新飯能1514号
相次ぐ増税で高齢者に耐え難い負担増 - 18年度予算
三月定例市議会の議案質疑の中で、小泉内閣がすすめる「庶民大増税」がどんなに重いものかが明らかになりました。
給与所得者にかかる「定率減税」の半減が今年行われ、十九年に廃止されることで大幅な負担増になります。たとえば、年収五百万円(所得三四六万円)、夫婦・子ども二人の平均的な家庭では、今年定率減税半減で六万二〇〇〇円、来年定率減税廃止で八万九〇〇〇円もの増税になります。
高齢者の場合はもっと深刻です。老年者控除の廃止、公的年金控除の削減、年金非課税限度額の廃止などで年金が減っているのに大幅な増税になりました。
例えば六十五才の夫婦二人で、夫(厚生年金二四〇万円)、妻(国民年金六〇万円)、固定資産がなくても、国保税が十六年度、九万三九〇〇円だったものが、十八年度は一〇九一〇〇円となり、一五二〇〇円もの増税となります。
住民税は、十八年度七六〇〇円、十九年一万五二〇〇円、二〇年度二万二九〇〇円の増税に。お年寄りの場合は、これだけにとどまりません。介護保険料が世帯非課税ですと現在二万七四〇〇円ですが、本人課税になりますから二段階上がります。しかも十八年度は介護保険料の値上げもあり、激変緩和措置が二年間あるとしても夫婦で三万円近い負担増になります。
さらに、お年寄りの病院窓口の自己負担を増やしたり、新たに保険料を徴収する老人医療制度導入など医療改悪が計画されており、このままでは生活が押しつぶされてしまいます。
生活保護世帯2倍・就学援助世帯3倍にも
- 小泉政治のもとで格差広がる
三月議会では市民生活を逼迫させる負担増が明らかになりましたが、小泉内閣の進める新自由主義のもと、社会的格差が広がり市民の生活にも、おおきく影を落としています。飯能市の生活保護世帯は、平成八年には年間で二一五八世帯・保護人員は三四七六名でしたが、平成十六年には一・九倍の四一三〇世帯で六三〇九名となっています。また就学援助も増え続け平成八年には小中学校合計で二五一人でしたが十七年には、なんと二・七倍の六八二人となっています。
滝沢議員はグラフで市民生活の厳しさを訴え、政府の進める政策では市民生活は益々苦しくなる、飯能市として低所得者や子ども達に、手厚い施策を積極的に展開するよう求めました。
障害者の負担軽減を - 自立支援法にともない負担増に
山田とし子市議の一般質問
山田市議 四月から施行される障害者自立支援法は、障害者が人間としてあたりまえの生活をするために必要な支援を、「益」とみなして負担を課すという「応益負担」で、憲法や福祉の理念に反しています。今までは、ほとんどの人が無料、または定額の負担から今後は通所施設やホームヘルプの利用料が一割負担となり、グループホームに入所して通所施設を利用する人は、一割負担の上に、食費と居住費も全額自己負担となり、今後、必要なサービスが利用できない事態が生まれます。また、施設側も補助金の見直しで運営上、支障が生じてきます。負担増になる施設や利用者の軽減策をが求めます。
福祉部長 個々に説明する中でどの様な方法で軽減できるか制度の中で考
えていきたい。
山田市議 保護者から「八幡保育所は大雨のときホールに雨漏りがする。冬期にはテラスにしずくが落ちてくる。何とかしてほしい」という声がありました。保育所では「台風が来そうなときは、ホールにシートを敷き雨が漏りそうな場所にたらいを置いて帰る」ということです。毎回ではないにしても保育士や保護者など関係者にとっては心配ごとの一つです。市には要望もしているそうですが、早急に調査改善をお願いします。
こども家庭課調整監 十八年度の予算で対応していきたい。
重度心身障害者医療費の手続き簡素化に
山田とし子市議の一般質問
山田市議 重度心身障害者医療費は、以前、乳幼児医療費、一人親の医療費無料化と一緒に窓口払い廃止を求めてきましたが、一人親家庭の所得制限の導入から、切り離され一人親、重心医療費の窓口払いは残されてしまいました。今議会の中で、病院が手続きをしてくれる「手続きの簡素化」の方向性が示され、今までより大きな前進であり高く評価いたします。対象者への丁寧な周知を求めます。申請のために、障害者や家族が市役所に足を運ぶのはとても大変なことです。引き続き窓口払いをなくすよう努力してほしい。
福祉部長 窓口払いをなくすと国庫補助が一千万円カットされるため、財政状況が厳しい状況です。一年間かけて医師会、歯科医師会等と協議を重ねて参りました。手続きの簡素化で対応していきたいと考えています。
いつも陽気に音楽と文化の国
キューバへの旅⑤ 笠縫在住 菅間 徹
キューバに到着して夕食もそこそこにして世界的に有名なトロピカーナダンスと音楽ショーの見物に出かけました。このショーの歴史は古くてバチスタ政権の時代一九三九年に開始されています。満天の星のもと、百人も入る大きな野外劇場でたっぷり二時間・・ラム酒をコーラーで割ったモヒートを飲みながら、実にいい気分でした。歌あり、踊りあり、そして曲芸です、その規模の大きさ豪華さに圧倒された舞台でした。スタイルの良い女性が裸同然で腰をふりふり踊るのですが、これに「いやみ」が無い、まさに芸術そのもの参加者全員の声でした。ハバナ市内の観光地・郊外の土産物店・ホテルのロビーでギター、マラカス、パーカッション、それにダンスの女性が組になりラテン音楽を聞かせてくれます。それも毎日・毎晩メンバーが変わって出演しているのです。前号で書きましたが「芸術学校」を卒業した学生がプロとして活躍する場所がこういった所にあるようです。キューバ音楽を支えているのは黒人文化が影響したそうです。スペインの植民地時代にアフリカから百万人にのぼる黒人が奴隷として強制的に連行されました。先住民は過酷な奴隷使役で十六世紀末にほぼ絶滅しました。バイタリティーあふれる黒人の文化に、熱帯特有の陽気さ、明るさ、革命後の政府の社会改革、人種差別の一層などの振興政策の結果キューバ文化が豊かに発展しつつあります。キューバ旅行から帰国するなり、買い求めたCDを自宅でも車の中でも聞いています、ラテン音楽の本場キューバを思い出しながらの毎日です。 次号に続く
中古家電販売規制「状況踏まえ対応」
- 塩川てつや衆院議員が対応求める
新表示「PSE」マークのない中古家電が四月から販売規制される問題で、二階俊博経済産業大臣は八日、「一カ月を切っているが周知・徹底へ最後の努力をする」、関係者の意見も聞き「ゴールを迎えた段階で、状況を踏まえて対応していく」とのべました。
これは日本共産党の塩川鉄也議員が衆院経済産業委員会で「四月実施」を変更するよう求めたのに答えたものです。
塩川氏は、『電気用品安全法関係法令集』に中古品についての記載があるか、さらに「 中古品が対象」 というのは、行政が後になって言い出したもので「中古品はもともと想定外のものだった。五年間もあったのに、リサイクル業者に文書で通知したのは二月中旬ではないか」 と指摘しました。さらに塩川氏は、中小のリサイクル業者への周知の不十分さを示し、「リサイクル販売業者には『財産権保護』が必要ないということか」と、経産省の対応を厳しく批判、「すでに廃業を決した業者もいる、リサイクル業者や音楽のビンテージ品愛好者などから『日本の文化をごみにしていいのか』との困惑や怒りの声にこたえるふさわしい対応を」と求めました。