新飯能1526号
庶民増税家計にズッシリ
6月市議会に市税条例出される
6月市議会が9日からはじまりました。今回の議案では、小泉内閣がすすめる「痛み押し付けの政治」が次々と市民の暮らしを直撃する内容となっています。今年、18年度分の庶民増税が全体で約3億3000万円で、19年度では、さらに定率減税の廃止や退職金・山林所得への課税が強化される内容の議案が提案されています。
●定率減税を半減
定率減税が二分の一に縮減されます。今までは、市民税・県民税所得割り15%(4万円を限度)を控除していましたが、18年度は、その半分として7・5%(2万円を限度)に半減されます。
●均等割の増額
均等割りの納税義務のある夫と生計を共にしている妻の非課税措置が廃止されます。
●65才以上の非課税の廃止
これまで65才以上で前年の合計所得金額が125万円以下の場合には、非課税となっていましたが18年度から廃止されます。(これには二年間の経過措置があって、17年1月1日にすでに65才に達していて、前年の合計所得金額が125万円以下の人は、18年度分は三分の一、19年度は三分の二、20年度に全額となります)
●老年者控除の廃止
65才以上で前年の合計所得金額が1000万円以下の人に48万円の老年者控除が廃止されます。
●公的年金等控除の縮小 65才以上の公的年金を受給している人の控除額が140万円から120万円に減額されます。
内容は、定率減税の半減で33500人、2億円。均等割の増額で5900人、1800万円。65才以上の非課税の廃止で10800人、1000万円。老年者控除の廃止で2900人、6000万円。公的年金等控除の縮小が同じく2900人、4000万円の増税で、総額約3億2800万円の負担増となります。
冷え込んでいる家計をさらに直撃して不況を深刻化することは明らかです。すでに市・県民税の納税通知書を受け取った市民から憤りの声が噴出しています。
お年寄りに大変な負担増
住民税6・2倍にも
75歳のKさんは、住民税が5700円から6・2倍の3万6500円に跳ね上がりました。
年金5400円も下がる
64歳のHさんは、年金が5406円も下がった上に、住民税が4700円の増税になっています。
介護保険料が1万800円の負担増に
79歳のAさんは、今まで住民税が非課税でしたが1300円になりました。税額は1300円ですが、介護保険料が二段階上がり、2万5100円も上がります。二年間の緩和措置がありますが、それでも1万800円の負担増になります。
小泉内閣のお年寄りいじめのあまりにもひどい実態が明らかになっています。
市庁舎別館 建設止めよの署名提出
日本共産党には、「市民生活がこんなに大変なときに、庁舎別館建設など止めてほしい。今からでも反対署名に取り組んでほしい」などの声が多数寄せられていました。
署名に取り組むなかで「市民検診を1300円にしたり婦人検診や人間ドックを値上げして、市民サービスを切り捨てるほど、市の財政が厳しいのなら、借金をしてまで別館をつくるなんて納得できない!」、「地域のふれあいサロンへの補助金が200円から100円にカットされ、お年寄りはがっかりしている、こういう現実を考えるとこの計画は見直しをしてほしい」、「市庁舎よりも精明小学校区に学童保育所をつくってほしい」等沢山の願いが託された、1120筆の署名を、6月8日、沢辺市長に提出しました。
職員の賃金は県下最低水準
その一方で市長は類似自治体中トップ?
この間、市職員からアンケートや声が多数寄せられていますので紹介します。
「市役所のなかは、何でもトップダウンでないと物事が動かなくなっている。成果主義が導入され、意見を言ったり、相談したりということができない。管理職の責任逃れで問題が複雑化することも多い。仕事上のストレスで病気がちの職員も増えている」といいます。また「職員給与は大幅にカットされたのに、市長、三役の給与は他市に比較して高すぎるのではないか」と指摘しています。
職員が働きやすく、いきいきと働けることが市民サービス向上にもつながるのです。職員の不満は頂点に達しているという感じです。
参考に、飯能市と人口、財政規模が類似した市を調べてみました。
シルバー人材センターで送迎サービス
新井市議が長瀞町を視察
5月26日、小鹿野町立病院の視察と合わせて、長瀞町のシルバー人材センターが今年度から始めた高齢者・障害者の有償送迎サービスについて視察しました。
この送迎サービスは、国の構造改革特区のセダン型車両特区に認められたもので、要介護者、障害者など一人で外出できない人を対象にしたもので、通院や買い物などに利用され、大変喜ばれています。
料金体系は初乗り5kmまで150円、5kmごとに200円、60分ごとに850円が加算されます。町内にはバス路線がないことから、町長から「ぜひシルバー人材センターとして送迎してほしい」ということで実施に踏み切ったそうです。
入間基地で大規模なゲリラ捕獲訓練
武力攻撃事態法が動き出した
宮城県北部から兵庫県西部までの、広大な空域を管理する中部航空方面司令部が置かれている航空自衛隊入間基地で、六月六日、救難訓練やゲリラ捕獲訓練が行われました。午後三時から始まった訓練は、救難機からの救援物資の投下や救助隊員の落下傘降下、また大型ヘリコプター四機による消化活動後、基地内に進入したゲリラを捕獲する訓練も同時に行われました。ゲリラ捕獲訓練は直接見学はできませんでしたが、基地内には空砲音が響き、物々しさが伝わってきました。長年基地問題に携わってきた狭山市の飯島元県議も視察に訪れていましたが、「今までも度々訓練は行われてきたが、今回のように大掛かりな訓練は始めてではないか」と語っていました。いよいよ各自治体で武力攻撃事態法が具体化されるなか、十分な監視を行う必要があります。
日本共産党の一般質問内容と質問時間
6月議会から一般質問が飯能テレビで生中継されます
滝沢 修 16日(金)11時~
1 区画整理問題
(1)換地設計の見直し①何故見直し範囲が広がったか②見直しにより、どの様な区画整理にするのか③住民への説明について④新光地区については(2)笠縫、双柳地区の住民説明について(3)笠縫3号公園の整備について
2 下水道問題岩沢河原地域の下水道について
3 環境問題テトラクロロエチレンによる地下水汚染について
4 地上デジタル放送①難視聴地域での問題点は②消費者相談について
山田 利子 16日(金)15時~
1 障害者自立支援法について(1)全面実施に向けた準備状況(2)地域生活支援事業の充実(3)事業者への影響(4)自己負担増と市独自の軽減策
2 保育所問題(1)公立保育所の民営化(2)主食の完全給食はいつから実施か
3 学童保育所問題
(1)大規模化の解消と運営費補助金の増額を(2)双柳学童の早期改築を
4 まちづくり問題
(1)市街地開発と建物の高さ制限について(2)開発指導要綱の第6条の3項の見直しを(3)数戸の開発でもごみ集積所設置義務を
新井 巧 19日(月)10時50分~
1 入札問題(1)入札制度の改善について(2)市内業者の育成と労働者の賃金・労働条件の確保(3)業務委託等で働く労働者の賃金・労働条件の確保について
2 市立病院の今後のあり方について①有識者会議の設置と検討スケジュールについて②住民参加、職員参加をどのように行うか③送迎等市民サービス向上をどのように考えていくか
3 学校給食問題この間の検討経過と調理員の採用計画について
4 消防問題
(1)消防10ヶ年計画と検討状況について(2)稲荷消防分署の今後
5 生産緑地問題埼玉県の追加指定指針をもとにした検討状況は?
金子 敏江 19日(月)14時10分~
1 東飯能駅東口駅前通り線道路工事代金にかかわる不払い問題解決に向けての状況について
2 高齢者問題(1)介護保険新制度スタートで当事者・家族・事業所・地域の実態はどう変化したか
①介護予防・新予防給付をめぐる問題②生活援助、福祉用具などのサービスを低下させないこと③ケアプランの作成について④予防サービスの基盤整備について(2)現状の問題
①認知症、アルツハイマー病の通所受け入れ②住宅改修③特養ホーム待機者の解消④低所得者支援策
3 ごみ問題
(1)ごみ減量と資源化について(2)一般ごみの有料化について
4 図書館建設について
5 道路交通法改正(駐車禁止取り締まり)について
波紋(コラム)
寺山修司の〈マッチ擦るつかのま海に霧ふかし身捨つるほどの祖国はありや〉を思い出しました。さまざまな解釈ができそうですが、もう国にとらわれないで生きてゆくんだという青春の命の叫びのようにも聞こえます▼連想ゲームではありませんが、この短歌を思い出したのは「自国民をだまし、苦しめ、殺し、棄てるのが祖国なのでしょうか」というドミニカ移民訴訟の原告の言葉に胸をうたれたからです。裁判が始まったのは六年前。判決は国の賠償を求める期間が過ぎているというそれだけの理由で原告の訴えをしりぞけました。しかし国の責任は認めています。それだけ国の仕打ちは非道なものだったということです▼「カリブ海の楽園」をうたい文句に二百五十家族千三百人を、「岩の間にわずかな土地があった」という荒れ地、一面を塩が覆う砂漠に、政府はそれと知りながら自国民を送りこんだのです。それが人間のやることでしょうか。政府がその責任を謝罪し、補償に踏み出すことができるかどうか、まさに祖国のありようが問われているのです。
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