院施設は廃止しないこと②市立病院の医師の確保を積極的に行い、診療体制を充実させること③妊婦の無料検診を増やすこと④乳幼児医療費を小学校六年生まで無料にすること。
◇児童福祉◇
①公立保育所は民営化しないこと②保育所給食の民間委託化は行わず、完全給食を実施すること③保育料の値上げはしないこと④双柳学童クラブは早急に建て替えること。
◇国民健康保険◇
①国民健康保険税を引き下げること②保険証の取り上げはしないこと。
教育・文化の向上
①児童虐待、非行、いじめ、不登校を無くし、こどもたちの豊かな成長を保障すること②少人数学級を実現するために市としても積極的に取り組むこと③通学路の安全対策を積極的に行い、交通指導員の増員をはかること。
生活環境整備
①県水の受水量は日量1千トンに戻すこと②地元雇用、地域環境に配慮した企業誘致を行うこと③見通しの立たない区画整理は、住民の意向を把握し抜本的な見直しをすること④山手町用地(平岡レース跡地)は、市民の要望を十分取り入れた計画にし、図書館、保育所など文教ゾーンにふさわしいものにすることなどを求めました。
沢辺市長は、「予算編成に向けて、各部署で検討したい」と答えました。
吾野・ 原市場・ 名栗支部
身近な要求まとめて沢辺市長に提出
両吾野、原市場、名栗地域の各党支部は、共通した山間地域の課題があることから、10月31日に35項目の3支部統一要望書を市長に提出しました。
交渉には、3支部の支部長らと新井たくみ市議が参加し、本橋総合政策部長が対応しました。
両吾野支部の村上さんは、まず、「市立病院は地域にとって重要な機関であり、入院機能を廃止しないでほしい。地域住民の声をしっかり聞くべきだ」と訴えました。小野さんは、国道の事故が多いことから通学が心配だとして、「歩道、ガードレールの未設置箇所を早期に整備するよう県に求めてほしい」と要望しました。
原市場支部の三神さんは、「原市場保育所での一時保育の実施」「原市場地域の公衆トイレ整備」「石原橋・唐竹橋交差点付近に信号機の設置」などを求めました。
名栗支部の佐藤さんは、「遠距離通学者のバス代の立替払いなど補助制度を」「合併にともなって増車となった庁用バスの名栗住民の利用範囲を広げて、希望する団体が利用できるように」「健康診断の節目検診については、名栗保健センターでもできるようにしてほしい」「月刊誌、週刊誌の購入。検索用パソコンの早期整備。閉館時間を延長など名栗図書館分館を充実・整備してほしい」と求めました。
駿大の地域フォーラム
元気な森の町からのメッセージ - 山形県金山町 -
28日、駿河台大学で「 森林文化都市」飯能、100年後の子供たちのために「 元気な森からのメッセージ」と題して地域フォーラムが開催されました。
山形県金山町の産業課商工景観交流係長の藤山一栄さんと、農林家の栗田和則さんが、特産の「 金山杉」で街おこし、経済の活性化で元気な町。景観条例を制定し、金山型住宅の建ち並ぶ「 元気な町」からのメッセージとして取り組みが報告されました。
なぜ、景観を重視してきたか
川の上流にある町の責務として、水をきれいにして下に流すこと。町をきれいにすることである。山の自然に恵まれた歴史的なまちを、産業としては植林から住宅まで町の職人の仕事にすることで町の活性化を図ろうとすすめてきた。
美しい自然、清い街に
町長が「 次の世代に残す財産は我々が作って残すことである。建物によっては風景を壊してしまう」と芸術大学のOBなど専門家の力も借り景観を充分考えたものにしてきた。
町うちの職人が地元の木材で金山型住宅を造ることで、経済効果もねらった景観条例になっている。
景観づくりに力をいれ、空いていた元郵便局をすっかり同じに造り替え、湯茶器や図書など自由に利用できる無人の公共施設にしたり、こどもたちの安全のために1億7千万円かけて「 木ごころ橋」を造ったり、七〇名の在籍児童のために「木の小学校」を建設。児童一人当たり2千万円もかけているが、子どもは金にはかえられないと語り、「オンリーワンでいい、100年後を見据えてゆっくりと着実な町づくりをしていきたい」と締めくくりました。
双柳逆線引き地域 - 地区計画が具体化に
双柳小学校北部一帯の13・5haの区域は、平成4年から乱開発を防ぐため暫定的に逆線引きされ、市街化調整区域となっていましたが、平成16年、県の指導によりこの制度が廃止されました。このため飯能市は一定の条件をつけて良好な市街地を形成させる地区計画を立て、住民説明会などを開催し土地の利用方法を検討してきました。飯能市都市計画審議会でもたびたび議題に取上げられてきましたが、10月26日開催された審議会では用途地域が示されました。今回の提案では阿須小久保線に面する西側の地域は第一種住居地域(一定面積以下で条件によりホテル、旅館なども可等)、その他は第一種中高層住居専用地域(床面積五百㎡以内の店舗、飲食店が可)となりました。また一部に残されていた準工業地域は廃止となります。しかし主な道路整備は西側の阿須小久保線と東西に9m、南北は12m道路のみとなっており、住宅開発などに伴う4m道路は施工者が整備を進める事となります。農地も多く残されています、最小敷地面積は150㎡などの規制もありますが、秩序のある街づくりのためにはまだ課題が残されそうです。
第22回健康まつり - 生活見直すきっかけに
28日、総合福祉センターで「第22回健康まつりが行われました。開会式では、80歳以上で20本以上の歯がある中山の関根喜一さんが、よい歯のコンクールで表彰されたことが紹介されました。
ロビーや研修室、会議室を会場に、骨密度測定、高齢者・妊産婦の疑似体験コーナー、ハイハイよちよちコンクール、飯能歯科医師会コーナー、介護予防コーナーなど19の催しが行われました。
ハイハイよちよちコンクールに参加者した赤ちゃんは約80名、保護者も含めると259名でとてもにぎやかでした。大勢のギャラリーにびっくりして泣き出す子やキョトンと固まってしまう子など表情は様々ですが、なんといってもかわいい!元気をもらいました。 うな重のプレゼントがある「うなぎのつかみ取り」には整理券(250枚)をもらった参加者が長蛇の列でした。歯科医師会の大野歯科の先生が、虫歯のない家庭の食生活、家庭環境などについてアンケートをもとにパネルで紹介してくれました。参加者は、「自分の生活を見直す良いきっかけになった」と話していました。
波紋(コラム)
AERA11月6日号に「 郊外病」の恐怖が襲うという記事が特集されています。団塊世代の定年、都心回帰で高齢化、地価下落、税収不足という「郊外病」が首都圏の都市にしのびよっているというのです。38市町の中で飯能市は鳩山町と並んでその深刻度が「赤」(危険)にランクされています。(危険)は人口の社会増減、自然増減がいづれもマイナスで高齢化率が18%以上で「 病状」は相当ひどい▼わが街のことなので「 病状」が深刻といわれて気持ちがいいはずがありませんが、どうして人口が減ってしまうのか、街を活性化するにはどうしたらいいのかを真剣に考える必要がありそうです▼市立病院問題にしても、保育所民営化にしても住民サービスを削ることだけを目的にしたのでは、「 郊外病」を治すことはとてもできないのではないでしょうか。