新飯能1510号
ミュージカルを通じて憲法を語り続ける
九条の会・飯能が講演会開催
昨年十月に結成された「九条の会・飯能」は、講演や街頭での宣伝活動などを通じて、飯能市民に憲法九条の大切さを広くアピールしてきましたが、二月五日には第三回目となる講演会を市民会館で行い、小学生を含む一一〇名が参加しました。
九条の会の会員でもある、振付家の石橋寿恵子先生を講師に「憲法ミュージカルと私」と題した講演は参加者に感動を与えました。
「憲法ミュージカル」は、九二年に湾岸戦争勃発で日本でもPKO法案が国会を通過しましたが、これに疑問を持った埼玉の若手弁護士の人達が、楽しく美しいミュージカルを通して、一緒に日本国憲法を語り合いたいと企画し、翌年九三年に第一回目「だから、いま」を公演、その後二〇〇二年まで毎年トピカルな話題をテーマに一〇回の公演を重ねました。石橋先生は第一回目から振り付けを担当しています。
4万4千人が観劇
最初に振り付けを依頼された時は、憲法とミュージカルの結び付けをどのようにするかの戸惑いもあったようですが、小学生の時に出会った「新しい憲法の話」に感激、そして、九条の戦争放棄や二五条のすべての国民は文化的に生きる権利を持つことなど大切にしたいとミュージカルの仕事を引き受けたそうです。以後一〇年間で一〇〇〇人以上の人がミュージカルにかかわり、四万四〇〇〇人が舞台を見ています。憲法ミュージカルの出演者はすべて一般公募の市民の方が出演していますが、この日は、憲法ミュージカル出演者と共に、昨年所沢ミューズで公演された「オオタカ伝説」の出演者も参加してミュージカルの一部を披露してくれました。
踊ることで憲法の大切さを知る機会に
その後、出演した方から一言ずつ感想が述べられ、「最初は憲法の事より、踊りたい思いがいっぱいで出演したがミュージカルを通して憲法の大切さを改めて考える大きな機会となった」などの発言がありました。楽しく美しいミュージカルを通して、日本国憲法の理想と大切さをしっかり訴えてきたことがよく伝わってきました。
銀座通り商店街にチャレンジショップ『カラーズ』オープン
二月四日、銀座通り商店街に、個性的なお店が出店する話題のスポットとしてチャレンジショップ『カラーズ』がオープンしました。店頭ではデキシーランドジャズのミニライブも行われ、店内はあふれるほどの女性客で盛況でした。
この事業は、商店街に賑わいを取り戻そうと、空き店舗対策の一環として、飯能商工会議所青年部の有志でNPOを立ち上げ、起業をめざす人達に空き店舗を格安で提供し、起業の第一歩を踏み出してもらおうというものです。
店内はすべて女性店主で、それぞれ華やかで個性的な演出が目を引きます。お店は、手作り工房『布あそび』、着物&洋服のリメイク『ちよギャラリー』、花の雑貨店『はなふうろ』、ニットサンウル『AKINDO 』、リラクゼション整体・足つぼマッサージ、アートフラワーとニット『たんぽぽ』、エステハウス『ELLES』で、接客にも力が入り、今後の活躍が期待されます。
年金生活者に厳しい負担増 - 確定申告で四万円の増税に
六九歳の男性から次のようなファックスが入ったので紹介します。
所沢税務署から「確定申告」の書類が送られてきた。昨年までは所得税がゼロだったのに、今年は源泉徴収で年金から五万円あまり差し引かれていたので疑問に思った。
「手引き」書には、今年の改正事項として①老齢者控除が廃止された②六十五才以上の公的年金(雑所得)の計算方法が改正された、とある。早速計算してみると驚いたことに、年金額はほぼ同額なのに課税対象額が二十二万円増えている。それは、課税対象額が百四十万円から百二十万円に引き下げられることに加えて、今まで控除されていた老齢者控除(五〇万円)と特別配偶者控除(三八万円)が廃止されて、そのまま課税されたためである。その結果、今年は四万円以上の大幅増税になっている。
その他に我が家の負担は、国民健康保険税一四万一二〇〇円、介護保険料(夫婦)八万二三〇〇円、固定資産税七万七六〇〇円、都市計画税二万二七〇〇円と市、県民税である。わずかな年金でこれらの諸税をすべて負担しなければならない。しかも有無を言わせぬ天引きである。今後は、介護保険料の値上げと制度改悪、高齢者医療保険制度導入、そして消費税の引き上げなど、高齢者いじめの社会保険制度の切り下げが目白押しです。 自民・公明の悪政の中で、高齢者は「真綿で首を絞められている」状態である。なんとしても今、この悪政をくい止める行動を起こさなければならないときだと考えている。
高齢者の負担増は耐え難いものになっていますが、非課税から課税になると介護保険料にも跳ね返ってきます。さらに高齢者医療制度改悪が計画されています。今こそ怒りの行動に立ち上がろうではありませんか。
非同盟諸国首脳会議を前にキューバへの旅
AALA埼玉理事 笠縫在住 菅間 徹
一九四二年にキューバに到着したコロンブスは、草花が咲き乱れ、小鳥がさえずる光景を目にして「人間の目で見た最も美しい島である」と航海日誌に書き残しています。冒険家のコロンブスが日誌に書くのですからさぞかし美しかたのでしょう。 今回のキューバ訪問の主な目的は二つありました。私は現在日本アジア・アフリカ・ラテンアメリカ連帯委員会の会員です。団体と個人で組織する全国組織ですが、会の目的は「平和・民族の尊重・飢餓・貧困をなくし・よい地球環境を」アジア、アフリカ、ラテンアメリカ諸国人民との連帯で目標を達成しようとしています。
今年の九月にキューバで非同盟諸国首脳会議が開催されますが、その議長国がキューバですので今回の会議で、「アジア・アフリカ・ラテンアメリカ連帯委員会にオブザーバー資格を与えるため強く推挙してほしいこと」二つめは今回の議題の中に「軍事基地撤去を取り上げてもらいたいこと」この二点でした。 九日間の旅でしたがキューバヘは直行できません。行きと帰りにカナダで一泊しますので実質は五日間だけでした。キューバ革命が成功してカストロ政権が発足したのが一九五九年です。アメリカの裏庭といわれる中米で一九六一年以来アメリカと国交断絶そして経済封鎖を受けました。しかし一九六五年にキューバ共産党を結成し、翌年に第一回の大会を成功させました。一九九一年にソ連・東欧の共産党が崩壊し、これらに大きく依存していたキューバ経済は大きなダメージを受けました。沢山の困難を乗り越えたキューバ経済は九五年以降は少しづつ回復の兆しを見せているそうです。
駆け足の旅でしたが次号から私の目に写ったキューバの教育・医療・音楽等について報告しますのでぜひお読みください。