新飯能1537号
深刻な相談つぎつぎと
「何でも相談会」は かけ込み寺
8回目となる「何でも相談会」を8月20日に行い、14人の方が相談に訪れました。
これまでの相談件数は、200件を超え、「困ったことがあったら、『何でも相談会』に」と市民の間でも紹介されるまでに定着してきています。 今回は、看板も市内各所に設置したので、「看板を見て来ました。とてもありがたかった」という男性や全戸配布したチラシのお知らせ記事を持って訪れた相談者もありました。
サラ金苦で死のうと思っていた
73歳の女性は「息子が働かなくなってサラ金から借金、取り立てに追われ、ノイローゼになって自殺しようと思っていた」と切実です。53歳の男性も「銀行に勤務していたが、うつ病で退職。サラ金など六社から借金し、返済できない状況になっている」など深刻な相談が次々寄せられました。相談が終わった男性は、「毎日、落ち込んでばかりいましたが、勇気が出ました。もう一度がんばってみます」と明るい笑顔で帰って行きました。
他にも「知り合いに200万円貸したが返してくれない」「請求漏れの年金があったが、何年遡って請求できるのか」「借地権付き建物で立ち退きを迫られている」など金銭トラブルや相続、年金相談などに弁護士や税理士、社会保険労務士や4人の日本共産党市議会議員が対応しました。
多重債務については、清流道場が毎週水曜日に「道場(相談会)」で引き続き、対応していくことにしています。
格差社会のなかで、失業や生活難による多重債務は深刻なものがあります。清流道場や弁護士などと連携し、日常的な相談活動に一層力を注ぐことが必要になっています。
国保税の納期を年8回から10回に
国保運営協議会が21日開かれ、「国民健康保険税を納税しやすい環境づくりが必要」だとして、現在年8回の納期を、来年四月から10回に増やす考えであることを明らかにしました。
納期を増やすことについては、共産党市議団が「過酷な重税である国保税について、税の引き下げや少しでも払いやすくするために納期を増やすこと」を一般質問や決算審査など機会あるごとに求めてきたもので評価するものです。
協議会の中では、議論が白熱し、反対の立場の委員から①費用の増加はいくらか。②納期を増やすことで収納率、収納額の増をどのくらいみているのか。実際に効果はあるのか。③市の窓口で納期を増やしてほしいという要望はあったのか。④納期だけでは解決できない。市が本気になって滞納をなくす努力が必要。賛成の委員からは、旧名栗村では10回だったのもが飯能市に合併して8回になって1回の納税額が増えて大変であること。国保税への負担感、何とかしてほしいという声をたくさん聞いている。徴税だけでなく払いやすい方法を実施するのも市の役割である。などの意見が出されました。事務的費用が約1000万円かかることから、「費用対効果を考えると必要ない」とする委員と「年間約2億円の滞納が出ることを考えると一つの方策として実施すべき」とする委員と意見が分かれ、賛成多数で協議会として、10回納期へ移行するということで終了しました。
出産育児一時金 「30万円」を「35万円」に増額
葬祭費 「10万円」を「5万円」に減額!?
21日に開催された、国民健康保険運営協議会(小島博会長)には、17年度の国民健康保険特別会計決算と飯能市立病院特別会計決算状況の審議と、あらたに条例改正(案)と国保税の納期の変更について提案されました。
条例改正(案)は、出産育児一時金「30万円」を「35万円」に増額し、同時に葬祭費「10万円」を「5万円」に減額し、10月1日から実施しようとするもので、9月議会に提案する前に協議会に出されました。
金子としえ市議は、「少子化が叫ばれている中で出産育児一時金を増額するのは適切な対応だと思うが、何で葬祭費を削るのか。高齢者は、年金課税が強化されて生活自体が脅かされている。医療費も今後上がる一方ではないか。そして人生の終焉を迎えたときの葬祭費まで削るなんてあまりにも冷たい考え方で見直すべきである」と発言しました。実際に出産費の増額分は、昨年112件の出産があったので、昨年の例にならって計算してみても560万円増額するだけで葬祭費を減額せずに実施することが出来ます。
17年度国保会計決算では、1億5千万円を基金に積み立てています。市は国に準じて実施したいとしていますが市独自の任意事業であるだけに、葬祭費の減額はすべきではありません。
現在、飯能市の下水道処理世帯数は、約1万6800世帯、普及率は58%で、下水道の要求は切実です。
住民要望に応えられる下水道審議会に
下水道の現状や今後の下水道整備について審議する下水道審議会が発足し、第一回目の審議会が8月18日開かれました。
審議会の報告では、飯能市の浄化センターは昭和41年に供用が開始され既に耐用年数は過ぎており、17年度に施設の調査が行なわれましたが、今後改修が必要なこと。原市場の特定環境下水道施設についても、処理能力を上まわっており、設備の拡充をはかる事は難しく、現在永田地区まで整備が進んでいる下水道管渠の延長をはかるための整備計画を作ること。また、現在浄化センター西側には、4・1ha約30億円で購入をした未利用地があります。飯能市の12万人都市構想により、購入をしたもののまったく手が付けられず現在に至っている土地の利用を検討すること。
下水道整備の現状では、下水道認可区域になっているにも係わらず、区画整理の進捗が思わしくなく、岩沢南部地区では3・9%、北部で6・8%、双柳南部では27・3%にとどまっています。下水道整備を大きな柱として始めた区画整理も広範囲に着手したため、区画整理事業に大幅な見直しが必要になっています。
十分な審議が必要
滝沢修市議は、「この様に大きな問題を抱えている下水道事業であり、審議会の目的を明確にしてほしい。回数を増やし、十分な審議を行う事が必要だ」と指摘しました。
未利用地の問題では、この間、わが党の指摘に、「窒素やリンを取り除く高度処理施設の建設のための用地として利用する」としていましたが、未だにその目途も立たないまま、庁内では未利用地検討委員会が3回開かれているとのことです。
「住民の意見を取り入れて土地利用を検討したい」としていますが、30億円のツケを下水道料金に転嫁するようなことがあってはなりません。
中国 5000m峰 大姑娘山に登頂
飯能勤労者山岳会の有志で、7月14日~23日、10日間のツアーに参加。中国・四川省にある四姑娘山群の一つ、大姑娘山(タークーニャン5025m)に登頂した。 6日間はすべて高山植物のお花畑のなか、その広大さに圧倒され、お目当てのブルーポピーも充分に鑑賞できた。登山は高所順応しながらゆっくりと、ということで高山病の症状は初日に軽く出ただけだった。また、1日5~6時間の歩行だが急登も苦にならず、若い人に付いて登頂でき、日頃の運動(マラソンなど)の賜物と自分を誉めてあげた。北京でアクシデント、悪天候で帰国が一日延びた。得したのか、損したのか複雑な気分。旅行中体調は万全だったのに、最後の日に屋台で食べた昼食のせいで帰国後、下痢で苦しんだのが悔やまれる。さあ!つぎはXXX級だ!日頃の運動を頑張るぞ。
岩沢 野尻一夫(69歳)
騒音、水質汚染など環境基準超す
環境審議会開かれる
飯能市でも、テトラクロロエチレンによる地下水汚染など、環境問題が発生しているなか、21日、環境審議会が開かれました。テトラクロロエチレン問題では、椿本チェイン上流の二事業所で調査を実施。現在結果について県に報告がされています。対策が必要となれば指導が行われ、市にも報告される事になっています。また17年度の公害関係各種調査の結果が示され、道路騒音では県道二本木飯能線の川寺地内のスイミングスクール付近が昼夜共に環境基準を超えています。また河川の関係では六河川十三カ所で水質検査が行われています。特に大腸菌郡数は年間平均値では、すべての測定地点で環境基準を大幅に上回る数値が出ています。大腸菌を減らすには、下水道整備や合併処理浄化槽の設置が大きな効果を発揮すると言われています。今後の対策が求められます。
波紋(コラム)
〈原油高でお菓子が値上がり〉という面白い記事がありました。なんでお菓子の値段が原油高であがると思いますか。原因はお菓子の主原料である砂糖の値段があがったことにあるというのですが、いま一つピンとこないのです▼そこで記事をおってみると、砂糖価格高騰の背景には砂糖の最大の生産国・輸出国であるブラジルでエタノールを燃料に走る自動車が増加しているからだといいます。〈風が吹けば桶屋が儲かる〉みたいな話ですが、エタノールは砂糖の原料のサトウキビから搾り取った成分を発酵させるとできるのだそうで、ブラジルでは、安くてクリーンなエネルギーのエタノールに注目が集まり〈お砂糖で車が走る〉ことが現実になっているというのです▼その結果、エタノールの生産に利用されるサトウキビの量が増え、砂糖生産に利用される量が減少して価格高騰に結びついてくるというわけなんですが、お分かりいただけたでしょうか。それでもね、ガソリンの値上げに、砂糖の値上げ、いつも苦しんでいるのは我々庶民なんですよ。