新飯能1520号
求められる奨学金制度の充実
十八年度希望者激減
18年度の奨学金選考委員会が18日開催されました。この制度は、いままで多くの高校生や大学生に利用され厳しい学生生活の一助として、たいへん喜ばれています。貸与額は高校生が月額二万円、大学生は月額三万円以内となっており修学期間が終わるまで貸与され、終了後10年以内で返還を行う事になります。 定員は昨年から名栗と合併したため五名増え45名となっています。三年前から生活保護基準の2.5倍未満の所得基準が設けられましたが、一次募集、二次募集を行なう事により、毎年定員数に貸与されてきました。 しかし、18年度の申し込み数は、大学生等が20人、高校生は8人で合計28名となり定員を大幅に下回る結果となりました。選考委員会では27名への貸与が決定しました。残る18名分について、今後二次募集を行うこととしています。教育委員会でも広報への掲載などについては、なるべく応募し易いように気配りをしていますが、今年度のように応募が少ないことは初めてです。
選考委員会には市内中学校の校長先生も参加していますが、ある先生は「進学説明会で希望する公立高校と、もしものために私立高校の併願を進めているが、『私立高校に決まってしまうと、高額の授業料はとても払いきれないので、公立高校一本だけにしておきます』と、この様な返事が返ってくる家庭が増えている」とも言います。また申し込み用紙は取りに来たものの、卒業後就職に不安があり、返済の自信がないために応募をためらったケースもあるのではないかとの見方もあります。
広がる格差・求められる自治体の役割り
三月末の朝日新聞に、分裂にっぽん「子どもたちの足元から」が掲載され、教育と社会格差が論じられていました。その中に親の経済力を子供達は選ぶことができない。人生の岐路で子供達は『格差』と出会う。東京北西部の中学校に通う三年生の女子生徒は受験校を決める前に先生に訴えた。「お金のある家の子は落ちても私立に行けるから、危なくても希望の都立に挑戦できるでしょ。お金がないと行きたい高校も受けられないんだよ。先生、これって差別だよね」目に涙をためて話す生徒に、学年主任はかける言葉が見つからなかった。と書かれていました。
飯能市の就学援助は10年間で2.7倍と急増しています。新自由主義を進める小泉内閣、広がる格差のもと、厳しい市民生活を守る自治体の取組が求められます。
市役所駐車場整理員さん
配置にさまざまな声
四月から市役所駐車場を利用するにあたって、今までとだいぶ雰囲気が変わりました。いろいろな声が寄せられています。○駐車場には、年輩の整理員の男性が三人配置されていて、「利用場所のスタンプを押してもらってきてください」と言われ、勿論市役所に用があって来たのに疑われているようだ。○前は開放的だったが何だかせせこましくなった感じ。○申告の時など混むときは仕方ないが空いているのにちょっと変。○雨の日ずぶ濡れだったので、整理員の方のボックスを設置してほしい。○有料化の前段ではないか等の声が寄せられています。
これに対して市担当課では、これまで車が置けないという苦情もあったので、適切な管理が必要と判断し整理員を配置したということ。また、担当課としては有料化は考えていない。ボックスの設置については、建築基準法にかかり設置できないので別の方法を考えて何か対応したい。いつきても車が止められるので助かっていると言う声も寄せられているとのことでした。
にぎやかに街中フェスタ開かれる
16日、飯能青年会議所、飯能銀座商店街共催で「はんなーらまちなかフェスタ2006」がにぎやかに行われました。参加した団体は30組以上、約700名が自慢の腕を披露しました。この日、関係者含め3000名がおまつりを楽しみました。
まちなか散歩ラリーには子どもたちのグループや親子連れなど七十組が参加、チェックポイントでのゲームや飯能のまちなかをのんびりと散策しました。
、各所でダンス、よさこいソーラン、和太鼓・中国舞踊・鬼剣舞、民謡、腹話術、津軽三味線、アカペラ、フラダンス、アイアンアートなど、多数のストリートパフォーマンスに、お年寄りの方が「パワーをもらえる、元気が出てくる、楽しいねー」と体を揺すりながら満足そうでした。
各商店では福引き補助券や店頭での「祭り屋ワゴン」スマートボールやストラックアウトなどで盛り上げ、「いつもこのくらい人が集まれば活性化するのにね、賑わいがあるとうれしいね」と語っていました。
特設ステージでは、飯能西中、一中の吹奏楽、バンド演奏が次々と。夜になると地元のヤンチャーズの演奏。観客がギターを持ち次々にステージへ、みんなでフォークソングを歌い、会場が一体となって大変盛り上がり楽しいイベントでした。
<波紋>(コラム)
長い首を水面に出してカワウが泳いでいます。その姿は潜水艦を連想させます獲物を見つけると水にもぐりすごいスピードで追いかけます。獲物を捕らえるまで長い間水にもぐっています。とにかく早い。これでは魚も逃げきれないはずです▼入間川にカワウが来るようになったのはそんなに昔のことではありません。それが今は数羽が毎日のように狭い川で魚をおいかけています。カワウは一日500グラム近い魚を食べるといわれ、このままでは川に魚がいなくなってしまうのではないかと心配されています。6月1日のアユ解禁を前にして、漁協がアユの稚魚をカワウから守るために花火や爆竹でカワウ追い払い作戦を始めたことが話題になっているようですが、川の自然はアユの稚魚さえ守ればいいというものではありません▼不気味な声をあげて魚をおいかけているカワウの姿を見ていると、弱肉強食の今の社会の縮図を見せられているような気持ちにもなります。カワウにはカワウの都合があるのでしょうが、このままでいいとは思えません。