新飯能1511号
「救える命が救えない」 - それでも統廃合を迫るのか!
八日、埼玉西部広域事務組合議会が開かれました。
沢辺瀞壱管理者(飯能市長)から小林武消防長に対して①日高消防署と飯能消防署を統合すること。②稲荷分署も今後、見直しが必要で新たな立地については、日高消防署の統合を視野に入れ検討することなどを指示していたことが、大きな議論になりました。
組合議会では、日高市の三市議と山田とし子議員がこの問題を取り上げました。
日高市議の小笠原哲也、吉本新司、清水常治の三名は次々と「日高署の事実上の廃止であり認めることはできない」と管理者である沢辺市長に対して厳しい怒りの質問が相次ぎました。各議員は平成十六年一月に消防職員二十名と、飯能、日高、名栗(当時)の職員三人で構成された『署所の適正配置に関する作業部会』が、「日高署、稲荷分署を廃止した場合、全域で現場到着時間が二~七分の遅延が生じる。救える命が救えない事態や、火災においては、初期段階における類焼防止に遅れが生じ、火災拡大の危険が増大する。現状では二署の廃止は適当ではないと、専門分野の作業部会が報告しているのに、検討をやり直すよう指示をすることは重大な問題だ」と詰め寄りました。
山田市議は、「稲荷分署の移転は、借地契約が平成二十一年三月で切れること、建て替えが必要になることが理由だが、西武が再契約を示唆していることから移転の必要はないこと。稲荷分署を移転するとなれば莫大な費用がかかり、管理者がいう財政難とは矛盾する。建物は補強するなどの方法をとるべき。稲荷分署がカバーしていた市街地、南高麗、原市場の一部などのエリアをどうするのか」とただしました。
沢辺管理者は、「飯能・日高地域を一体のものとして、総合的な改編計画の中で、統合を進め、どう位置づけていくか検討したい。消防長には計画案を作るよう指示している」と、あくまで統合を前提にした答弁でした。
日高市議会と消防団から「 日高消防署の統合は事実上の廃止でとても受け入れられない」として「 意見書」や「 要望書」が提出されるなど猛反発が起こっています。
負担増ばかりの「医療改革」
- 飯能市社会保障をよくする会が総会
飯能市社会保障をよくする会は十日、富士見公民館で総会と学習会を行いました。
全国福祉保育労すぎのこ保育園分会の福永さん、民主商工会の阿部さん、医療生協の村山さん、埼玉土建の飛山さん、新日本婦人の会の本多さんなど各団体から、現状や問題点などを報告しあい、新役員体制と今後の活動の方針を確認しあいました。
学習会では、県社会保障推進協議会の菅沢秀幸事務局長から「いのちを守る問題の周辺」と題して講演があり、七〇~七四歳の高齢者の一割負担から二割負担、新たに保険料を徴収する高齢者医療制度、混合診療導入、風邪薬や漢方薬などを保険から除外するなどの社会保障の切捨ての実態について話されました。
新役員体制
会長 村山利江(医療生協)
事務局長 中島計司(埼玉土建)
事務局 福永冾子(すぎのこ分会)阿部(民商)山田(共産党)会計 小野(新婦人)
公立病院に独立採算制は無理
日本共産党市議団が草加市立病院を視察
日本共産党飯能市議団は二日、草加市立病院を視察しました。
この病院は、平成十六年七月にオープンしたばかりです。総工費は一八九億円、十六診療科、三六六床のベットを有する総合的・急性期医療の病院です。
木下市長は、開院と同時に、独立採算制の公営企業法全部適用を打ち出し、一般会計からの繰り入れをやめてしまいました。
全国の病院で医師不足が起こっていますが、独立採算によるコスト削減は医師不足を助長し、病院全体で四三人の医師不足が生じ、最も人気が高かった産婦人科が閉鎖に追い込まれました。この産婦人科の閉鎖で七億円もの収益が落ち込んでいると言います。
すばらしい産婦人科病棟も見学させていただきましたが、「とても残念だ」と案内してくれた婦長さんが話していました。
こうした財政支出を抑える一方で市長は、企業の撤退跡地に、約十八億円かけて「草加宿」なる産業観光会館を建設するというのです。
公立病院にとって公営企業法の全部適用がいかに無理があるか実感させられました。
初午(はつうま)は稲荷神社のお祭りとなっていますが、二月十二日、一丁目の久下稲荷神社では創建三百七十周年の記念行事が行われ、終日多くの人出で賑わっていました。久下稲荷は「一丁目のお稲荷様」として親しまれ、特に産業の神様として古くから信仰を集めています。この日は地元一丁目の囃子保存会をはじめとする、九か町の囃子連が境内に一同に介して、午前十一時からいっせいに「狐の舞」を踊るなど、自慢の腕を披露していました。
大学まで学費は無料
キューバへの旅② 笠縫在住 菅間 徹
キューバの国土面積は日本の本州の約半分程で人口はおよそ千百万人です。首都ハバナの空港は「派手」な事はいっさいなく、わずかなお土産店があるだけで、免税店もありません。
私達はバスで移動しましたが、まず最初に驚いたのは街の中に広告やポスター等などは一切ありません。道路標識と時々あるのが社会的に国民に訴える「エイズ」「環境保護」などの看板だけで、真に綺麗でシンプルなのには感心しました。
今回の訪問では最初に「芸術学校」を見学しました。芸術学校といっても小学校で午前中は普通の授業で、午後からはピアノ、バレー、舞踏等の初級の実技の勉強をします。この学校だけでピアノが百台もあるとの事、これにも驚きました。私達に素晴らしい練習の成果を見せてくれました。ここを卒業すると中級、上級と腕を磨いて上達していきます。勿論全員ではありませんがプロの道に進む人もいます。
次に医学校を訪ねました。この学校にはラテンアメリカとアフリカ諸国等の二八カ国からの貧しい家庭出身の青年が初期医療に従事するために総合基礎医師養成課程で学んでいます。ここで学んだ学生達は自国に帰り祖国の医療に大きく貢献してるそうです。これらの外国からの留学生も含めて教育は保育園、幼稚園から大学まですべて国立で学費は無料です。寄宿制度の学校(宿泊代・食事代・制服代全て無料)もあるそうです。
教育予算は国家予算の十七%で(日本七・五%)です。充実した教育制度は義務教育前教育にも力を入れておりこの年齢の九九・五%が教育を受けています。小学校(義務教育)六年制で就学率九九・三%、芸術学校は小学校からあり全国で七千人が学び、体育学校も小学校からで全国に十五校一万二千人が学んでいるそうです。各人の才能を伸ぱす教育に国家が力を入れている事に感心する事ぱかりでした。