新飯能1525号
教育基本法改定案 「基本的にかわらない」と本質見抜けぬ教育長
共産党市議団が教育長と懇談
政府は、教育基本法の改定について、6月18日に会期末を迎える今国会での成立を見送り、継続審議とすることを明らかにしました。
これは、教職員や父母、市民、文化人が大きく声を上げ、憲法九条の改悪と一体となった教基法改悪を阻止する運動を一気に広げてきたこと、また、国会での日本共産党志位委員長の質問で、改悪法では教育内容への国家介入の歯止めがなくなることを明らかにし世論を動かしてきたことが力になりました。このような中で共産党市議団は、5月31日、西澤栄一教育長と懇談しました。
金子敏江市議団長は、「今回の改定案でなによりも重大なことは、これまでの、子どもたち一人一人の『人格の完成』をめざす教育から、『国策に従う人間』をつくる教育へと教育の根本目的を180度転換させるものであること。真の愛国心や道徳心は上から押しつけるものではなく自ら培うもの」と訴えました。
懇談の中で教育長は、「教員時代の子供達との関わりを通して、『家庭教育』や『伝統・文化』、『道徳心』が希薄になっていて、これを基本法に盛り込むことは必要だ」と強調しました。さらに、現行基本法第10条は、二度と戦前のように誤った教育で誤った道を歩むことのないよう、教育への国家権力の介入を厳しく戒めていて、これが基本法の性格を示すかなめとなっていますが、改定案では、ここを改悪し国家が教育を統制するシステムを持ち込もうとしています。これについても教育長は、「法律にもとづいて行うので心配ない。現行法の『教育の目的』が『人格の完成をめざす』という点で、改定案全体としても変わるものではない」と、国の考えを踏襲する内容の発言を行いました。
また、埼玉県下4市2町、52の小学校で、通知票の評価に「愛国心」を設けていることが明らかになりましたが、これについて教育長は、「飯能市では実施していないし、こういうことを評価するのはむずかしい」と語りました。
悪法を阻止しようと5万人の国民大集会
時折、横なぐりの雨が降るなか、「教育基本法改悪、共謀罪、医療改悪、国民投票法を阻止しよう」と全国から5万人が参加して東京・代々木公園で大集会が行われました。
集会では、日本共産党を代表して志位和夫委員長が挨拶し、「国会延長を許さず、4つの悪法を必ず廃案に追い込もう」と呼びかけました。
YWCAの江尻美穂子理事長、下郷農協組合長、インドネシアの農民代表、映画監督の池谷薫氏などが連帯の挨拶を行い、米軍基地に反対する沖縄県民や、船橋市の保育所保母、増税に怒る業者などがリレートークを行いました。
集会後、3コースに分かれ、新宿や渋谷に向けて雨の中でパレードを行いました。
医療・福祉の一体的な取り組み
新井市議が小鹿野町立病院を視察
5月25日、小鹿野町立病院を視察したので、概要を報告します。
小鹿野町は、昨年10月に両神村と合併し、人口1万4000人超の町です。
小鹿野町立病院は、一般病床45、療養病床50(内介護療養型・短期入所20)、内科、外科、整形外科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリ科の7科、医師9人、看護婦43人を含め、94人のスタッフで運営されています。
小鹿野町では、医療と保健・福祉の分野のサービスが一体的に提供できるよう病院内に福祉課、保健課、在宅介護支援センター、訪問看護ステーション、ヘルパーステーションが入った保健福祉センターが併設されています。
小野院長は、外科医ですが、生活習慣病に力を入れ、平成16年末から生活習慣病が気になる人を対象に健康増進運動に取り組み、今まで220人の町民が参加しているといいます。「今までの健康増進運動は行政主導で、医者の関与が薄かった。医者が関わり、一人では続きそうにない人を応援するのがこの事業だ」といいます。二回の講義と自主トレーニング。町の予算はほとんどゼロ。町には健康運動指導士という専門職の職員も指導にあたっており、当面500人の参加を目指しているといいます。
病院と町民のふれあいを大切に
小鹿野町では、毎年秋に、病院を会場に健康や福祉をテーマにした展示・相談コーナーや待合室をステージに医師や町民、中学生などが参加する歌謡ショーや落語など楽しいイベント「健康ふれあいフェスティバル」を行っています。
公立病院はどこでも赤字が指摘されていますが、小鹿野町でも同様で約2億円赤字(内一億円は交付税措置)です。18年4月に運営改善委員会が設置され、病院経営について検討を始めています。「収益を上げるためには、救急を秩父郡市という広域で対応できれば、医師の効率的な配置が可能。当面、リハビリ、人間ドックに力を入れ、経営を改善させたいと考えている。若干赤字が出ても公立病院としての役割が町民に理解できるような病院にしていきたい」と話していました。
武蔵丘ショッピングセンターにマミーマート等8店舗出店
5月26日、国道299号沿いの西武鉄道所有地に計画されている「武蔵丘ショッピングセンター」について、事業主のマミーマート開発部が商店街連盟の方に商工会議所で説明会を行いました。しかし、店舗面積などの詳細については、まだ確定していないということで店舗の配置図を回収してしまったということです。
商店街の方は、「まだ流動的な感じだった。飯能の特色や飯能ならではの店舗とは程遠い感じ、当初の中心市街地に客を誘導するという目的が果たしてどうなるのか」と心配する声が聞かれます。
6月2日の全員協議会で「 マミーマート」が核となり、ガソリンスタンド、ドラッグストアー、飲食店、ファーストフード、など計8店舗と飯能市の公共施設である観光案内所と観光トイレの建設計画が報告されました。
昨年12月議会に報告された計画は、店舗面積6300㎡に六つの店舗、382台分の駐車場と公共施設が計画されていましたが、今回の計画は7834㎡に8店舗と大きく変更されています。
商店街の皆さんの心配にこたえるために今後、しっかりと近隣住民や商店街に丁寧な説明、合意を得ながら進めることが必要です。
ただ今北海道を行進中
06原水禁世界大会行進参加の柴崎康夫さんから続報
5月15日、深川市ー滝川市(晴れ)
出発してから10日になりました。
5月20日の札幌では二一キロ行進、少々疲れる市内四コースから中島公園に集結400人程の集会、心配された天候も良くほっとしたところです。夜の食事は地元の人とジンギスカン、疲れも吹っ飛びます。毎回挨拶させられるのでちょっと苦痛ですが、楽しみも多い日々です。
5月22日、札幌市を訪問、要請行動。午後は北広島市で行進と集会。北広島市という名の由来は、広島県からの入植者が定住し、街を拓いたところから来ているとか。東広島市とは姉妹都市。
5月28日、登別にて
朝から雨、今日は何日何曜日というのが手帳で確認しないとわかりにくくなってきました。札幌市を月曜日に出て、北広島市、恵庭市、千歳市、苫小牧市、白老町、登別市まで来ました。自治体訪問は必ずやっています。千歳市は自衛隊基地の街で朝からジェット機の爆音がうるさかった。青空のなか我が物顔に飛んでいる。苫小牧市は今話題になっていることから、「恥ずかしい」を連発していました。26日は忙しく苫小牧市、白老町、登別市と三自治体を訪問。翌日土曜日が閉庁になるためあわただしい一日でした。
波 紋(コラム)
朝、新聞を配って運動(ボクシング・フイットネス)で汗をかいたあとの冷たい一杯の水がおいしい。すみれを植えおわったFさんもおいしそうに水を飲んでいます。すみれはひょんなことから道端にすみれを植える〈すみれの小道〉計画が勝手に決まり、それが今日から始まったのです。10年という遠大な計画でさてどうなることでしょう▼すみれは芭蕉の〈山路来て何やらゆかしすみれ草〉が有名ですが、〈かたまって薄き光の菫かな〉というのもあります。これは渡辺水巴という人の作品です。ひっそりと咲く野の花にこんなにも深い思いをよせることができるなんて本当に素敵だと思います。▼それにしてもです。ジャーナリスト斉藤貴男さんによればノーベル物理学賞受けた江崎玲於奈氏は「それぞれの子どもの遺伝情報に見合った教育になっていく」とまで言ったそうです。金子みすずは〈すずと、小鳥と、それからわたし/みんなちがって、みんないい〉と書きました。だから遺伝子なんかで差別しないでと、すみれの叫びが聞こえてくるようです。