新飯能1545号
防犯の街づくり条例とは
広がる監視社会に疑問
9月1日号の広報「はんのう」に、防犯のまちづくり推進条例(案)についての意見募集が掲載されました。募集期間は9月1日から10月13日まで、公開場所は各公民館、ホームページなどとなっていました。
条例の目的は、「近年、街頭犯罪や不審者などの増加している。安心、安全なまちづくりのために、市民、事業者などが一体となって、取り組むことが求められている。そこで市は、プロジェクトチームを設置し、各種団体の皆さんのご意見もふまえて「条例(案)」を策定したので公開し、市民のご意見を募集します」となっています。
関係者の話によると、「各種団体の皆さんのご意見をふまえて条例を策定したかのような表現になっているが、七月に行われた意見交換会には、七団体の招集に対し調整がつかず、四団体しか出席していなかった」といいます。
9月27日の自治連支部長会議では、「市民の責務など具体的にはどういうことなのか、協力しなければならないとあるが、強制的で言い回しがきついのではないか、条文はもっと市民にわかりやすくしたほうがよいのではないか」などの意見が多数出されました。
全国で条例化の動き
全国的にこうした「生活安全条例」策定の動きが広がり約1500の自治体で条例化されていると言われますが、様々な法的な問題も指摘されています。
この条例の特徴は、自治体、住民、民間業者が、警察等と協力しながら「防犯」に努める義務を負い、それぞれの責務が規定されています。自治体や住民に警察と同じような防犯の責務があるのでしょうか。
担当課はいつの議会に提案するか明確にしていませんが、「安全」「安心」の名のもとに警察、住民同士の監視体制が強まるのではないか、法の乱用につながらないかなど、しっかりとした論議が求められます。
給食調理員 - 大規模校に複数配置を
飯能市は、行革の中で「給食の在り方の検討」を庁内の検討委員会で議論し、今年度中に結論を出すことにしています。 検討委員会では、「委託ありきではない」としていますが、市の来年、再来年に退職者が多くなることから、適正な職員の補充が求められます。
今でも加治小、富士見小、原市場小、美杉台小など600名前後の大規模校で、常勤一名体制では、調理員さんにとって大変な過重負担となっています。こうした大規模校に正規職員を複数体制にすることが求められます。
入院廃止問題
病院としても残せるよう努力したい - 院長と党議員団が懇談
「保健と福祉の将来を考える懇談会」が市立病院の入院機能を廃止するという方向で報告案をまとめ、10月1日付広報で市民の意見を求めています。これらの意見も参考に、11月6日に最終報告をまとめる事にしています。
日本共産党飯能市議団はこの最終報告を前に、1、参考にしている資料が入院を抑制している医師欠員時期のもので民間病院との比較検討する資料としては適当ではないこと。地方交付税措置が考慮されていないこと。
2、市民、地域住民に十分な説明を行わずに、また意向も聞かずに「市立病院の入院廃止」という重大事項について、拙速な結論を出さないことなど4項目の申し入れを行いました。
18日には、市立病院合原進二院長にあって、8月に実施したアンケートに寄せられた意見、要望をまとめて提出し、懇談しました。
合原院長は、「要望書の内容は私の思いと近いものが多い。病院としても、今までと同じように入院が残せるよう努力したい。改善できるものは改善していきたい」と述べました。
議員団は、「病院問題を市民も一緒に考え、良くするチャンスにできるよう精一杯努力していきたい」と決意を延べました。
病院長への要望骨子
1、「入院廃止、無床の診療所」へという結論の前に、病院、市、住民が一体となって、病院の経営改善に努力して入院が維持できるよう働きかけをお願いしたい。
2、医師の確保について、ご尽力をいただきたい。
3、会計事務に時間がかかりすぎるという指摘が多いので、原因を明らかにし、委託会社に改善を申し入れていただきたい。
4、患者の送迎サービスを実施できるように働きかけていただきたい。
5、病院内に患者の声、要望に機敏に対応できるシステムをつくっていただきたい。
以下具体的な要望事項
① 仕事の帰りに診察できるよう診察時間を延長する曜日を検討していただきたい。また、午後の診察時 間の延長、土曜日でも検査の予約ができるようにお願いしたい。
②非常勤医師の活用で専門外来を増やしていただきたい。
③一泊の入院検査、人間ドックなど検査体制を充実させていただきたい。
④往診を充実するようお願いしたい。
⑤リハビリ機能を充実させていただきたい。
⑥診察まで1時間以上かかる場合は、その理由を患者に説明するようにしていただきたい。
⑦診察室の声が待合室に聞こえないような措置を講じていただきたい。
⑧非常勤医師も含めて名札を付けていただきたい。
⑨高齢者の利用が多いので、声かけなどを配慮していただきたい。
⑩車いすで入れるトイレを設置していただきたい。
⑪雨の日など薬局へ行くのが大変なので、特に足の悪い人や高齢者に配慮をお願いしたい。
⑫高齢者、障害者のために、一階を通用口として利用できるようにしていただきたい。
⑬病気にならないための、健康指導、食事や運動などまた医療費のコストなどわかりやすく指導していただきたい。
⑭駐車場を拡張していただきたい。
⑮市立病院のホームページを充実させていただきたい。
いざという時、日頃の備え
岩沢第一自治会が防災訓練
岩沢白髪神社脇の会場では、12時から非常食の試食が行われ、一時に訓練が開始されました。火災による煙の中の避難、起震車での地震体験や消火訓練に参加者は真剣に取り組んでいました。起震車の体験は、最初縦揺れが始まり横揺れに変わりながら序々に震度が強くなり、関東大震災並の、震度六強の体験ができましたが、セットされているテーブルは当然動き出し、手すりにしっかりとつかまっていないと、立っていることは無理でした。「実際に震度六の地震では多くの建物が倒壊してしまうのでは」の心配の声も多く聞かれました。日頃の備えの必要性を実感する訓練となりました。
波紋(コラム)
〈おいしいジャムありがとう、孫といっしょにご馳走になりました〉。小さなことかもしれませんが、メールのそんな一言で一日が楽しくなるから不思議です。人間、言葉によって励まされることも、逆に傷つくこともあるんだと思います。悲惨な中学生の自殺も、そこまで追い込んでしまったのは教師やまわりの子どもたちのひどい〈言葉〉だったのではないでしょうか▼その言葉がどれだけの痛みを与えているかは、当事者にはわからないのでしょう。むしろそこに快感を感じている場合もあるでしょう。北朝鮮の核実験に便乗した自民党の中川昭一政調会長の日本の核武装発言は、被爆者や平和を願う人々に大きな衝撃をあたえました。北が悪いんだから何を言っても許されるとばかりに非核の心をずたずたにしたのです▼絶対に許してはならない発言です。幼稚な発言だと済ますわけにはいきません。安倍政権が改憲を公約し、核武装まで視野に入れている極めて危険な政権であることを忘れるわけにはいきません。